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必要なものを提供する

この記事はFacebook LIVEの原稿を、LIVE 終了後に 一部書き直したものです。
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先日 ラジオで、こんな話が流れてきました
眼科医の話です


ある患者さんの困りごと

そのときに話題になったのは、全盲の方でした

いつから全盲なのか、生まれた時からなのかは不明。
それはともかく、その全盲の方は 晴眼者と同じ生活をしているそうです。
その患者さんが、診察を終えた後で、
「ところで 何かアイデアがあれば伺いたいんだけど」
と医師に切り出しました。

全盲の彼の悩み

ご本人、世界一周旅行を計画しているそうです。
今までにも、海外旅行には何度も行ったことがあり、
海外旅行自体は 特に問題ではないそうです。

ただひとつ、
これは対策したい、と思っていることがあるので、
だれかのアイデアを借りたいとのこと。

さて、全盲の彼が世界一周旅行で想定している、
ただ一つの問題とは何でしょうか。

それは、お札の区別がつきにくい、ということでした。

眼科医の「処方」

それに対しての その医師の答えは
「お札識別アプリ」
スマホアプリにあるそうです。

ラジオを聞いていた私、すぐにスマホをチェック!

アプリ、ありました!
日本のお札だけのもあるし、
各国のお札を識別できるのもありますね。

このアプリを手に入れて、
その視覚障害の方は 無事に世界一周へと旅立って行かれたそうです。

その眼科医は
「このようなアプリを処方することもあります」
とおっしゃっていましたが、

こういうタイプの「アプリ処方」おもしろいなあ。

解決策はその人によって違う

何に困っているかは、本人の話をちゃんと聞かないと分からない。
自分の先入観に気づかずに解決策を差し出しても、
「そういうことじゃなくて…」となることもある。

たとえば 上の例でいえば
「お札の識別が難しい」
という問題に対して
「カード決済にしちゃえば 解決しますよ」
という案は、解決策にはなっていない。

だって、お札の識別をしたい、と言っている人は
「お札の識別をしたい」と言っているだけで、
「お札が識別できないから 海外での支払いに苦労している」とは言っていない。

何度も海外旅行へ行っている彼は、多分
クレジットカードも QRコード決済も使いこなしてる。
その上で「お札を識別したい」と言っているのです。

日本国内だって、現金以外受け付けない店はたくさんあるよね???

ときには意外に難しい「必要なものを見極める」こと

何が必要なのか、本人も分かっていないことがある。
先入観を持たないように と 気をつけながら本人に聞いても、
時には 話が混乱することもある。

そんなとき「なにが必要なの」じゃなくて
「なにに困ってるの?」に戻ってみると、
欲しいものが見えてくることもある。

そうして
「これ これ!」と思うものが見つかったときは嬉しいですね。

この眼科医の処方した
「お札識別アプリ」は 
どうやら ピタッとハマったようでした。

念のため、治療用のアプリのこと

治療用のアプリ という考え方というか、
アプリを活用した治療方法みたいなのはちゃんとあります。
それは この話のような、必要なのはこれだった!みたいな感じではなく、
医療デバイスとして機能するアプリです。

たとえば、心拍数や血圧を記録するアプリを
循環器疾患の治療に利用する、みたいな感じ。
別の機会に、こんな治療用アプリの話もしてみたいですね。








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