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木10ドラマ silent 第3話感想

今回は湊斗の話。
友情の話、友達と恋人の話。
そんな簡単な話じゃないけど、湊斗が学生時代から現在までどんな風に過ごして来たのか、どんな感情を抱いていたのか。
優しくて、温かい湊斗。
だからこそ、それが切なくて苦しいのが伝わる回だった。
そんな3話を振り返る。


あらすじ
青羽紬(川口春奈)と佐倉想(目黒蓮)、どちらも大切な存在だからこそ本当の気持ちを伝えることができなかった高校時代から8年の時が経つ。戸川湊斗(鈴鹿央士)は、今は自分が紬の一番近くにいるという自負と、心のどこかに残る不安を抱えながら過ごしていた。そんな中、紬と想が一緒にいるところに遭遇してしまった湊斗は気持ちの整理がつかない。

想は桃野奈々(夏帆)と一緒にいる時に、一方で紬は春尾正輝(風間俊介)から手話レッスンを受ける中で、聞こえる人と聞こえない人との間にある距離感を、実感をもって感じていく。そんなある日、想はあることのために紬の家へ向かうが、そこに紬の姿はなく…


湊斗と紬、2人にとってファミレスは思い出の場所。
卒業後、二人の距離がぐーっと近づいた場所。

会社からの期待と圧力、パワハラとセクハラ。
働くことでの我慢。
無理すればできるから。やればできるから。
分かる分かるって思うほどの、社会の苦しさ。
前の仕事を辞めるきっかけ。

その時から湊斗の優しさ。
じんわり包み込んでくれるような優しさ。
優しい声でちゃんと正しいことを諭してくれる。
「もうそんなに自分のこと苦しめなくていいんだよ。」
そう言ってるようで、心が温かくなって泣けてきた。

「犬と猫 仲良し」
いつもそういう可愛い動画を教えて、笑顔にしてくれる。
こんなにいい人、他にいるか?ってくらい。

本当は湊斗も想に会いたかったんだよね。
だって、耳が聞こえなくなる前から大好きで大切ですごく仲が良かった友達だったから。
聞こえなくなったんなら1番に話して欲しい、相談して欲しいって思うよ。


すごく仲が良い友達とすごく好きな人が付き合ってたら、胸が張り裂けるくらい苦しく、切なくなるけど、それでも嬉しいっていう優しすぎる男。
紬がフラれたことを知ってちょっと嬉しかったのに、そんな自分が許せなかったって…
ちょっとぐらいズルしたっていいのに、なんて謙虚なんだ…

好きな人いなくなったから、いる人好きになったんじゃない。

この言葉は湊斗にとって少しは救いの言葉になったんじゃないかな。
というか、この言葉のパワーがすごく響いて伝わる。
あなたは今ちゃんと彼氏だから!
誰でもよくて選ばれたんじゃなくてちゃんと好きだから選ばれたんだよ!
そう言ってるようで、紬の言葉じゃないけど、だからこそ説得力を感じた。

紬と想の仲が前みたいに戻れば戻るほど嬉しいけど、湊斗のこと考えると苦しくなる…
でも湊斗と紬が付き合って仲良くしてるのを間近で見て実感する想も苦しいな…

今はもう佐倉くんのこと、高校の同級生としか思ってない。

予告で流れてたこのセリフ、誰に向かって言っているのか。
思ってた人とは違くて、このシーンの表情全部が細かくて切なかった。

紬が思う湊斗との絆、関係性。
そんなの聞きたくないよね、
そんなこと聞きたくないし、呼び方だって変わってるの知って、
あぁもう隣にいるのは自分じゃないんだって、改めて気付かされる。

好きじゃない。

この言葉は、昔付き合ってた男からした辛いんじゃないかな。
もちろん紬は今彼氏がいるし、元彼とはいえ気持ちがない状態で会ってるからはっきり言うのは分かるけど、こんなに直接的な言葉で言われると辛いよな。

想が話す声。
喋れるじゃん!って思ったけど、だからって聞こえる訳ではなく、人の話す声は聞こえてない演出で、
あぁそっか、そうだよな。
ってなって、切なかった。

未だに想の病気を受け入れられない湊斗。
名前呼んだら振り返ってくれるんじゃないかって。
また昔みたいに話せるんじゃないかって。
想の背中に向かって何度も何度も名前を呼ぶ姿が切ない。
それでも呼び続けて、
聞こえないって分かってても呼び続けて、
湊斗は想の病気受け入れられないんだな…って思ってたら、
湊斗と想の昔のやり取り。
あぁ、そういうことか。
そうだったんだって分かったら、余計に泣けてきた。
だから最初の踏切での湊斗も納得だし、もう1回みると切ない…

感情が溢れ出して泣きながら思いをぶつける湊斗。
分かりたいけど聞こえない、でも感情だけは感じ取る想。
湊斗が出ていって、想が涙こぼしたの切なかった。
友達にまでこんな悲しい思いをさせてしまったみたいな。

湊斗は自分に自信がないんだろうな。
自分には踏み出せなかったことを、紬はすぐに受け入れて、手話まで覚えて話そうとしてる姿が悔しくて羨ましいんだろうな。
隣にいるはずなのに、ちょっとずつ遠くへ言ってしまうような感覚。

湊斗は想の病気、受け入れられないんじゃなくて
受け入れたくないんだろうな。

あの優しさ100%の湊斗の泣き顔は見てて苦しかった。
そりゃ抱えてるものも思ってることもたくさんあると思う。
だって、すごく仲が良かった友達だから。
また前みたいな仲に戻って話したいって思うよ。
すごく好きな人の昔付き合ってた人だから。
手話まで覚えて話そうとしてる姿は、そりゃ気持ちが動いてしまうんじゃないかって思っちゃうよ。

最後の最後に湊斗から出た本音は切なかった。
でもあれは、今まで我慢してた思いが溢れちゃったんだろうな。
あんなに湊斗が苦しめられてたなんて…

8年前の想に戻ってほしいって思う湊斗。
8年前から紬は前に進んでいる様に見えている想。
8年前別れてから今までを支えてくれた湊斗を好きな紬。
この三角関係、8年前と矢印が変わってて、それでもまだ変わりそうで不安定。
誰かが幸せになって誰かが悲しい思いをするか、全員が悲しい思いをするか。
これもまたこの先の見どころだ。

湊斗役の鈴鹿くんのナレーションが、声だけなのに優しくて切ない。
もう存在が湊斗になってて、すごく演技が上手い。
手話仲間役の夏帆さん、明るくて可愛くて、このドラマにいいアクセントを入れているように感じる。
他にも一人一人みんなそれぞれ役にぴったりで、若手多めだけどすごく見応えのあるドラマに感じる。

このドラマ、毎回終盤で大きな事実が判明するから、終わった後また最初から見直すと違う見方や、発見があるのが面白いポイント。
現に私は毎回見終わってから3回くらい見直している。笑

この先、湊斗は想と前みたいに仲良くなれるのか?
想の病気を受け入れることはできるのか?
紬の気持ちは絶対にブレないのか?
想は紬に対してまだ気持ちはあるのか?

この先の注目ポイントがまだまだたくさんあって、楽しみ。

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1話を見逃して諦めていた方、全く興味がなかった方、もう一度最初から見たいと思っていた方、是非ご覧になって見てみてください!

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