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さかなのこ
話題の映画。
ずーっと観に行きたかったけどなかなか出かけられなくてようやく観てきました。
さかなクンという、とにかく個性の塊みたいな人の半生を、これまた個性というワードでは負けてないよな、と思うのんちゃんが演じる。
しかも監督は沖田修一さん。
これはもう、面白いしかないのではないかという作品です。
大好きな脚本家、宮藤官九郎さんが8月の終わりに「今年の下半期、始まったばかりだけどこの映画がナンバーワンだから!」と興奮して話していた。
そんな宮藤さんのコメント。
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— 映画『さかなのこ』公式 (@sakananoko_jp) September 18, 2022
🐟映画『#さかなのこ』
絶賛✧𝘤𝘰𝘮𝘮𝘦𝘯𝘵をギョ紹介📝´-
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𓂃 #宮藤官九郎 /脚本家𓂃
「そうだよ。
本人がよくて、お母さんがよくて、
世の中が正常なら、生きていけるんだ。」
コメント全文はこちら🔻 pic.twitter.com/X2OyGxozg5
このコメントの何がいいって、「世の中が正常なら」というところ。
周囲の人の優しさがね、本当に深く深く沁みる物語だった。
ヤンキーも、学校の先生も、同級生も、途中で出てこなくなったけどきっとミー坊のお父さんも、みんなみんな余裕がある。
だから、ミー坊のおさかな好きをみんなが認めている。
だれも「そんなくだらないこと!」と一蹴したりしない。
ちょっと呆れながらみんなが言う「ミー坊は変わらねぇな」は、変わらないミー坊への憧れが詰まった言葉だ。
特に学校の先生たちがいい。
勉強しないミー坊を職員室に呼び出して、ミー坊が叱られるのかと思ったら「おさかなしんぶん」のことを絶賛してくれた。
この先生たちが本当にいい!
ひとりじゃなくてたくさんいるのがとっても良かった。
でもミー坊は、なんで褒めてもらっているのかわからない。ここも、すごくいい。
こういう切り取りが沖田監督ならではだと思う。
それは、きっとおうちでお母さんが「ミー坊はこれでいい」っていつも言ってくれているからなんだろうな。
それは、心配してるお父さんだってきっと同じ。
だって、ミー坊に付き合ってお魚料理を黙々と食べてくれているし、ミー坊が好きだからとタコを捌いてくれたんだから。
こんな風に大人はみんな、ちょっと大きめのシャツを着て、その中に風を吹かせて歩くくらいの余裕を持つべきなんだと思う。
少し変わってると思う子を、だけどこの子はこんなステキなところがあるよ、すごいねぇ。と言える余裕を持つべきなんだと思う。
いや、変わっていようが普通であろうが、どんな子にだってある「その子らしさ」を、ダボダボのシャツの中からメモを取り出して、いつでもスケッチできるくらいの余裕を持つべきなんだと思う。
世の中にはたくさんのミー坊がいて、たくさんのミー坊を取り巻く世界がある。
その世界のひとつひとつが健全で正常であれ、と願わずにはいられない。
世界中のたくさんのミー坊が、それぞれの言葉で「変わらねぇな」とみんなから笑ってもらえるような世の中であれと、心から思う。
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