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火のないところに煙は、いっくらでも立つ

「僕ね、ネットでめちゃくちゃ叩かれてるんですよ」
数年前のことです。知人がボソッと打ち明けてくれました。
「どうしてそんなことに?」
「嫉妬でしょうね。犯人はわかっているんです」

実際にネットに書かれているのを見てみると、ひどい内容でした。嫉妬されることがあったにしても、明らかに書きこんでいる人がおかしかった。

「火のない所に煙は立たぬ」って言いますからね

そのことを別の知人に、ちらっと話したところ、
「まあ、でも、火のないところに煙は立たぬって言いますからね」
と、まるで叩かれているのは自業自得だというような言葉が返ってきました。

「火のないところに煙は立たぬ」とは・・・

まったく根拠がなければうわさは立たない。 うわさが立つからには、なんらかの根拠があるはずだということ。

出典:コトバンク

いやいや、いっくらでも火のないところに煙は立ちますよ。
なかったことをあったことにすることなんて、簡単。

なにかがあったかのようにされてしまった経験

私の経験です。
登場人物を仮に、Aさん、Bさんとします。
Aさんのほうが前からの知り合い、BさんはAさんより新しい知り合いでした。

あるときBさんが、「あの、聞いてもいい?」と言ってきました。
話を聞いてみると、
「Aさんは、前あったことをいろいろ知っているでしょ? だからAさんが一緒にいたら、イヤじゃない?」

なにを言われているのか、意味がわかりませんでした。
Aさんがなに? 前のことを知っている? なにを?

「Aさんはなにも知らないと思うけど? 私はあなたと仲良くできてうれしいし、別になにも気にしていないよ」
と返すと、Bさんから「それなら良かった」とホッとしたような言葉が返ってきました。

あまり深く考えませんでしたが、後から考えてみると、Aさんは後から入ってきたBさんに、私のことについて、あたかもなにかがあったかのように話したのではないかと思うんですね。なにをどう話したのかはわからないですが。まあ、あまり良くないことを。
そしてBさんは前のことはわからないから、聞いて素直に「なにかがあったんだ」と思った。

つまり!
なにもないのに、まるでなにか(悪いこと)があったかのようにされてしまったわけですよ、私!

ほんのちょっとでも煙が立つ「火」があったのだとすれば、最初の知人は人気者だったから嫉妬された、私の場合はなんでしょうね……、Aさんから気に入られてなかったってことかな? だからといって、なかったことをあったことのようにされるなんて、おかしい!

自分で確かめること+野生のカン

なにもないのに、なにかがあったかのようにすることなんて簡単。
火のないところに、いっくらでも煙は立つんです。

だからこそ、情報に振り回されず、自分できちんと確かめることが大事。
なかったことが、あったことにされて、「事実」みたいになってしまうことがあるので。

だってだって!
マリー・アントワネットが「パンが無ければケーキを食べれば?」なんて言ってないって、知っていました?
諸説ありますが、近いことを言ったとしても、意味が違うらしいとのこと。
言ってなくても、マリー・アントワネットといえば……、の言葉になってしまっているのが、本当に怖い。

以前書いた記事です↓

なかったことがあったことにされるのと同じくらい、あったことがなかったことにされることもあります。
野生のカンを働かせて、事実をねじまげて広められた嘘の情報に振り回されないようにしなくちゃですね。

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