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日本語を感じる-歌女鳴く

気づけば夜になり、寝れば朝になり、慌ただしく2月が過ぎていきます。

やりたいこともありますが、2月は我慢して仕事に専念しています。今のうちにしっかり感染を押さえ込まないと、人が移動を始める時期に突入したら、年度があけてもこの状況かなと思うと、頑張れるか自信がないです。

それでも、頑張るんだろうなあ、みんな。

今日の五七五は、夜勤に行くまで庭でぼ~としながら作ったものです。


紫陽花や冬芽そろりと皮を剥き

(あじさいや ふゆめそろりと かわをむき)

季語は「紫陽花」です。

念のために冬芽を"きごさい"で調べました、掲載されていませんでした。ホッ。

庭に植えてある紫陽花の冬芽を覆っていた、乾いた皮がポロリと剥けたので、それを詠みました。

昨年は咲かなかった紫陽花、今年は咲いてくれるかな。でも、何色だったかしら。


野苺を摘みつみ山の奥おくへ

(のいちごを つみつみやまの おくおくへ)

「苺の花」は季語でしたが、「野苺」は歳時記にありませんでした。「野苺の花」は季語でした。「野苺」はアウトでしょうか。

最近は、山に行くこともめっきりなくなりました。でも、父がまだ元気に散歩をしていた頃は、夕方の散歩のお伴をしたものです。

腹の足しにもならない野苺を、摘んでは口に放り込み、食いしん坊のふたりは山の奥へと誘われたものでした。

ここで、俳句の先輩から助言を頂きました。どうも野苺は季語としてはダメなようです。

春苺摘みつみ山の奥おくへ
木苺を摘みつみ山の奥おくへ

花苺は栽培された大きめの苺らしく、小粒の自然の苺は木苺かな。好き好きですね。

でも、農家が栽培した春苺を摘んでは食べていたら、犯罪ですね(苦笑)。


歌女鳴く童の竿の針の先

(かじよなく わらべのさおの はりのさき)

季語は「蚯蚓鳴く」の子季語の「歌女鳴く」です。

季語の世界では、春には亀が鳴いて、秋には蚯蚓が鳴くそうです。最初、「蚯蚓鳴く」で詠んでいましたが、「歌女鳴く」という子季語のあることを知りました。

子どもだったわたしが、前日、畑で捕まえた蚯蚓を手作りの竿の先につけて鮒を釣るのが好きでした。

まさかその蚯蚓が鳴いているなんて。茶色の気味の悪い蚯蚓ですが、実は、美しい歌女の化身かもしれないと想像すると、ゾクゾク。

ただ、伝わりにくい句であることは承知しています。幼い頃の残酷な自分を詠んで、酔っていますね。



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職場のまわりを散策しながらお弁当を買いに行きました。普段は通らない道って、とてもワクワクするもんです。

場末の雰囲気の路地には、たくさんのソープランドがあり、その中にポツンと魚屋さんがありました。

とってもシュールな気分になり、こっそりと写真を撮りました。


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ところで、これが1月20日に描いたものです(>.<)y-~。少しは絵になってきましたかね。

自画自賛!