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止まらない資材費の高騰

以前、肥料代が上がっているというnoteを書きました。
こちら
それから半年ほど経って、現在の肥料の価格はどうなっているかというと…

2022年8月現在…!

なんと2倍以上に値上がりしています。
世界情勢の変動により日用品や家電など様々な物価も値上がりしてはいますが、さすがに2倍以上の値上がりはなかなかないのでは?と思います。

あのガソリンだって、およそ20%ほどの値上がり幅ですがそれでもかなり高くなった印象です。

なのに肥料に関してはなんと2倍です。
繰り返しになってしまいますが。

一方で、野菜をはじめとする青果がどれほど値上がりしているのか。
6月後半の異常気象や東北、北陸などを中心とした大雨被害による品不足もあったとしても、野菜が高くなった!という印象がどれほどあるでしょうか。

JAや各地の青果市場では、値付けをするのは農家ではありません。
出荷した分を引き取り、しっかり売ってくれるそれらの組織は農家にとってとてもありがたい存在です。
ただ、その代わりに価格についてはお任せになってしまいます。
もちろんJAも青果市場も少しでも高い価格を付けようと努力しています。
ですが、青果は鮮度がとても重要です。
そして天候などの影響で、収穫できるタイミングやその量も、どんなにベテランの生産者でも100%コントロールは出来ません。

一方で、1日に消費出来る食料にも限界があるから、どうしても場合によっては青果が余ってしまうこともある。

日本は食料自給率が低いと言われています。農水省のデータによれば、令和3年度のカロリーベース食料自給率は、38%だそうです。
https://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/011.html
食料の生産額に対する国内生産額割合を示す生産額ベースでは63%だそうです。

一見、それほど高く見えない数値ですが、それでも生産の現場では青果が余ってしまうことはよくあります。
これにはいろんな要因が絡みます。
まず、一気に大量に採れても消費出来る量には限度があります。
そして国際間での取引によって、国内だけで賄えるものがあっても輸入している品目もあります。日本として輸出したい産業とのトレードです。
様々な要因が絡み合って、青果が余っているのに自給率は低い、という事が起こります。
実際には日本でどこに行っても野菜が手に入らない!なんていう事はありませんよね。

あまり青果が値上がりしない理由には、日々の生活の基礎となる食料、とりわけ1次産業の青果は価格が上げづらいという心理的な面もあるかも知れません。

でも、生産者だって、これだけ資材が値上がりしている上に昨今の自然災害の中、なんとか野菜や果物を育てながら日々の生活を送っています。
資材の価格が上がっている中で、ほとんど価格は据え置きでじっと我慢して野菜を出荷している農家はたくさんいるんです。

声にならない心の叫び声はあちこちにあるはずなんです。

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