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銅剤について調べてみた①

殺菌剤として農業で利用されている銅剤。
主成分は金属の銅なんですが、銅剤の銅には”無機銅”と”有機銅”があります。
金属なので、無機銅は分かります。
有機銅ってなんですか??炭素が含まれている銅ですか?
と思い調べてみたらどうやらそのようで。
科学には無機物を有機化合する研究「有機化学」という分野があるそうです。(いろいろ調べれば調べるほどわからなくなっちゃうのであまり深掘り出来ていません)

どうやら有機銅は水や酸素と反応しやすい(燃える)性質があり、酸化銅となりやすい物質のようです。
あまりこの”有機化合物”というところにばかり焦点を当てると本題がブレてしまいますが、農薬としての有機銅を用いた銅剤は、無機銅の銅剤とは異なり、作物ごとに使用回数や使用時期に制限があります。有機農業で用いることも出来ません。
銅剤でも、無機銅剤は有機農業に利用できますが、有機銅剤は有機農業で利用できないんです。
これは一体どういうことなのか。

無機銅剤では使用回数に定めがないのに対し、有機銅剤では使用回数や使用時期がしっかり定められていることから、なんらかの環境負荷、もしくは人体毒性が考えられますが、まだ詳しく調べきれていません。。なぜなんだろう。
有機化合物という物質全般が何かしら共通する特性を持っているような気がします。
ここは気になるので後ほど調べます。

そして、殺菌剤として比較した場合、無機銅剤は薬害が出やすいのに対して、有機銅剤は薬害が出にくいという特徴があります。

そもそも銅剤が殺菌効果を発揮する理由は、銅に含まれる「+イオン」が雨などで徐々に溶け出すことで作物の表面を覆い、そのイオンが作物に付着している細菌に作用し、その活性を阻害することで細菌を不活性化するようです。

ただ、銅から流れ出すイオン濃度は植物にとってもそこそこにダメージがあるようで、銅剤だけを散布してしまうと作物の表面に薬害という生理障害が発生してしまいます。

この白い点々に見えるものが銅剤による薬害の一例です

銅剤は、細菌や糸状菌を殺菌するが作物もダメージを負ってしまうという諸刃の剣なんです。
では、どうしたら作物への薬害を防ぐことが出来るのか、
その解決方法は、散布時に「炭酸カルシウム溶液を加える」こと。
銅剤の水溶液は+イオンを持つためphは酸性になりますが、そこに炭酸カルシウム溶液を加えることでphがアルカリ性に傾き、イオンが溶け出す量を緩やかにすることで、作物への薬害を軽減することが出来るそうです。

そして無機銅剤と比べ、有機銅剤は薬害が出にくい理由は、銅を有機化合物とすることでイオンの溶け出す量が緩やかになっているかららしいのですが、正直ちんぷんかんぷんです。

phや酸性、アルカリ性など小学校の頃に理科で習いましたが、そもそもそれってなんだっけ?何がどうなると酸性で、アルカリ性ってどういうことだっけ?
イオン?プラスイオン?マイナスイオン?え??
phを調整するだけなら炭酸カルシウムでなくてもいいのでは??
などなど次から次へと銅剤のことを調べているうち、いろんな疑問が湧いてきてしまい…

頭がパンクしそうになったところで次回へ。。

とりあえず今回の要点は以下の通り

  • 銅剤には無機銅を用いたものと有機銅を用いたものがある

  • 無機銅剤は有機農業に利用できるが有機銅剤は利用できない

  • 無機銅剤は使用回数に制限はないが有機銅剤は使用回数に制限がある

  • 無機銅剤と有機銅剤では有機銅剤の方が薬害が出にくい

  • 薬害を軽減させるためには炭酸カルシウムを加用する必要がある

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