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七十二候 むぎのときいたる(麦秋至)

6月6日、関東で梅雨入りしました。

2022年6月6日は七十二候で言うと、かまきりしょうず(蟷螂生)という時期です。
ちょうどカマキリたちが孵化して野山で見かける機会が多くなる時期、という事でしょうか。
でも実際には5月、早ければ4月中にも小さなカマキリたちを畑で見かける事はあります。

先日見かけたカマキリの赤ちゃん

かまきりしょうず、の一つ前の七十二候は、むぎのときいたる(麦秋至)で、このあたりでは麦畑が金色に輝く景色があちこちに広がっていました。

向こうに見えるのは筑波山です

ちなみに、この麦秋至は「秋」と書いて「とき」と読みますが、この他にも“危急存亡の秋”などでも「秋」と書いて「とき」と読みます。
どういう意味があるのか。

気になって調べてみたら、秋という字には「穀物が実る重要な時期」という意味があって、そこから転じて「とても重要な時期」を指す際には、「秋」という字を当てるようになったそうです。

麦の収穫時期にあたる5月下旬〜6月は、まさに「麦秋」ですね。

マーフィーズファームから野菜を送る際に使うダンボール箱には、主に七十二候をテーマにした簡単箱絵を描くことが多いです。
発送するその時期の七十二候を調べ、なんとなくそんな風な簡単な絵を描きます。
決して大仰に描き込むようなものではなくて、本当にサラッと、雰囲気の絵です。

七十二候 第二十三候 「紅花栄」
七十二候 第十八候 「牡丹華」
七十二候 第六十三候 「鱖魚群」

こんな感じの、本当に力の抜けた、さらっとした簡単箱絵です。
一つ一つ手描きで、しかもその時の浮かんだイメージで下書きなく描くので当たり外れがすごいんです(笑)
でも、楽しみにしてくれているお客さんもいてくれて、ありがたいなーと感謝しています。

こうして七十二候をチェックしたり、その意味を調べたりしていると、昔の人たちの観察眼に驚かされます。
本当によく自然を眺めてる。

月の満ち欠けを見て種まきの時期を見極めたりする農業は、長い時をかけて農耕してきた人類の知恵と経験の蓄積の宝庫です。
調べれば調べるほどその奥の深さに驚かされます。

こういうことって、ぼくは農業に携わるまで知らなかったんです。

自然って、ずーっと昔から最も身近にあるものなのに、目の前にあるもののはずなのに、いつの間にかそこに思いを寄せる事が少なくなったような気がしませんか?

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