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願いなんて叶わなねぇ

【もしも叶うなら】

このテーマでエッセイを書こうと思ったけど

なかなか書き進めることができなかった。

鼻歌混じりにてくてく歩いて

あっちキョロキョロこっちキョロキョロ

ふんふん🎶楽しいわ~と、歩いていると

突然どーーーんと現れるデカい壁。それが

【叶えたい事】【将来の夢】

だったからだ


忘れられない出来事がある。

あれは小学校6年生の時

卒業文集を作っていた

1人1ページの割あてがあり、名前、ニックネーム、好きな食べ物、好きな教科、将来の夢、、

そんなものを書く、アレだ。

そこでまた私の前にどーーーんと出てきた壁

「将来の夢」

小学生の私は考えても考えても思いつかずに

分からない、と書いた。

仲良しのけいこちゃんは、小1の頃からずっと幼稚園の先生になりたい!といってたし、周りのみんなに聞いてもお花屋さん、看護婦さん、と、次々に教えてくれた。

ちなみにけいこちゃんは大人になって本当に幼稚園の先生になっていまは現役で保育園で働いている。けいこちゃん、すごい。

お友達がキラキラと憧れの仕事を並べる中、私は本当に分からなかった。

どうしてみんな分かるんだろう

むしろ、そんなことこんな子供の自分に分かるわけがない、とさえ思っていた。

案の定、先生から呼ばれた。

分からないって?

分からないんです、、、

なりたいものがない?

今は分からないんです、、、

じゃ、そのうち分かるんだろう!

先生は笑って言った。

当時から手芸が好きだったし、本を読むのもすきだった。でも好きなことをたくさんして、嫌いになったらやだな。

なんとなく、子供時代はそんな思考のクセがあったように思う。

小さい子が大好きなのに、もし嫌な事があって嫌いになったらどうするの?

お花が好きだけど毎日みてたら、嫌いになるかもしれないよ。どうするの?

そんなのやってみなきゃ分からないし

そうなったらそうなったで、何の問題もない。

自然の流れだ。

そして何より1番大きくて厄介なラスボスは

【叶うわけない】

そう思っていた自分自身だった。

子供だから置かれた環境をおいそれと変えることはできない。私はいつもどこか心の片隅で、よその家がうらやましかった。

クリスマスにサンタさんに赤いブーツをお願いしたらくれたの!

けいこちゃんが履いていた、ふくらはぎ位の紐をキュッと締め上げて履く赤いブーツは本当にかわいかった。

小学生の私は、サンタさんじゃないよお父さんだよ。。って心の中で思って、ピカピカの赤いブーツをはくけいこちゃんに、かわいいね!いいなぁ。と笑っていた。

サンタさんに何おねがいしたの?ってけいこちゃんに聞かれて、お願いわすれちゃった。って、えへへ。って下をむいた。


サンタさんなんて来ない

真っ赤なブーツを願っても叶わない

そんな思考のクセはいつかどっかりと

私のなかに居座っていた。


今あるものをなくすのが怖くて

願いなんて叶えてもらえない。

そう思っていた子供だった。


そんな子供が大人になった。

いまの私はやりたい事、叶えたいことがたくさんある。ありすぎてこまっている。

とりあえずやってみてダメなら軌道修正だ!

そう思っている。実際ダメだった事もたくさんあった。

一体いつからこんなに思考パターンが変わったのだろう。

サンタさんを待つんじゃなくて自分が自分のサンタさんになればいいんだ。

変わらない事も、変わっていく事もどちらもステキなことなんだ。

歳をとるにつれて、色んな経験、出会いがあって少しずつ気づいて変わってきたのだと思う。


小学生の私を、こっそり体育館の裏か焼却炉の前に呼び出して、ぎゅうっとハグハグしてあげたいな。

「叶わないと思ったら何も叶わない

叶うと思ったら何でも叶うんだよ。」

小学生のひねくれた私は、意味がわからん事をいってる怖いおばちゃんがいる、と思うだろう。

願いなんて叶わないよっ

イライラするかもしれない。

でも、あれから随分生きてきて私は、わかってしまった。

願えば叶う。

もしも叶うなら。

子供の私をハグハグしたい。














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