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FEサイファの歴史(1弾〜4弾)

ファイアーエムブレム サイファは21弾の発売と同時に5周年を迎えます。思えば長い付き合いになってしまいました。

長く遊んでいると、当然途中から遊び始めた人をたくさん見ることになります。「封印の剣が収録されると聞いたので始めました」「友達に誘われたので」など、理由はさまざまですが、こういった途中から始めた人にとって、それ以前のサイファ界隈の状況は知りようがありません。とは言え、知ったところで「へえー、そうだったのかー」程度にしかならないので、ほとんどの人にとって大した価値は無いでしょう。

ですが、知りたい、興味があるという人もゼロでは無いはず。そこで1弾から20弾現在まで遊び続けている自分が、ちょっと偉そうな言い方をすると生き証人のような立場の自分が、覚えている限り当時の様子を振り返って書いてみます。

あらかじめ断っておきますが、これらは自分が体験or記憶している当時の様子であり、間違ってることや、他の人からすれば「そんなこと無かった」「全然違う」と思われることもあると思います。そういった違いに関しては他の人に訊いたり、「違うぞ」と言った方に「じゃあどうだったの?」と尋ねて訊いた上で判断するのがいいと思います。


■1弾(2015年6月25日発売)

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自分は発売日にスターターデッキ2種を買いました。…が! 実際にショップ大会に行き始めたのは8月からです。なので、発売日から8月までの1ヶ月ちょっとがどういう環境だったのかはよく知りません。まあ、まだまだプレイヤー数も少なかったでしょうから、それを知る人もほとんどいないとは思いますが…。

そうして始めた1弾のころに流行っていた、多かった主人公は、なんと言ってもSTマルス(スタロマルス)、リズ、アズール。

マルスは2c以下を出撃させるだけで後衛の敵を引っ張れるので、盤面の制圧力が非常に高かったです。ちなみに2cにはマルスを強化するエリスやオーブ回復をするルフレ男など、強力なカードもありました。そうやって盤面を潰しながら待つことから「待ちマルス」と呼ばれるマルスデッキもありました。5cチキで絆を加速して3-2cマリアのリザーブで手札を増やして、裏絆を3cノノで回収して、相手のリソースを枯らせつつ自分の手札を増やしてからオーブを割っていく…という流れ。

リズは1cが攻撃出来ない代わりに3-2cが「敵を撃破したら退避から3c以下を回収」というとんでもない効果を持っていました。しかもただの撃破時効果なので、絆リバースなどする必要もありません。更に1cマリアベルがいれば自ターン中+20なので、80で攻撃出来ます。当時の戦闘力80は非常に高く、弾く手段もほぼありません。そして3c以下は優秀なカードも多く、代表的なのが裏絆回収と超火力の3cノノ、そして1リバース+自身撃破で2枚ハンデスの強力な効果を持つヘンリーの上級と下級、先ほど挙げたマリアベルも当然、そして1c回収の3-2cレナも対象で、この辺りのカードを入れておくだけで必要なカードが簡単に集められます。これもマルスと同じく、周りを倒しながらリソースを稼ぎ・枯らせながら戦うデッキです。

アズールはなんと言っても堅い。基本60+女支援+10+太陽+20、これに支援力も加えて+20〜30=110〜120が叩き出せる鉄壁。攻撃時にも90〜100が出せるので数字が足りないということもあまり無さそうでした。個人的にはマルスやリズよりも相手するのがしんどかったです。当時よくアドバイスされたのは「対アズールは回避持ってれば楽勝」「リソース切れるから周りを潰してればいける」というものでしたが、自分にはそれでも勝てませんでした。今なら、40+20の必殺で通していけるじゃないか、とか考えられるんですけどね。

他にはSTオグマのウィニー、飛行をたくさん入れたミネルバ、チキ、ナバール、STクロム、ルキナ辺りもけっこう見かけましたね。

STクロムは横にナバールをCCさせて出して回避不可の2枚割り、更にオリヴィエで再行動なんてのもありました。クロムナバールとか言われてましたね。

ウードも友達がよく使ってたので対戦することが多かったです。そういえば関東でウードデッキがショップ大会で優勝したという話があって、SRウードの値段がちょっと上がったこともありました。買取価格が600〜800円とかでしたかね。

主人公以外でよく使われてたのは、弓攻撃支援+40の1cゴードンとヴィオール、剣殺しがほとんどのデッキに刺さってた4-3cジェローム、天馬の叫び持ち3-2cスミア、3-2cティアモ、2cグレゴ辺りでしょうか。あとは青1c運び手の天馬も。「赤にも運び手くれ!」と言ってる人もいた気がします。

シングル価格に関してはルキナが非常に高く、店によっては2000〜3000円はしていました。SR+も5000〜8000円なんてところも。あとは5cチキが1500〜2000円前後、サーリャとティアモも高かった覚えがあります。


■2弾(2015年9月19日発売)※当初は17日発売だったが、直前で延期された

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本格的に遊び始めて1ヶ月ほどで次の弾が出ました。当時みんなが集まってたカードショップで発売直前のニコ生を見たりしましたね。ショップ大会の対戦中に店長さんがノートPCを置いてみんなが放送を見れるようにしてくれて、チラチラ見てたりとか。4弾の収録タイトルや絵が公開されて「おおー!」となってた覚えが。対戦か視聴か、どっちかに集中しろよって話ですが…w

東京のカードショップでは深夜販売というものが行われ、買いに行ってる人たちがワイワイ楽しそうにしてる様子をツイートしてて、うらやましかった思い出も。

2弾のカードリストを眺めると、多くの人が「4-3cエリーゼがいる!」と注目するかもしれませんが、自分の周りでは使ってる人は1人しかいませんでしたし、あまり目立ちはしませんでした。その人が「同名カードを2枚回収は強すぎ」と言ってたのが記憶に残ってますが、まさか後にエリーゼがあんなに長期的に使われ、苦戦する相手になるとはこのとき全く思いもしませんでした。

では何が注目されてたのかというと、4-3cカミラです。自ターン中とは言え戦闘力120というとんでもない火力がインパクトありすぎて、ツイッターで公開されたときはみんな驚いてました。しかし一方で「竜特効も飛行特効もあるから脆い」という意見もあり、強力だけどちゃんと弱点もあるということで、強弱両方の意見がありました。あとは、5-4cカムイ女でしょうか。絆3枚リバースとカムイ女を捨てる重いコストですが、一気に3体も撃破出来るのは強力でした。当時、効果撃破するカードはほとんど無かったので、これも衝撃的でしたね。

実際に2弾が発売してからは何が流行っていたかというと…実はあんまり知らないです。出てしばらくはショップ大会も行ってましたが、10月になってから全くやる気が無くなってしまい、公式のイベントに行くだけで、11月なんて1度もショップ大会に出ませんでした。なので、何が流行ってたかは把握してないんです。

その少し大会に出てた期間に見かけたのでは、STカムイ男主人公のユニットを並べてガンガン攻撃するデッキがシンプルに強かったですかね。チェイニーを混ぜて+10を重ねがけするデッキも見たことがありました。思えば、チェイニーを上手く使ったデッキとしてはあれが初めてだったと思います。

他にはオボロ、カザハナ、グレイ、マークス、レオン、ピエリ、ソレイユも見かけました。ソレイユはアズールと同じタイプなので、それぞれのシンボルで使いたいカードがあるかどうかなどお好みで別れてた気がします。

シングル価格が高かったカードは、SRカミラが圧倒的でしたね。3000円以上をずっとキープしていました。カムイ女やエリーゼも2000円以上はしてたと思います。

※大事なことなので大文字&太字で追記

FEサイファオリジナルキャラクターである「エマ」と「シェイド」が登場したのはこの2弾です。

20弾現在ではすっかり馴染んで仲間も増えて8人となりました。はじめはエマとシェイドふたりっきりだったのも遠い昔です…。

実はこの2人が公開されたとき、一部批判的な意見もありました。「俺の・私の好きなキャラを差し置いてオリキャラとは何事だ」「オリキャラのせいで枠が潰れる」といったニュアンスの意見です。確かにFEシリーズ本編のキャラを優先的に収録することは大事ですし、そうあるべきだと思います。

ですが、開発側としては「サイファもFEシリーズの一つである」とおっしゃっていたので、エマとシェイドもFEのキャラクターの一員である(と考えてるはず…)とも言えます。

まあ、なんやかんやで今では当たり前のように受け入れられてますし、文句があったのは2弾発売前後辺りだけの瞬間的なものでしたけどね。


■3弾(2015年12月10日発売)

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ついに緑が登場、アイクならすごい人気なんだろうな…と思われるかもしれませんが、特に流行ってませんでした。STはLvSを満たしても大した効果じゃないし、SRもLvS・5を満たすのに時間がかかるし、それに見合った強さじゃないし…という感じで使ってる人は少なかったです。

じゃあ緑は出たばっかりだから弱かったのか? と言うとそうでもなく、ライがかなり流行ってた覚えがあります。ライはこれまたアズールソレイユと同じタイプで非常に堅いうえ、攻撃時も防御時と同等の戦闘力が出せ、後衛へも攻撃出来るという強力な主人公でした。支援20の牙ユニットを詰め込んだデッキがお手軽に作れて強かったです。あとはワユも登場時のインパクトが少し大きかったように思います。LvS達成がやや大変なものの、回避不可とキルロイで+10出来るのが苦労に見合った性能だったのかなと。

しかし実際のところ3弾は緑よりも白黒強化の方がメインというか、注目されていました。あの4-3c白カムイ女が登場です。公開当初「リアニメイト持ちが弱いわけがない」と言ってる人がいて、その用語を知らず「???」と思った思い出が。要するに他のエリアからユニットを出撃させる効果で、今でこそ珍しくありませんが、当時は1弾のペガサス三姉妹や2弾のリョウマぐらいしかおらず、出せるのも低コストのみだったので、3cを出撃させられるだけでも強かったのです。しかも黒を出撃させたらカムイ女は起き上がるので、行動済みにするデメリットは実質無し。そして黒の3cというと2弾のギュンターがいました。3ターン目にいきなり戦闘力70が2体並ぶ、もしくはカムイ女を横採用してるなら主人公込みで4ターン目に70が3体並ぶというすさまじい盤面が出来上がります。これを倒していくのは大変でした…。

そしてキヌ。毎ターンデッキトップのユニットを効果無しとは言え絆1リバースでコストを踏み倒して出せる上、ユニットが出た数だけ戦闘力が上がるので恐ろしい強さでした。前述したカムイ女と組み合わせると、一気に4体の攻撃が飛んできます…。

また、アクアも竜をお手軽に倒せるのでチキ、ノノを使うデッキには天敵でした。トップ仕込みのアクアも主人公にしてる人は何人かいてました。あとはスズカゼも少し見かけましたね。

主人公以外でも見かけたカードは…4-3cドラゴンマスターリョウマ、4-3cフローラ、攻撃弓支援の1cキサラギ、天馬の叫びシグレなど。

カードの値段としてはカムイ女が高かったですね。2000円以上はしてたかと。初動は1000円以下だったと聞いたことがあります。ワユ、セネリオも高めで1000円以上、エリンシアは2000円ぐらいしてたような覚えが。

また、3弾ではサイファオリジナルキャラの「ユズ」が新たに登場です。


■4弾(2016年3月17日発売)

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幻影異聞録シャープFEのキャラが早くも登場。スターターデッキはそこそこ強かったですが、ブースターパックの方に入ってるカードの方が強力で、そちらの方に注目がいってたように思います。

この弾では再び赤と青のカードが収録、あの英雄王マルスが登場です。支援でめくれた2c以下のカードをノーコストで回収というめちゃくちゃ強力な効果持ちなのですが、なんと公開当時「マルスは2c以下でリズは3c以下を回収、リズより範囲が狭いから弱い」と言ってる人もいてました。全体的な評価としては普通というか「悪くない」程度で、とりあえず竜特効持ってるから良いとかそんな感じだったと思います。SRよりも1cマルスのオーブを見る効果が強くてそちらの方に注目がいってたように思います。1cは1弾の方も敵移動が強かったので、みんなお好みで選んでましたね。

あの強力な魔法ユニットの1cユベロも4弾で登場しましたが、当時は全く注目されておらず、特に使われてませんでした。いわゆる「魔術マルス」で使われてることが有名ですが、あれが流行り始めたのはだいぶ後です。

ただ、5弾の発売するちょっと前〜5弾のころに「弓マルス」というのが流行り始めました。弓の攻撃紋章持ちと、オグマやロンクーなど低コストながら高戦闘力が出せるユニットを入れて60+40=100で攻撃を通したり、マルス支援でそれらをめくって回収したり必殺札を揃える…というのが強力でした。

新しいSRルキナはイラストも良くデッキトップを確認出来るので強かったのですが、竜特効を持っていないというのがネックで、最初こそ使われてましたが、1弾の方をメインにした方がいいという流れになっていたように思います。「周りは強化出来るけど真ん中が脆いから…」という意見もありましたね。今思えば、このルキナは13弾エリウッドや18弾ベレトと同じタイプで元祖だったのかもしれません。

他にそこそこ見かけたのは、コストを1にしてからのカミュ効果が狙えるシリウス、いろんなことが出来るマーク女、樹、つばさ、ジュリアン、ミネルバ辺りでしょうか。

主人公以外でよく使われてたカードは…攻撃弓支援の1cエレオノーラ、シンシア、あとは3-2cユズがリズデッキに一時期入ってたこともありました。

シングル価格が高かったのは、4-3cティアモですね。カミラの再来みたいな感じで2000〜3000円をキープしていました。ルキナも性能について賛否両論ありつつも値段はしっかり高めで、2000円前後が続いてたように思います。

4弾では初の絵違いカードが収録されています。スターターとブースターに収録されている赤のチキ(歌を歌っている姿)の絵違いとして、ブースターには青のチキ(ブルームパレスの姿)がHNXというレアリティで封入されています。封入率が少し低めで明確な性能差はあれど、当時は特に使われることも無かったため、シングル価格が高騰するというほどでは無かったです。


■1年目まとめ

という感じでサイファの1年目をまとめてみましたが、正直1〜4弾は近年の弾ほどめまぐるしく変わってなくて、4弾になっても1弾のマルスやリズが強い、3弾に引き続いてカムイ女やキヌが強い、という感じでした。プレイヤー数も多くなく、カードプールも広くないのでデッキの多様性はそれほど無かったように思います。また、変なデッキを作る人もほぼおらず、みんな真面目に対戦してた…というかふざけようが無かったですね。

ちなみに1年目の大型大会については、地区予選がサイファ祭(2016年1月開催)の会場で行われ、権利など必要無く誰でも参加出来るシステムでした。それを勝ち抜いた2人ずつが東西の代表となるんですが、西の方はなんと2人とも友達だったという…w それぞれ使ってた主人公はマルスとリズでした。

長くなりましたが、これで1年目(1〜4弾)の話は終わりです。次は2年目(5〜8弾)について書きます!


■※2020/3/31追記

各種スターターデッキのカード一覧へのリンクを追加しました。

3弾に「ユズ」の紹介を追加しました。

4弾にHNXのチキについて追加しました。

■※2020/4/6追記

各弾のリンクを商品情報ページへのリンクに差し替えました。


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