待って、もうモキュメンタリーに飽きてきたんだが?
まじかよ、自分。
世はまさにモキュメンタリー時代!
モキュメンタリーは「ドキュメンタリーっぽいフィクション」のことです。モキュメンタリーとはなんぞや?とか、モキュメンタリーの歴史は?とかについては、詳しい人がたくさんいるのでそちらをご覧ください。
簡単に現在(2024年)について考えると、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」とか「放送禁止」あたりからの系譜が、このSNS時代(つまりは一億総発信者時代)の歴史(2ちゃんねる、ブログ含む)時代の豊富すぎる養分を土壌にして、ホラーと絡み合ってどかんと花咲いた、と思っておけばいいんじゃないかな、と思います。
去年~今年はモキュメンタリー(もしくはモキュメンタリーっぽい)ホラーがとにかく流行りました。
小説では「近畿地方のある場所について」の大流行り。
TVでは「イシナガキクエを探しています」が異例の大ヒット。
イベントでは「行方不明展」の大行列。
いや~~~、楽しかった。面白かった。
もうお腹いっぱい!!!!!!!!!勘弁してくれ。
モキュメンタリーを体験型エンターテイメント愛好家が見ると
ちょっと前にこんなツイートをしました。
無意識的に、モキュメンタリーと比較しがちな遊びやノット遊びにはこんなものがあります。
・ARG
昨今のブームといえば第四境界!人の財布流行りすぎビビった。
・イマーシブ
イマーシブ・フォート東京に全然心惹かれなくて困ってます。
・インスタレーションアート
オカルト・ホラーっぽいインスタレーションアートは各種あるぞ!ちょっと古いけどこれ貼っとくね。
まとめると、こんな感じですかね。
モキュメンタリーについては、とにかく「考察班」というのが盛り上がっています。そして正しそうな一意を作っていくのです。ただし明確に明言されるゴール=解答・解説はない。
何が言いたいかというと、モキュメンタリーってのは、考察ブームから来ているといっても過言ではないでしょう。
ゴリゴリのモキュメンタリーではなくとも、「結末は読者の解釈にゆだねる」系の創作はむかしから人気です。が、その「結末」は読者の平均的な想像力の範囲内であることが求められています。
だからこそ「一見わからなさそうに見えるけど、きちんと与えられた情報で考察()すると答えらしきものが見えて悦に入ることが出来る」モキュメンタリーって、めっちゃ気持ちいいんですよね。
ただもう、この味には飽きてしまったのだ……。
カレーも毎日食べたら、飽きるのだ。
ホラー以外のモキュメンタリーに可能性を見出す
てかみんなさ、ホラー以外のモキュメンタリーって知ってる?マジ存在しなくね~~~~~??
と言いたくなるほどに、モキュメンタリー=ホラーの方程式が成り立っています。
ということで、ホラー(広義。サスペンスなども含む)以外のモキュメンタリーでお口直しをしてみましょう。
我らが大王こと後藤ひろひと監督(「ダブリンの鐘撞きカビ人間」や「パコと魔法の絵本」あたりが有名)によるモキュメンタリー・コメディ。コメディですってよ、奥さん!
語源の通り、まさにドキュメンタリー映画のていの作品です。
第九地区の冒頭とか。
う~~ん……。う~~~~~~ん………。
おもろいけど、なんか物足りない!
(エキストロおもろいんで、みんな見てね)
流行りのモキュメンタリーって、もうモキュメンタリーじゃないんじゃね?
わたしが昨今のモキュメンタリーで興奮したのは、冒頭でも紹介した「近畿地方のある場所について」をカクヨムでリアルタイムに追っていたときや、イシナガキクエをリアタイしてパブサしまくっていたときです。
とくに前者は、書籍で読んだ皆さんにはわからないでしょうが、連載が数日止まった時の不安感までがエンタメになるという、非常に稀有な体験をすることが出来ました。
昨今ブームのモキュメンタリーは、単なるモキュメンタリーなだけではなく、
・共時性(シンクロニシティのはなしではなく、「時を共有する性質を持つ」という意味で使いたい共時性)
というものが一つのポイントになってくるのが分かりますね。
リアルタイムで進む何かを、みんなで共有しながらワイワイしたい。
同じ時を共有する……
ノンフィクションのような……フィクション……!!!
やっぱ釣りスレが最強ってこと!!!!!
ということで、激アツ恋愛モキュメンタリーを紹介して終わります。
私に必要な栄養はこれだったか……。