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「3.11」とわたし 〜飯舘村の今とこれからを伝える1ヶ月〜

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2021年3月の記事一覧

「3.11」 と わたし Vol.18 「外のもの」という「弱点」を全力で活かす

東大むら塾 乘濵駿平さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、東京大学のむら塾副代表兼飯舘村グループマネージャー 乘濵 駿平(のりはま しゅんぺい)さん。 千葉県で農業×地域おこしをテーマに活動していた東大のサークルが 飯舘村にやってきたのは2年前。 東京大学前期教養学部文科Ⅱ類2年。 4月から工学部電子情報工学科。 震災当時9歳、大学生になり飯舘村に関わるようになった乘濵くんが感じ

「3.11」とわたし Vol.19 飯舘が守った「村」という共同体

100人目の移住者 塚越 栄光 さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、飯舘村の100人目の移住者(※)で、 2017年から「までい大使」(村のPR大使) もつとめる 塚越 栄光 (つかこし ひでみつ) さん。 震災以降、ちゃんと被災地に届かない支援活動に疑問を感じ、 たくさんお金をかけずとも、確実に現地に届く支援を始めました。 渋谷の商店街で育った「花」を使ったその支援活動が、

「3.11」と わたし Vol.20 上手い事言えないけど、誰かを想っていたい

地域おこし協力隊 二瓶麻美さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、2019年12月から地域おこし協力隊になった 二瓶麻美 (にへい あさみ) さん。 飯舘に足を運び楽しんでくれる人が増えるようにとの思いで、 ものづくりに関するイベントを次々と企画しています。 こだわりの出展者さんたちを集めたマルシェ企画は、 数百人規模の来場者が訪れる、村の名物イベント。 丁寧な手しごとやものづくり

「3.11」 と わたし Vol.21 震災から9年、私の「震災」が始まった

東大むら塾 樺山菜々さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、東大むら塾 樺山菜々(かばやま なな)さん。 樺山さんは現在大学一年生。 コロナ禍の中、一年前に東大に入学し、むら塾をサークルに選びます。 9年の月日が経ち、少しずつ世間から「震災」が風化していく中、 飯舘村に出会ったその日から彼女の「震災」は始まりました。 「知らない」から「知っている」へ歩み始めた大学生の今、思う事。

「3.11」と わたし Vol.22 歩みを止めず、種を繋ぐ

までい工房 渡邊とみ子さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、かぼちゃ農家 渡邊 とみ子(わたなべ とみこ)さん。 飯舘村で生まれた「いいたて雪っ娘」というかぼちゃ。 その生産、加工、販売、普及活動を行う、までい工房美彩恋人の代表です。 避難中もご主人と共に飯舘の種を繋いでいったとみ子さん。 一つの種から繋がり広がる未来への「までい」な歩み。 飯舘から白馬へ2011年3月11日は

「3.11」と わたし Vol.23 土地の歴史と性格に付き合う村、飯舘

畜産農家 山田 豊さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、畜産農家 山田 豊(やまだ ゆたか)さん。 豊さんは飯舘村出身。 震災直後にお子さんが生まれ、避難中は京都のお肉屋さんで修行をしていました。 今は飯舘村に大きな牛舎を数棟新築し、福島市に住みながら、村に通い、お父さんと一緒に繁殖農家を営んでいます。 村の次世代、いつでも誰にでもフランクな豊さん。 あっからかんと正直な語り口

「3.11」と わたし Vol. 24 自分ならできる、飯舘への「言語」を通じたコミット

東大むら塾 鎌倉啓伍 さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、東大むら塾3人目、鎌倉啓伍 (かまくら けいご) さん。 言語学に興味を持つ彼は、将来研究者志望。 10年後も飯舘村に直接関わり続けることは難しいかもしれないけれど、 得意とする英語やロシア語を駆使して、 飯舘の良さを世界に伝えることはできるかもしれない。 そんな思いで、今はむら塾の一員として飯舘村に関わっています。

「3.11」と わたし Vol.25 実践と検証、村の人の「科学者なアプローチ」

物理研究者 今井 誠さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、物理研究者 今井 誠(いまい まこと)さん。 今井さんは広島市出身。 研究者として2011年からスクリーニング支援や除染ボランティアを行い、 現在は京都大学工学研究科で教鞭を取りながら、ふくしま再生の会を通じて飯舘村に通い、放射線の測定実験を行っています。 研究者として、技術者として、専門家として、一個人として。 10年の

「3.11」 と わたし Vol. 26 わくわくする楽しいふるさとへのプロローグ

飯舘村長 杉岡 誠 さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、村長の 杉岡 誠 (すぎおか まこと) さん。 生まれも育ちも首都圏ですが、長期休暇のたびに祖父母の住む飯舘を訪れていました。 そこは、広大な自然と人々の笑顔、「わくわく」感があふれる楽しい場所。 幼少期の経験を通じ、彼にとっての飯舘村は、 遠くにある「田舎」から「ふるさと」という自分ごとに変わっていきます。 村に移住を

「3.11」 と わたし Vol. 27 生まれ育った大好きなこの地で

主婦 三瓶 たつ子 さん 震災から10年の節目、 飯舘村に様々な立場から関わる人々が語る 自分自身の10年前と今とこの先の10年。 今日の主人公は、「たっちゃん」こと 三瓶 たつ子 (さんぺい たつこ) さん。 不安定な避難生活中も、婦人会やサークルの仲間と連絡を取り続け、村に戻るその日まで希望をつなぎました。 自宅は移住者が多く住むようになったエリアにあり、彼らの頼れる相談役になることも。 広々としたお庭にお邪魔すると、愛犬「こてつ」が元気に飛び跳ねながら迎えてくれ

MARBLiNGが飯舘村で思い描く、未来の「いなか」

こんにちは。MARBLiNGのななです。 東日本大震災から10年を迎える今日。みなさんはどんな一日を過ごしていますか? 今日まで1ヶ月かけて、飯舘村に様々な形で関わるみなさんのストーリーやそれぞれが思い描く未来のお話を毎日紹介してきました。 これまでご紹介できたのは、ほんの一部の方々で、実際はもっともっとたくさんの方が村に関わり活躍されています。 私たちも寄稿していただいた記事を編集をしながら、その人の新たな一面を見れたり、村への強い想いに感動したり、みなさんの夢から新