見出し画像

最速153㌔のストレート軸に熱投「ドラフト指名されなければ野球やめます」

VOL.32 投手 内海 皓太 (うつみ こうた)背番号20・2年目

Profile
1999/12/2 生れ 23歳 183㎝/81㎏ 右投/右打 大阪府出身 市岡高~大阪教育大~関西独立06ブルズ 

 入団し2回目の後期戦に入った。「僕がここに来たのはNPBに入るためです。10月のドラフトで指名されなかったら野球をやめるつもりです。そのためには後期にどれだけのピッチングができるか、これが全てです」。
 公立高校から一般入試で国立の教育大学に進んだ。多くの学生が教育・教職分野に進むなか、彼が目指したのは小学時代から親しんだ野球の道。湧き上がる情熱に抗しがたく、「後悔したくない」と、彼は大学2年時に関西独立リーグチームに所属し、大学生と独立リーガーという二足の草鞋を履いた。そして、大学卒業後ステップアップするため昨年パイレーツに入団した。

懸命にトレーニングする内海選手

 彼は1年目、8試合に登板し勝敗なしで防御率4.50、奪三振4の成績を残した。中継ぎとしてマウンドに上がり、前期最終戦にストレートの最速は152㌔を記録した。しかし、7月下旬の試合で肘を故障したことで「後期は2~3試合しか投げられませんでした」。その年のドラフト指名はそこで事実上消えた。だが、彼はそもそも「ドラフトにかからなかったら1年で退団し野球を諦めようと考えていたんです」と胸の内を明かす。それほどの覚悟だったのだ。しかし、故障という想定外の阻害要因が加わった。彼は、「ケガしていなければいけたんじゃないかと本気で思いましたので、ケガのために指名されず引退するのは自分の気持ちじゃない」と考え、「2年目も続けたい」「もう一度勝負したい」という意思に変わった。

前期の好調ぶりを後期に継続

 彼は今シーズン前、ケガしない投球フォームや体作りに殊更力を入れた。肘は万全の状態になっていた。そして迎えた前期、登板は5試合・5イニングのみだが、自責点は僅か1で防御率1.80。イニング数を上回る8個の三振を奪い、奪三振率14.40はリーグトップ級と、好調なピッチングを見せた。「元々ストレートには自信がありますが、変化球の精度も上がり、相乗効果が生まれたんじゃないかと思います」。ストレートの最速は153㌔を記録し、カーブ、フォークに今年から新しく投げているカットボールも武器になっている。2月頃にあった軽い捻挫で少し出遅れたが、大過なく、「前期は順調にきました」と表情を緩ませる。
 「後期は全試合投げるくらいの気持ちです。そのためにもコンディションと体のケアを重点的にやっています」と内海選手。ドラフト指名を指し、「小学生時代からずっと目指してきたものです。パイレーツに来ている以上、それに選ばれることを目標にやっています」と言ってはばからない。「泣いても笑ってもあと3ヵ月。僕は12月で24歳になるので、(指名のチャンスは)最後だと思います。やり切りますよ」と口は真一文字。「名前が呼ばれなかったら僕は野球を諦めるつもりです」―23歳夏の決意である。

ひとくちメモ
趣味:自転車
血液型:B型
愛称:うつみ
好きなタレント:ブルーハーツ
好きな食べ物:カニ
苦手な食べ物:特になし

みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!