見出し画像

昨夏の甲子園を湧かした若武者! 今秋のドラフトで指名勝ち取る!

VOL3. 投手 山田空暉(やまだ・てんき) 背番号24 新入団

Profile
2004/7/15生れ 18歳 183㎝/80㎏  右投/右打
滋賀県出身 愛知工業大名電高

 まだ記憶に新しい昨年10月のNPBによるドラフト会議、山田選手はチームメイトと共に野球部の寮で吉報を待っていた。テレビカメラも並んでいた。事前にプロ志望届を出し、某球団からは調査書が届き、事実上の入団テストも受けていた。しかし、時間は無常に過ぎ、彼の名前が呼ばれることはなかった。その年、同じ出身地の滋賀県からは近江高の山田陽翔投手が西武から指名を受けた。「やっぱり悔しかったです。同じ名前でもあるし」と苦笑するが、「落胆しながらもNPBに行きたいとの気持ちが一段と強まった瞬間にもなりました」と振り返る。

 4人兄弟の末っ子で、かつてNPBを目指していた兄の影響も受け、幼い頃から野球に親しんだ。中学時代は滋賀県の軟式クラブチームで投手としてノーヒットノーランを記録するなど頭角を現し、野球の名門・愛工大名電高に進学。高2と高3の夏に甲子園大会に出場し、2年時はベンチに入るも出場機会はなかったが、3年時は投手で4番を打ち、打者として5割を超える打率を残し、投げては8イニングと3分の2で失点1と好投した。ストレートは最速145㌔を記録、「名電に山田あり」との評価が確立した大会だった。また、2回戦の八戸光星戦の9回表には、3番打者に対して球速測定不能となる超スローボールを投げ、スタンドを湧かせた。「相手が強打者で打つぞ打つぞという感じだったので、目線と気持ちをずらすために投げたんです。でも、あんな球を投げたのはあの1回だけですよ」。大舞台に立ちながら中々の強心臓ぶりを見せつけたエピソードだ。

投手として勝負、1年でNPB入りする覚悟

 彼はドラフト指名を受けなかったら独立リーグに行こうと決めていたという。「大学の4年間、社会人の3年間でなく1年でNPBに行ける、それが独立リーグであり、レベルが高いアイランドリーグの中でもNPBに一番近いパイレーツさんに決めました」。そして彼が選択したのは、打者ではなく投手としての自分の可能性だった。
 持ち球は「高校時よりも球速は上がっている」とするストレートにカーブ、スライダー、フォーク。「打者にしっかり向かってインコースをどんどん強く投げ込むのが自分のスタイルです」と語気を強め、「チームの先輩投手陣の中に割って入っていける自信は勿論あります」と不敵に笑う。目指すは「二けた勝利、防御率0点台」、そして「1年でNPBに行くこと」に他ならない。その戦いがいよいよ始まった。「自分が決めた道なので最後まで頑張り抜きます」、伸び盛りの若者はそう言い放った。

ひとくちメモ
趣味:音楽
血液型:O型
愛称:てん
好みのタレント:とくになし
好きな食べ物:寿司
苦手な食べ物:あえていえばゴーヤ


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!