【週刊】ドル円相場分析と今後のシナリオ【2020/03/29】FXサンデーレポートvol.32
今週の前半は上値でもみ合い、後半は111.700から107.750台まで下落しました。
週前半は東京時間が下落、ロンドン・NY時間が上昇するという傾向がみられました。が、上値が重く25日(水)以降はドル売り円買いの展開が強まり下落トレンドへと転換したようです。
依然としてボラティリティが高い状況が続いており、しばらくはレンジ相場となっても値幅が1~2円ほど出てきそうです。
先週までは需給要因が主と考えられるかなり強いドル買いの傾向でしたが、それも一度落ち着いた印象があります。
しかし、引き続き「コロナウィルス」関連で一方的な「ドル売り円買い」「ドル買い円売り」などが発生する可能性は捨てきれないので、注意したい相場ですね。
テクニカル分析が難しい相場ですが、2020年3月29日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。
月足:初旬の価格に戻ってきた。ローソク足はコマ
3月第4週(23日~)では、月足のローソクは大きな上ヒゲ・下ヒゲを付けたコマとなっています。
3月が始まった時点の価格あたりまで戻ってきましたね。ここから上に行くか下に行くかは、何とも言えないところです。
上図のように次の上値目標は114.100ライン、下値目標は100.900~95.120と考えていますが、黄色矢印のように110~105円あたりの範囲をしばらく揉み合う可能性もあると考えています。
「コロナウィルス」の問題がどうなるか次第ですね...
日足:上昇シナリオが優勢と考える
上図のように先週から今週前半にかけて価格は上昇して、下落のフィボナッチ23.6%を超えています。
新高値の更新はありませんでしたが、フィボナッチ的には23.6%を明確に超えているので下落トレンドの優位性は低くなっていると判断しています。
仮に週明けから下落トレンドが再開するのであれば、フィボナッチ76.4%を超えて下落していくことが考えられます。
上昇トレンドのシナリオを考えてみます。
先週から今週の上昇(推進1波と仮定)に対するフィボナッチで押し目(修正2波の終点)を想定すると、以下の3点を候補と考えれます。
・106.800ライン:フィボナッチ50%の半値戻し
・105.700ライン:フィボナッチ38.2%
・104.250ライン:フィボナッチ23.6%、ここがデッドライン
104.250ラインを明確に割って下落するとこの上昇シナリオの優位性は低くなってきます。下落トレンドもしくは、値幅の広いレンジが想定されます。
(ここを割ると個人的にはよくわからない相場になりそうです。)
また、現時点で推進3波の終点を考えてみると以下の2点が候補ではないかと思います。
・114.100ライン:月足のフィボナッチ76.4%、週足以上の直近高値レベル
・117.500ライン:推進1波のフィボナッチ161.8%
117.500ラインに関しては、現時点のファンダメンタルではかなり考えにくい価格ですね。顕著な「ドル買い円売り」・相場が壊れることがない限り、可能性は低いでしょう。
4時間足:副次波を考える
上昇トレンドを仮定した副次波を考えると上図のような波形が想定されます。
①白矢印:「ジグザグ」系の価格修正
②緑矢印:「フラット」系のレンジ相場
③緑+赤矢印:新高値(112.200)を更新するとそのまま上昇トレンドの可能性あり
④図には書いていないが「トライアングル」系の可能性もあり
個人的には難しい相場になりそうな予感です。
週明けから下落トレンドが強まるのであれば、上図のような副次波が想定されます。
単純移動平均線SMA200・SMA75がレジスタンスとして機能すると、現在の価格でもみ合い→下落という流れが考えられます。
リスクオフの雰囲気がかなり強まると優勢になりそうです。この場合は5波動で下落する可能性が高いです。
まとめ
今週は一方的なドル買いの動きが落ち着きました。
結果として週末には3月が始まった価格レベルにもどっており、ここから上に行くか下に行くかが重要になりそうです。
引き続き「コロナウィルス」関連でよくわからない相場に突如なることに注意してトレードをしたいところです。
個人的には、短期的に下落・中長期的に上昇がメインシナリオ。想定上に下落が強くなるとレンジ or 下落トレンドがサブシナリオ。となります。
以上、2020年3月29日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。