まぶしくて~私たちの輝く時間~

レンタルショップで、以前パッケージを見て最初はこれはホームドラマ?と思ってたんです。
日本のホームドラマを含め韓国のもあまり見ないので…、どうなんだろう…とちょっと避けてる部分がありました。
しかし話数的にも12話だし、だったらホームドラマとしても見られるかも…と思い見始めましたら…これ、ホームドラマじゃない!!


まぶしく~私たちの輝く時間~


ナム・ジュヒョクさん演じるイ・ジュナは、高身長のイケメンなルックスの記者志望の青年。
家庭環境には恵まれずに育った。

ハン・ジミンさん演じるキム・ヘジャは、ポジティブな性格のアナウンサー志望の25歳の女性。

キム・ヘジャさん演じるキム・ヘジャは、父親を助けるために25歳からおばあさんになった。


ストーリーは……

幼い頃に砂浜で時間を巻き戻せる腕時計を拾ったヘジャ。
その腕時計を使って時間を戻すと、その分、人より早く成長してしまうことに気づき封印を決意する。
時を経て、 25歳になったヘジャは、アナウンサーを目指すも厳しい現実にぶつかる。
気の置けない親友たちに励まされながら、心が折れそうな日々を送っていた。
そんなある日、ヘジャは放送部の集いで記者志望のジュナと出会う。
心に傷を抱え、アル中の父を避け祖母と暮らしてきたジュナ。
父のせいで引越しを繰り返し、どこか周りと馴染めずに過ごしてきた。
ジュナはヘジャと会ううちに、感情の赴くままに行動する明るい彼女に好奇心を抱くように。そしてヘジャもジュナに惹かれていく。
そんな折、ヘジャの父テサンが突然交通事故で亡くなる。
父を救うため不思議な腕時計で時間を戻そうとするヘジャだが、幾度時間を戻しても、事故を防ぐことができず途方に暮れる。
数えきれないほど試みるうちに遂に父を助けることに成功するが、鏡を見ると、自分の姿が70歳くらいのおばあさんに変わっていた…。



なかなかファンタジーなお話…なのか?と思いきや、そうでもなかったんですよ。
ちゃんと最後まで見終えたら、どういうことかわかるんですけど。
このドラマもなかなか賛否両論あるドラマらしく、「意味がわからない」とか「面白くない」とか「どこが泣けるの?」とか…ネットで見かけました。
確かに、最初は…なんのこっちゃか。
コメディなのかヒューマンドラマなのか…ラブロマンスなのか…ファンタジーなの?とジャンルもなんかよくわかんなくて。
どこにも属さないような、それぞれに属したようなドラマでした。

少なくとも10話までは全く泣くことも無く、淡々と見てました。
家族や友人たちの群像劇…とも取れるなんとも言えない、ストーリー演出。
それぞれに抱えてる思いがあって、特にそれを誰かに言うわけでもなく。でも描かれていて。
ただ、ジュナのヘジャは愛し合っていたのは分かっていて。

でも、色んな謎や伏線が11話と12話である程度回収されます。
何故あの金の時計だったのか…
どうしてヘジャは突然おばあさんになったのか…
車椅子のおじいさんの正体も。
正直、ラスト2話で号泣しました。
全てが理解出来て、めっちゃめっちゃ泣きまくってました。
鼻水も出たしw涙も出たしw
顔から水分放出してました。
多分このドラマは感覚的に合う合わないがあるかもしれないですが、合えばめっちゃ感動しますね。
トータルすると、ヘジャのラブストーリーかもしれないし、家族からすると家族の愛の話かもしれないし。
とにかく、色んな方向から泣かされましたw
あたし個人は、凄く感動した作品でしたね。






ここからネタバレ……






ほんと最初は、え?ホームドラマ?恋愛モノ?と考えながら見てました。
ジミンさん演じるヘジャが可愛くて。
真っ直ぐで前向きで。
変に気取らず、素敵でした。
ドラマ自体も、時計がきっかけで時を戻せて…その分対価が必要とされるという、よくある設定だからファンタジーだと思ってたら違いました。
とんだ勘違い!
その手のドラマだと思い込んで見てたら、あら…そっちなのね!と10話のラストで分かってしまった。
残り2話はネタバラシですよね。

10話までの話は、ほんとコミカルで面白くできてました。
親友との関係もおバカな兄との関係も、両親との関係も。
あと老いについても、とてもよく表現されてたと思いました。
若い時状態では、70歳の現実は生きてはいけないんですよね。
足腰も悪くなるし、薬も飲まなきゃだし、走れないし…階段も辛いし。

そして、この突然70になった時間にも、11話と12話における色んな伏線があったんですね。
10話までが、痴呆症の本当のへジャの夢と現実の混ざったもので、11話と12話が本当の話。


現実は…
まだテサンが産まれる前の話。
ずっと家庭環境に恵まれず育ったジュナとヘジャは知り合い愛し合って、2人は同じ日にジュナは指輪を贈り、ヘジャは金の時計を贈り、同時にプロポーズし合って結婚した。
そして、しばらくしてテサンが生まれた。
10話までの話では、テサンはへジャのお父さんでしたが、現実では息子だった。
結構記念日の日に記者として当時警察に捕まってしまって、厳しい取調べの最中に肺炎で亡くなってしまい、帰らぬ人となってしまった。
遺品の中には、ヘジャが贈った金の時計はなく、当時ジュナを取り調べていた刑事が、その時計を身につけていたのを見てしまう。
ふたりが出会って死別するまで、数年の話だった…
それから、1人でテサンを育てていたが、ある日幼いテサンがボール遊びをしていた時、ボールを追いかけ道路に出てしまい車にはねられて、片足の膝から下を切断することに。
父親も亡くし障がい者となったテサンを強く育てなくてはと、ヘジャは厳しくテサンを育てることに。
テサンは母親ヘジャから自分が疎まれていると思いながら、育っていく。
そうして、テサンも大人になり結婚し、子供が生まれ…

そして、ヘジャはアルツハイマーになって、大切な人たちを少しずつ忘れていってしまう。
優しくしてくれるテサンの妻や、テサンの事も…

そして、テサンはアルツハイマーの母から雪の日は雪かきしないと足の悪い息子が転ぶからと、テサンが学生時代に早起きして母親が坂道の雪かきをしていた話を聞いて、初めて厳しかった母から愛されていたと気づくのだった。

そして、あの時の刑事がヘジャの病室にきて、ジュナに贈った金の時計を返しに来たが、許すヘジャ。
恐らくですが、ヘジャもこの人もこの歳まで随分長い間苦しんだのだろうと思ったのかも知れない。
そしてこの人は10話までに度々登場してた、あの時計をつけた車椅子の男性でした。

そして、息子テサンに1番幸せだった時は?と聞かれ、ヘジャは特別じゃないけど歩き始めた息子と愛するジュナと3人で何気ない日常で夕日を見ていた時間だったと答える。
ここにはいない若くして亡くなってしまったジュナと幼いテサン。
3人で一緒にいた頃が1番幸せだった。

いやー、めっちゃ泣きましたね。
大袈裟ではなく。
本当にそうだと思う。
当たり前の日常こそが本当に幸せなんだと思えます。
美味しいものを食べた時、旅行に行った時、好きなアイドルに会えた時など、人それぞれに幸せな瞬間は沢山あるかもだけど、ほんとに幸せなのは普通であることなのかもしれない。
特に最近本当にそう思います。

先日日本でも大きな地震があり、たくさんの人が日常を失ってしまったと思います。
家族を亡くしたり家を無くしたり、大切な人や友人やペットを亡くしたり…という方も多いと思います。
亡くなってしまった人達は戻ってこないのが現実なわけだけど、居るはずの人が居なくなってしまい、日常から消えたら…それは日常ではなくなるんですよね。
そう考えると今がどれだけ幸せなのか…と。
辛い現実があるけど、生きなければいけない。
このドラマを見終えて、ふと日常って大事なんだなと思いました。

10話までは時折コメディタッチで、重くなりすぎず楽しい展開でした。
最後2話はかなり泣けましたが。
素敵な役者さん達ばかりで、とてもいい作品でした。
皆さんとても素敵でしたが、やっぱりアン・ネサンさんがほんとに素晴らしい演技でした。
ラストのシーンが印象的でした。



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