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世代間ギャップなんて、めちゃめちゃあるけどそれはそれ

noteを更新できずに苦しんでいます。
書きたいな、と内容を組み立てるテーマはあるのに、文字化しようとすると訳がわからなくなる。
喉元(この場合手元?)に文字が滞留して、混沌になってしまったみたいな気持ち。
さて、今回は完成できるでしょうか。


昨日の朝刊で「女性の指導者3割 見送り」という記事が出ていた。
内容は見出し通りで、『2020年までに政治家や経営者など、指導的な立場における女性の割合を3割にする』という従来の目標は未達で、『2020年代のできるだけ早期に達成するようにする』という第5次男女共同参画基本計画の原案ができたというもの。

この記事、80歳代半ばの女性と一緒に読んだのだけれど、読み終わった後彼女は顔をしかめて言った。
「そんなそんな、指導者の3割が女性なんてなってないわよね」
そして続けて、
「今の若い方はお外で働く人が多いから、大変ね」


ちなみに、わたしは「今の若い方」という言い回しで話をするのが苦手だ。
もうその時点で、「ジェネレーションギャップがあるので、お互いの境遇に理解を示すのは難しいですよ」という線引きが見える気がするからだ。

それと、「今の若い方は」を枕詞にすると、
「外に出て仕事をしているけれど、お子さんはどうしているの?保育園?3歳までは家で見た方がいいよ」
「男性も育児に参加してくれるようになっていいわね。わたしたちのときは・・・」
「便利な世の中になったわね。洗濯もご飯もスイッチひとつでしょ」

こんな、ネット上でしか見たことなかったような発言が、一分の嫌味もなく放たれたりするからだ。

もう聴き慣れてしまったし、実際彼ら彼女らが現役として仕事や家事育児をしていた頃に比べたら、世の中は便利になっている。
けれど、今まさしく現役で働きに出て家事育児をこなしている身としては、「今は今でいろいろあるんですよね」という気持ちは拭えない。
悪意はないけれど、「今の若い人たち」の置かれている状況に対して、あまりにも無頓着だとおもうことがある。


さて。
そんなわけで、彼女が「今の若い人」と言い出したとき、わたしは軽く身構えた。
身構えたのだけれど、彼女ともう少し話してみようと思ったので、このようなことを伝えてみた。

わたしは「男女雇用機会均等法」が成立した後に生まれた人間なので、学校教育でも漠然と「将来は何かの職業をもつ」と刷り込まれてきた気がする。なんとなく、教育の場に「将来は専業主婦になりたいです」と言いたくなる風潮がなかった。
実際自分の周りで、専業主婦になりたいと言った友人はいるけれど、なった友人はいない。みんな結婚出産を経て、仕事を続けている。
ただ、昔に比べて、男性の育児参加も言われ始めているし、家電も充実している。けれど、本当の意味で女性が社会で働きやすいかというと、そうは思えない。
「男女平等」「女性の社会進出」と聞くけれど、社会に出たところで、社会の仕事も家庭の仕事も女性が一手に引き受けがちだ。社会に進出を求めるなら、家庭を守る方法の選択肢が増えていかなければならないけれど、現実はそうじゃない。
働くことはとても楽しくて好きだけれど、働くことが直接の原因ではない大変さがある。

彼女はうんうんと話を聞いて、「そうね。働くことはいいこともあるけれど、どうしても家の中はそれなりになってしまうわよね」と、遠い目をした。

そう言えば、彼女は家業と育児を双肩に背負ってきた人だった。
その細い方に、彼女が背負ってきた年月と志をみた気がして、次の言葉を待った。

「女性は外に出ても、家のことを放っておくってできないから、子どもたちが家に帰ったらてんてこまいよね。わたしも、家や子どもが適当になっちゃったのかなっておもうのよ」


わたしの祖母と同年代、つまり2世代も上の女性が同じ悩みを抱えていたことを知った。
「今の若い人」と線引きをされるのが嫌と思いながら、わたしもまた高齢者に対して「どうせ世代が違うからわからないだろう」と距離をとっていた。
恥を知れ、わたし。

そうはいっても、実際に年金でわたしの給料と同額もらっているのに「懐が寒い」と言われると内心舌打ちものだし、子どもを預け仕事をするのを可哀想と言われれば「わたしが育児に専念していたらあなたはリハビリ受けられないのよ」と心の中で言い返す。
職員だってただの人間、ただの人の子人の親です。


兎にも角にも、わたしは働くことが好きだ。働くことも、家族と過ごすことも好きだ。
50年たっても、働く女性の願いは変わっていない。何も変わっていない。
それが彼女との会話でわかった。
IoTが発達しても、インターネットで世界とつながっても、男性の育休が推進されても、本質的な問題は変わってないのかも知れない。

対話の部分で女性が大変、というような内容になっていますが、そういう意図はありません。家事育児に積極的な男性もいるし、家事育児をしない女性もいると思います。夫婦や家族のやり方で、それぞれの満足できるやり方が1番だと思います。

推敲不十分ではあるけれど、なんとか最後に到達しました。よかった。

これからも少しずつ更新します。産後うつについても、仕事についても。よろしくお願いします。


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