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なぜお弁当を作りはじめたのでしょうか

名古屋でmaorobi labo(マオロビラボ)というテイクアウトショップをしています。

メインの商品はお弁当。

主に自家農場でとれた米と野菜や、地場の旬食材を使用。調味料は伝統製法で作られたものを選び、1品1品丁寧につくっているお弁当です。

こちらは大寒の時期のお弁当

2008年頃からマルシェ等で販売
2020年に店舗をOPEN
2023年自宅に工房を移転

かれこれ、お弁当を作って販売するようになって気が付いたら15年ほどになりました。


しかし!
何をかくそう、お弁当屋さんになりたいと思ったことは一度もありません。


むしろ、実家でも一人暮らしの時も、お弁当というものを自分ではほとんど買ったことがなく、お弁当屋さんとは縁遠く生きてきました。


ただただ、はじまりは
嫁ぎ先の田畑でとれるお米とお野菜を、美味しいうちに使い切りたい。そんな小さな思いからでした。

採れたての十六ささげ、モロッコインゲン、いんげん、枝豆

空豆や、白菜、大根、ネギ、ピーマンなどなど、いっぺんにそして大量に収穫時期をむかえるお野菜たち。

時には空豆、時には白菜が家中の冷蔵庫を埋め尽くします(笑)

非農家で育った私にとっては、有り余るお野菜は最初は宝の山でした。
だけど、たとえ珍しい食材でも、同じものが毎日続くとだんだんとありがたみがなくなってきます。

本当は新鮮なまま、必要な方におすそ分けでもしたいけれど、何かもっと、より喜んでいただける形でお届けできないか。

大きく育ったミント。もとは独身時代にプランター栽培してたもの。もう20年!

お菓子?ジャム?加工品?
いろんな方法があるのかもしれないけれど、アレコレ考えて、私は「お弁当」という形にたどり着きました。

”旬の食材をおいしいうちにおすそ分けしたい”
私がお弁当を作る原点はここです。

なので、例えばから揚げ弁当のように、同じ材料をたくさん仕入れて同じおかずを作るようなお弁当はちょっと作れないです(笑)

ある食材を、その時にちょうどある分だけで調理する。そんなスタイル。

桜の時期のお花見弁当

とはいっても、どんな食材でも
うちの畑で作れるわけではないです。山菜や海の幸など、その季節に食べたくなる旬の食材もおりまぜます。

私は福井の田舎で育ちました。

昔は、山菜や筍、鮎などが沢山採れたり、おはぎや蓬餅などを沢山作ると、ご近所さんや親戚が持ってきてくれたり、はたまたこちらからお渡ししに行ったり。

ということが日常の暮らしの中にありました。

私がお弁当を作るのはそんな感覚です。旬の恵みはひとり占めせず、みんなで味わって楽しみたい。

そう
「旬の恵みのおすそ分け」

ちょっとずつ、ちょっとずつ。
おすそ分けを詰め合わせたいという思いから
「お弁当」
を作るようになったのです。


さて次回は、私がお弁当箱の中に表現する世界観について触れていきたいと思います。

お楽しみに!


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