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「装う」ということ

実は先日、私の中でとても大きなチャレンジがありました。

裏垢でのご予定で「スニーカー」を履くということ。
ヒールやブーツなどのおしゃれ靴を履かないということ。

何をそんな?と言われそうなんですけど、これは私の中で結構大きなチャレンジでした。その時のお相手はたぶん特に何とも思っていないでしょうけれど。


1年近く前に私自身のジェンダーに関する記事を書きました。
ノンバイナリーであるという項目でヒールについて触れています。

私が裏垢的な出会いでヒールを履いているときは、必要だから「役割」を演じているときです。だから、ちょっと窮屈なんですよね。

「私」の輪郭|まおまお (note.com)

そう、窮屈なんです。

裏垢で会うとなると、基本的に私に求められる像は「女性性」かと思います。
投影される役割を演じてしまう。それは「相手が」求めるものではなく、「社会が」求めるものであるかもしれない。
というか、相手に聞いていないから結局、「私が考える、あなたが求める像」でしかない。

わかっているんですけど、結局そういう振る舞いをしてしまうんですね。
そのためのスイッチの一つが「ヒール」でありました。

もう一つのスイッチは「メイク、化粧」です。


普段の私はメイクをしません。
眉すら書かないで仕事に行っています。夏なんか汗まみれだから全部落ちるんでね。日焼け止めを塗るだけ。
別にこれで咎められることはないので…弊社、誠におおらか。

メイクすることは、私にとっては他者に対して一枚ヴェールを挟むような心地です。ペルソナを被る、ともいう。

これもまた窮屈ではあります。


裏垢では素である必要はないと理解しています。
相手に対して敬意を払うという意味で、「装い」が必要であることも理解しています。
ただ、私本来の「装い」ではないので、そういう意味では違和感がありますね。

そんな中で「ヒールを履かない」というのは、ちょっとだけ普段の私に寄せてみた。というところです。


なんて堅苦しくいろいろと述べましたけど、この日は前日もヒール履いてて、右足痛すぎて絶対疲労骨折すると思ったのでスニーカーになったという側面もあります。
昔、友人の結婚式で10cmピンヒール履いたら疲労骨折した前科がありますので。私、骨折は疲労骨折しか経験していません。なんでや。

でも、そういう後押しがない限りはこういうチャレンジもなかっただろうなと思います。タイミングってありますね。

まぁ、スニーカーでお会いした方はだいたい泊まりですので、メイクを落とした私も見ていますし、メガネの私も見ていますし、寝起きの残念な私も見ていますので、正直言って今更~って言われそうな気がします。

他人から見たら小さなことだけど、自分にとっては大きなことってありますよね。そういうこと。


あんまり素になりすぎるとさすがにアレかなと思いますので、その辺りはバランスを取りながらやっていきたいと思います。
横に置いても恥ずかしくないレベルは維持しますんで、はい。