片想い。

先日ある人の文章を読んでからずっとその人のことを考えている。

これは、届くはずのない私の想いと、私と彼の距離を再確認するための戒めだ。


いつもどおりの夜だった。
きっかけは覚えていない。ただ存在は知っていた彼のXをふと思い立って漁っていると1つのエッセイを見つけた。
「生きていてほしい」と祈りを綴ったエッセイ。

顔と名前と仕事くらいしか知らない、一時の笑顔は保障してくれるけれど、紛れもなく他人。
そんな彼の文章で私はいとも簡単に救われた。

救われた、と伝えたところでそれが彼にとって救いになるかは別だ。
他の記事やつぶやきを見るに彼は"枠から外れている"というレッテルを貼られがちな要素が多いらしい。私はそうは思わないけれど、どうであれ彼のそういった感性が私を救ってくれたのだろう。

あなたの傷の重さは私には分からないし
あなたを救うのは私じゃない。

「あなたはあなたのままでどこまでも素敵だよ」
この言葉が彼自身に向けられないのなら間違っているのは世界の方だ。
私はあなたがどれだけ堕ちていったって、あなたの理想と葛藤が素敵だと思うのに、あなたの言葉だって自分には当てはまらないと思ってしまう。

自分を愛するには私は自分を知りすぎているし、  
あなたを理由に生きるほど私はあなたのことを知らない。

ただどこまでも優しいあなたが1つでも多く幸せを感じて、どこででもいいから生きていてほしい。
これは本音。

だけど我儘が許されるならあなたを見ていたい。
あなたの創作に触れていたい。

私は彼のことを恋愛や偶像視ではなくもっともっと純粋な気持ちで好きだ。
彼の絵が、考えが、詩が、文章が、彼自身が大好きだ。
私に見えているのは彼自身が取捨選択した一面でしかないことは分かっている。
だけど紡ぐ言葉の真偽なんてもうどうでもいいと思ってしまうほどに好きなのだ。

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