見出し画像

ひととくらべない春

ここしばらく心がすさんでいた。

SNSを見て他人と自分を比べてへこんだり、羨ましくなったり、イライラしたり、悲しくなったり、焦ったり、不安になったり。

SNSを見る時間が長くなればなるほど、SNSつながりの人との関係性が深くなればなるほど、なんとなく自分の心が疲れる。

そんなつまらない冬を過ごしていた。育休中だし、いろんな人と関わろうとして始めたSNSは今となっては鬱陶しいものになっていた。それなのになぜか見るのがやめられない。関係性の問題もあるし、自分が中毒気味になっているのもあるけれど、見続けてしまう。見たくないなら見なければいい。なのに見てしまう。心がすさむ悪循環だった。

けれど最近はすがすがしい気持ちで過ごせている。春なのだし、やっぱりこのくらい気持ちが晴れ晴れしているのがいい。すごくいい。

私は間違いなくSNSが苦手なタイプだ。それはもともと分かってはいたけれど、もっと具体的に掘り下げて考えることでずいぶん気持ちが楽になってきた。

まず1つめ。自分の心の状態に気付くこと。感情がゆらゆら揺れているときはそもそも見ない。そして自分の心をなるべくフラットにすること。深呼吸。人は人、自分は自分、と他者と自分との距離を保つこと。他人の生活と自分の生活が同じわけがない、それを念頭に置くこと。

それから2つめ。それでも心が波打ったとき。自分の感情を把握する。いらだちなのか、不安なのか、羨望なのか、嫉妬なのか。それが何に対して向けられているのかを把握する。そして本当にそれを自分もやりたいのか考える。自分がやりたいならばどういう解決方法があるか考える。

たとえば。インスタで「今日はママ友とお出かけ☺子どもたちもすぐに仲良く遊んでたね🥺」…そんな内容のストーリーを見てどんな気持ちになるか?

楽しそう、羨ましい。私もお出かけしたい。子どもにもいろんな刺激を与えてあげたい。ママ友ほしい。

私は何がうらやましいのか。ママ友がいることか?お出かけしたことか?子ども同士の交流ができていることか?

私の場合、「お出かけしたい」だけなのだ。ママ友は正直いらない。子ども同士の交流は保育園でも児童館でもできる。互換できることだ。

だったら家族でお出かけする機会を作ろう。そういう建設的な思考。

けれどぱっと目に入るそういう複数の情報に私は踊らされる。色々な思考や感情がないまぜになって、一体自分の心がなぜそれほど揺れるのか気付くのに時間がかかる。

一歩距離をおいて俯瞰して物事を見ること。自分と同じ境遇の他者であっても自分と重ねすぎないこと。SNSに載らない(載せられない)裏側も存在していることを忘れないこと。

SNSに限ったことでもないけれど、いろんなマウンティングが存在するママ友の世界を適当に生き抜きたい。本当に仲良くなれるママ友はなかなか存在しないような気がする。少なくとも私はまだ出会えてない。

たまたま子ども同士が仲いいだけで親同士仲良くできるわけではない。同世代の子どもがいるからといって仲良くなれるわけではない。大人同士はものすごく気を遣う。特にまだ大して親しくない段階だとどこに地雷があるか分からないから気を付けないといけない。

SNSとの距離感を保てるようになってもまだまだ課題はたくさんある。でもなるだけ心穏やかに過ごしたい。だからまずは自分の心を整えてみた。そんな春。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?