南箱根ダイヤランドの夏
2023年
ダイヤランドで過ごす夏も今年で2度目になる。東京都の気温と比較すると夏では7℃ほど低く大きな気温差があるが、冬は3℃ほどしか違わない。夏は非常に快適だが、冬は覚悟していたほど寒くはない。私の住んでいるマンションは標高530メートルの高所にあるが、気温差の理由は単純に高低差だけではないのかもしれない。
今年も、7月下旬までは全く夏を感じられず、TVで猛暑のニュースを聞く度に季節から取り残されたような寂しさを感じたものだ。しかし、7月下旬になると流石に暑くなり、エアコンを毎日のようにつける事になった。1日の最高気温が滅多に30℃を超えない我が家でも今年の暑さは異常だ。今年はは雨が極度に少なく、その直射日光は暴力的と言えるかもしれない。今年は次のような現象に気がついた。
1)ブルーベリーが育たない。
昨年はブルーベリーがよく実をつけ、多くの野鳥がそれを食べるため集まってきて騒がしかった。しかし、今年はあまり実をつけなかったばかりでなく、大きくなる前に干からびてしまった。野鳥からも見向きもされず、静かな夏を過ごしている。
2)蚊がいない。
昨年の夏は蚊が多く、今年は暑くなる前に蚊コナーズや殺虫剤、蚊取り線香も準備していたが、暑くなると蚊が全くいなくなった。蚊は35℃を超えると不活発になるというが、ここの気温は蚊が最も活発になるという30℃前後である。こちらの蚊は暑さに慣れておらず、ひ弱なのか?それとも温度だけではわからない、強烈な直射日光のせいなのか?気が付けばずいぶん長い間雨らしい雨が降っていなかった。貯水池の水はすっかり干からびている。
私が住んでいるマンションの売り出しを見るとオーナーのコメントとして夏も冷房要らずと書かれている。おそらく、このオーナーは数年こちらに来ていないのだろう。昨年、同じフロアーに住んでいる隣人に聞いたところ数年前よりエアコンが必要になったと言っていた。確かにそれ以前にはエアコンを使うことはなかったのだろう。
また、このマンションは贅沢な作りになっているが、今年の暑さを経験してみてその構造を考えると暑さ対策は全くできておらず、むしろ寒さ対策に重点を置いて設計されているのかもしれないと思うこともある。30年前はそれで十分だったのだろう。
昨日(8月19日)は朝から都内に出かけた。普通なら盆を過ぎて幾分涼しくなりかけている時期だが、熱海駅のホームで電車を待っているだけで汗が止まらなかった。都内では外を歩くときの温度と冷房の効いた室内の温度差がこたえた。意識して水分をとっていたため、普段よりトイレに行く回数は多かったが、それでも手が攣る症状に悩まされた。用事が終わると一刻も早く家に帰りたいと思った。家に着いて、シャワーを浴び、飲んだビールが最高に美味かった。
自然の涼しさは贅沢の極みだ。テラスで駿河湾を眺めながら飲むビールは最高だ。おかげで酒量も体重も増えた。食後、暗くなってからテラスで酒を飲みながら見上げる夜空は都会では想像できないくらいに明るく煌めいている。風が心地よい。
季節の変わり目
異常な暑さが続く中、8月26日の夜中に寒さで目覚めた。ずいぶん久しぶりの感覚だったが、その時、ようやく秋の訪れを予感できた。そういえば、2−3日前より蚊がいることに気づいた。色々な虫が目につくようになった。外廊下ではとんぼの死骸が多くなった。虫たちも息を吹き返したようだ。貯水池の水も台風の影響でようやく降った雨でだいぶ戻ってきたようだ。
相変わらず日中の日差しは強烈だ。しかし、夕刻になると気温が下がり散歩に出かけようかと思うほどになってきた。あちこちでヤマユリが暑さに負けず元気に花を咲かせている。
永住地
今年は最高に暑い夏になったが、来年はもっと暑くなるかもしれない。そう考えると来年都内に引越しするのが怖くなってきた。妻も同じ気持ちらしく、こちらに永住の話も冗談で無くなってきた。
永住と言えば、コロナ禍の影響もあり、地方に永住する人が増えてきたように聞く。しかし、その条件は人により異なるだろうが、暑さから逃れるために地方に永住すると言う人はあまり聞いた事がない。しかし、これから温暖化が急速に進むとすれば、それも重要な条件になるだろう。
北海道や長野も夏は快適に過ごせそうだ。しかし、冬の雪と寒さは苦手な人も多いだろう。夏、冬両方快適に過ごせるところは日本ではあまりないだろう。南箱根ダイヤランドはそんな貴重な土地かもしれない。
以上
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