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パックラットと我が家のお宝

パックラットとは北米産のねずみのことで、あらゆる物を自分の巣に持ち込む習性があると言います。このことから、ガラクタ収集癖のある人の代名詞となっているようです。この特性は自分とよく似ていると昔から思っていました。切手やコインの収集は言うまでもなく、喫茶店のマッチ、旅先で泊まったホテルのボールペンや便箋から、国際空港のトイレのティッシュペーパー(昔はトイレットペーパーの質でその国の生活レベルが分かると云われていました)に至るまで、あらゆるものを記念として持ち帰ったものです。

ところで私だけではなく、先祖代々もパックラット だったようであります。ただし、捨てきれないけど、整理整頓はきちんとやる派。古いものを引っ張り出しては、「これは何じゃ?、わからんけど、とっておこか!」。この繰り返しで廃棄を免れてきた物品がこれです。

無我流捕手術の巻物(上)と法螺貝演奏法秘伝書の巻物(下)

一つ目は江戸時代末期、安政の元号が入った無我流捕手術の目録、二つ目は同じく文化と文政の元号が認められる加藤清正に源を発すると思われる法螺貝演奏法の秘伝書のようです。前者は約170年前、後者は200年前の資料ということになります。

私の代が終われば確実に捨てられると心配になり、市の博物館に持ち込んで鑑定をお願いしました。すると、そこそこ珍しい保存の価値のある資料ということがわかりました。査定会議の結果待ちですが、認められれば博物館で永久保存していただくことができ、機会があれば企画展で多くの皆様に見ていただくことも可能となります。そうなればパックラット 一族の誇りと言えるでしょう。

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