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11.支援してくれる人たちへ

・鈴木武社長 JONの皆様へ

4月15日   ・・・FAX

レゾリュートへ来てあっという間に10日間がたってしまいました。一時はピックアップ(中止)かとの判断もありましたが、大場さんは4月15日現在、北極点まで86.8kmのところまできており、ほぼ順調です。

心配なのは凍傷です。前回4月4日の補給時、補給機のパイロットの話では、鼻の一部が欠け、唇が腫れているとの話もあり、ひどくなっていなければいいなと思っています。注意していても凍傷はあっという間になる場合があります。

ここテリーさんの所に泊まっている人の中でも2人見ました。やけどと同じで、ペロッと鼻の皮がむけてしまったり、指が水ぶくれになったりしています。先日、ペットボトルにジュースを入れて5分ほど持ち歩いていましたら、またたく間にシャーベットになってしまいました。こんな環境の中2ヶ月近くも歩いている大場さんを思うと、できる事を精一杯してあげたい気持ちでいます。JONで製作していただいたソリのことが、先日(4月4日の補給時)預かった大場さんの日記の一部に出ておりましたので、FAXします。

私が日本に帰るのは、5月の上旬になると思います。4月29日には、日本から古川君が北極点以降の補給品(食料、その他)をもってこちらへ来て、私と交代する予定です。大場さんへのメッセージがありましたらFAXを下さい。北極点での補給時に届けます。寄せ書きなどでもいいと思います。

大場さんは4月20日頃、北極点に到達できるのではないかと思います。現在カナダから5チームが、北極点を目指していますが、各チーム苦戦をしていて、大場さんが1番早く到達するものと思われます。また、2チーム(最初は7チーム)は出発後1週間ほどでギブアップしたそうです。知れば知るほど大変なことにチャレンジしているのがわかり、気が引き締まります。

今日の予定は、午後に補給品の荷造りをします。明日は、無線のテストというように、毎日スケジュールがいくらかあります。5月初めのJONの会議には出られないと思いますが、大場さんの北極点到達の情報が送れると思いますので、楽しみにしていてください。

                              志賀忠重


・ビジュアルプロデュース 土谷たかし・みどり様   

4月12日   ・・・FAX

日本を出て10日間が経ちます。あっという間です。大場さんはすでに北極点まで100km位のところまできており、4月20日くらいには北極点に到達すると思います。心配なのは大場さんの凍傷で、前回補給した時のパイロットの話では、鼻の一部が欠けて、唇は風船のようにパンパンになっていたとの話です。

そのとき預かった大場さんから私へのメッセージも一緒にFAXします。土屋さんにはいろいろと支援を受け、感謝しております。土屋さんから預かった大場さん好物のようかん・カステラとも、北極点での補給時に持っていって食べてもらう予定です。

前回の補給時、こちらにいるピーターさん(泉雅子さん・風間氏等をサポートした人)が適切な判断で、3週間分の食料・燃料を飛行機に積んでくれたので、大場さんが歩き続けられたことが分かりました。ピーターさんは私をよく手伝ってくれています。彼は写真が好きで、レンズが欲しいと言っていたので、次のようなものが日本でいくら位するのか、情報があったら教えて下さい。

*ズームニッコール100mm~300mm・F4位のレンズ マニュアルフォーカスで使い易いもの(現在使用の本体はFMⅡ)、比較的軽いもの。使用する目的はガイドをする傍ら、野生動物を撮影します。

中古レンズでもオーバーホールしてあれば、OKです。もしきまった場合、4月28日に次回補給品を古川君が日本から持ってこちらへ来る予定になっていますので、古川君にレンズを持って来てもらうことができます。忙しい中、いつもお願い事で申し訳ありませんが、時間を見て探してみて下さい。情報はFAXでお願いします。直接ダイヤルでOKです。

追伸 餞別ありがとうございました。大切に使います。

                             志賀忠重

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