練習メニューのバリエーション

中学校で陸上部顧問をしていた友人に送った練習メニューのメモ書きが出てきたので、備忘録的に書いてみます。対象は中学生向けに書いてますので、そんなに専門的なメニューでもないと思います。
事前に言っていきますが、中の人はスポーツリーダーの資格を持っている程度の指導知識しかありません。多々間違えている箇所があるかもしれませんが大目に見てください。


ジョグ編

30~40分くらい

ジョグはおそらくこれくらいやれば中学生の場合、十分でしょう
高校生みたく60分ジョグを連日こなすとダメージが溜まり過ぎてしまう気が
土や芝生でジョグできる環境があれば積極的に利用しましょう。ひざ下へのダメージ量が激減する気がする

ショートインターバル編

・200×10(R=200jog)
設定:1000のベストタイム前後のペースで

中長距離のスピード練習の基本となる練習。多分、800や1500にとっては一番タイムと直結する練習な気がする。極論、ショートインターバルはこれをやれば間違いない。というくらい
余裕があれば10本目終了後に400jogして400を1本(1500のレースペース位?)追加すると後半の粘りの練習にもなるかも

・300×7(R=300jog)
設定:1500のレースペース~マイナス2秒ほど速く

1500に向いた練習メニュー
200と違って勢いだけでは行けないし、少しだけ実戦的なトレーニング。
スピードだけじゃなくて筋持久力が求められる練習になると思う
本当は400のインターバルの方が筋持久力を作るには良い練習ではあるものの、負荷が強いため、300で押さえておくのが吉


・400×5(R=400jog)+200×3(R=200jog)
+は600jogで繋ぐ
設定:400は1500のレースペース、200は1000のベストタイム前後のペース


ショートインターバルに後半の粘り、切り替えの練習目的も持たせたメニュー
しかし、中学生にとってはやや負荷の強い練習になるかもしれないため、行う際は注意が必要かも
200と400のインターバルの組み合わせは個人的に結構好み。バリエーションも増えるし、試行錯誤をするのも面白いかも

ロングインターバル編

・1000×3(R=200jog)
設定:3000のベストペース・目標タイムと同じペースで

3000のための練習としては教科書に載るような練習。中長距離をしていれば必ず1度はしたことのある練習
しかし、この練習はかなり実戦的であり、負荷の非常に高い
正直、この練習が出来ればレースでもほぼ同じくらいのタイムで走れるのではないか?と思うくらいの練習なので、実戦が近い時にやるべきな練習。

・1000×3(R=400~600jog)
設定:3000のベストペース~-5秒ほど速く

上記の1000×3(R=200jog)を行えるようになるための、主に心肺機能を高めるようなトレーニング
レースペースより速いペースを体に叩き込ませるイメージで、限界のちょっと手前でうまく走る。俗に言う「楽に走る」意識で
最初は600jogつなぎでやるのがベター
レースペースに慣れる。という意味合いだったり、最大酸素摂取量を鍛える目的ならレストをしっかりとって行うこのようなインターバルはありと思う
 


・1000×4(R=200jog)
設定:3000のレースで一番落ちたラップのペース。

「調子が悪くともこのペースで走り切れる」
そういうイメージをつけるための練習
スピードに優れた選手。後半のペースダウンが激しい選手に向けた練習
後半の落ち込みを改善を狙った練習。余裕があると言っても上げずに淡々と同じリズムで走り続けること
狙ってる練習効果はペース走に近い。ペース走と同様に、「このペースであと1本は行ける」くらいの感覚のペースであることが大切
設定は、実際のレースで一番落ちたラップか、2番目に遅いラップが基準になる。
3000で9分台を狙うような選手だと、2000くらいまでは目標ペースである1周80前後で行って、そこで力尽きて1周86前後まで落ちて、ラストでまたちょっと盛り返す。そういうパターンには有効かも
反対に、スタミナに優れてたり、レースを常にイーブンで押し切れるようなタイプには不向きだし、あまりお勧めしない
繰り返しになるが、後半のラップがガタガタに落ちる選手向けのメニュー
 

ペース走編

6000mペース走
ペース:3000のレースペースに対して1㎞あたり+30~50秒が目安

 中学生のスタミナ練習だとこれが鉄板。多分、6000も走れば少なくとも20分以上は確実に走るのでLT強化には十分でしょう
 確実にこなせるペースで、「あとこのペースで1、2㎞は余裕で行ける」くらいのペースにとどめること。 
 こなせないならペースを落とす、距離を短くするなどして対策するのがベター
 短くても5000、どんなに伸ばしても8000mまでに中学生ならとどめるべき。中学生なら男子でも3000。女子でも駅伝の3kmが最長なので、そこまでペース走の距離を増やす必要性が薄いかと
 また、ペースが乱高下しないように注意
 


・1000×6(R=200jog)
ペース:3000のレースペースに対して1㎞あたり+30

 ペース走をぶつ切りにしたような練習
 夏場や、ペース走の設定を上げたい時の前段階に使うような練習 
 スタミナを鍛える効果はペース走よりも下がってしまうものの、心理的な負担が減少する点がこの練習のメリット
ただ、繋ぎのジョグはあまり遅くなり過ぎないように注意。可能なら200のジョグを70~75秒前後で繋ぐのが良いかも

TT編

800選手→600m
1500選手→1000m
3000選手→2000m

TTを行うなら、上記の距離が目安になると思う
この距離で走り切れるペースならレースでもそのまま維持できる可能性が高い

記録会でも代用はできるものの、そうでなければこの距離で行うと良いと思う

負荷が高いので、行うなら本命レースの1週間前までに行うべき。それより後は避けた方が賢明なメニュー

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