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あなたは『お兄ちゃんはおしまい!』のどこが好き?

こんばんは、あんまきまきです。春眠暁を覚えずとはいいますが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

私は、「お兄ちゃんはおしまい!」という作品にハマりにハマってしまい、冬から春にかけて四六時中この作品の事ばかり考えていました。このアニメが三月でおしまいになってしまったので、非常に寂しい気がします。

なので、「おにまい」のアニメ、単行本その他諸々の好きなところ、良かったところをつらつらと述べていきます。主観100%の記事です。宜しければ読んでみて下さい。

「お兄ちゃんはおしまい!」とその面白さ

「お兄ちゃんはおしまい!」、通称「おにまい」とは、作者の「ねことうふ」先生による、妹である緒山みはりちゃんに、怪しい薬を一服盛られてしまい、女の子になってしまったお兄ちゃん、緒山まひろちゃんのTSコメディです。

「おにまい」の私の好きなところは、"TSものだから好き"と言うよりも、"TSがきっかけではじまる、男女の違いに悩みながら送る、まひろちゃんの新しい日常を眺めるのが好き"と言った感じかなと考えています。でもやっぱりオレの本命はまったり癒やしの日常系……!

「おにまい!」には、全編無料で読めるPixiv版、書き下ろしパートのついた単行本版、アニメ、各種同人誌があります。単行本にはかなり「おにまい!」の根幹に関わるであろうことが書いているので、是非手に取ってみて下さい。

また、各種同人誌もオススメです。特別編のボイスドラマ、まひろのイメージソングである「ここから」は必聴。

ここからは、もう少し「おにまい」の魅力を掘り下げつつ語っていきます。


※以下「おにまい」の単行本最新話と、アニメのネタバレを含みます。


「おにまい」のキャラクターについて

「おにまい」には個性的なキャラクターが沢山登場します。そんなキャラクター達のやりとりは、「おにまい」に限らず、日常系の一番の見どころであります。

私が思う「おにまい」のキャラクターの好きな所は、いろんな側面を持っているキャラが多いところです。

個人的には、作品のキャラクターは過去に色んな経験をしているのだから、キャラの性格や考え方にはそんな経験が、カラーとしてしっかり反映されていて、かつそんな性格(属性?)が多い方が嬉しい、と思います。そのほうが人間らしいキャラクターに自分の目に映るといった感じ……?

ただ「おにまい」に関しては、過去の掘り下げが結構されているキャラと、まだこれからかな……というキャラがいるような気がします。

殊に「おにまい」では、"中身と外見が違っている"から、キャラ自体が一枚岩では無いパターンが多いような気がします。

もちろん、まひろちゃんに関しては、まずそもそも天才の暗躍により一服盛られてしまったので、男の自我を持ちながら、女の子の体になってしまっいました。そのギャップに揺れ動く様がアニメでも漫画でもコミカルに描かれていて面白いです。

かえでちゃんは、見た目は凄いギャルだけど、めちゃくちゃ清純で友達と妹想いのいい子なのがいいですね。全然乱れまくりではない。

ただ意外ともみじの前ではごろごろして、だらけっちゃってるオフの一面もあって、メイクをしている時のオンのいつものかえでちゃんも見たいけど、オフのかえでちゃんも今後また登場してくれると嬉しいですね。

「おにまい」単行本4巻の描き下ろしに、かえでちゃんが高校デビューして初めてみはりと会い、そのかえでちゃんが高校デビューして性格まで明るくなったとみはりに指摘されるシーンがあります。

その時のかえでちゃんのセリフに、「人って結構単純なんよねぇ お化粧ひとつであがったり……かわいくなれば自信もつくし、案外見た目に影響されちゃうの」ってセリフがありますが、私は結構このセリフが凄くまひろちゃんというか、おにまいっぽいなと私は思います。

"形から入る"とはよく言いますが、身体やかえでちゃんのようなメイクの変化に心がついてくる、というのは身近にあると思います。靴を変えたら何だか意味もなく散歩したくなるような、そんな感じに近いと思います。

個人的にはかえでちゃんは、みはりちゃんの回想ではもみじちゃんみたいなぱっつんの髪型してただけに、高校デビューしたきっかけが本当に気になります。

もみじちゃんは、まひろちゃんもボーイッシュな見た目で趣味も男の子っぽい好みをしているのに、ことまひろちゃんに関してのムーブはめちゃくちゃ乙女なのが本当に好きです。

アニメのエンディングの「ひめごと*クライシスターズ」にはそれぞれのキャラのソロバージョンがあるのですが、そのソロバージョンにはキャラ専用の語りパートがあります。もみじverの語りが早口で強火すぎて最高なので是非聞いてみて下さい。

アニメでの描写

漫画のコマとコマを間をきれいに繋ぐように埋めていたのが良かったですね。アニオリが目立ちすぎないような、まひろちゃんの日常を補完していたように思います。家庭科の先生とみよちゃんはノーコメントです。

一度pixiv版の漫画を横で開きながら、「おにまい」のアニメ見てみると面白いかもしれません。もみじが漫画では言ってないのに、アニメではがっつりまひろに対して「かわいい…」って言ってたり、一話の回想のシーンの「いっそ、お兄ちゃんはおしまいにして……」のセリフは微妙に違っていたりします。

温泉回が最終回だろうな……と劇伴のアルバムの曲順や、原作の内容の消化具合から、ある程度予想していました。なので恐らく薬を飲むあたりのくだりを極力しっとりするんだろうな……と考えながら12話を心待ちにしていたのですが、12話のシーン予告を見て、逆に12話を見たくないような思いをした記憶があります。12話は本当に凄かった。

作画に関しては、アニメも漫画もどこのシーンで切りとってもかわいかったですね。キャラクターデザインは原作とアニメで結構違いますが、どちらも好きです。

「おにまい!」アニメの劇伴

アニメについては、OP・EDと併せて劇伴が良かったです。あなたのお気に入りの劇伴は何でしょうか?私は「お兄ちゃんはおしまい!」と、「はじめてのスポブラ」、「芽生える乙女心」あたりが好きです。

「お兄ちゃんはおしまい!」の劇伴は「阿知波大輔」さんと「桶狭間ありさ」さんの二人が担当されています。桶狭間ありささんは「呪術廻戦」の劇伴を、阿知波大輔さんはゲームのアトリエシリーズの劇伴を主に担当されています。

アニメの1話にしろ12話にしろ、「おにまい」のふんわりとした柔らかい雰囲気にお二方の劇伴がすごく合っているような気がします。一話はあとエンディングの直前に流れてる(改造計画のあたり)ピアノの曲(曲名わからん)が、直後にEDの綺麗なピアノとそのまま繋がるのも相まって好きです。

特に、メインテーマである劇伴の「お兄ちゃんはおしまい!」は12話ではまひろに薬を渡すシーンでオルゴールverが、最後のエンディングでは「お兄ちゃんはおしまい!」が「ひめごと*クライシスターズ」の代わりに流れました。

この曲はアニメ一話の「いっそ、お兄ちゃんはおしまいにして……」辺りのまひろの過去を振り返るシーンでも流れていて、このテーマソングがアニメ中で、まひろちゃんがこの生活を受け入れつつあるような、大事なシーンにピッタリな気がします。

みはりとまひろ

「お兄ちゃんはおしまい!」の曲にメロディーがそっくりな曲のタイトルが「劣等感」なのが本当にいいですね。三話の風邪回の回想からクッキー作るくだりに流れている曲がこの曲です。

「お兄ちゃんはおしまい!」については、長々と話してきましたが、みはりのお兄ちゃんに褒めてもらいたい一心の頑張りと、まひろがみはりに感じた劣等感とが拗れてしまった事が事の発端のような気がします。

お兄ちゃんが感じていた重荷と劣等感は、アニメ一話の回想や、アニメ七話の試験に失敗したときの、「そっか、変に気張る必要ないんだった」ってセリフからなんとなく読み取れます。

過去にそうなって引きこもりになってしまったまひろと関係をなんとかすべく、思いついたのが例の薬を飲ませるアイデアです。流石にぶっ飛びすぎてブラコンとしか言えない。実の兄をなんだと思ってるんだ。しかも、前述の単行本4巻の描き下ろしを見る感じ、かえでの話を聞いたみはりはあの段階で、あの薬を作るために勉強する決心をして大学を飛び級したっぽいのが凄まじい。

一話のまひろが目覚める瞬間はきっと、監視カメラでずっとみはりは見ていただろうから、「お兄ちゃんおっはよー!!」って部屋に入ってきた時はどんな気持ちだったんでしょうね。きっと本当に嬉しかったはず。

途中で見た目と中身のギャップの話をしましたが、そういう意味では、あの兄妹は今の見た目がああでも、どこまでいってもみはりが妹で、まひろがお兄ちゃんなんですよね。全然お兄ちゃんはおしまい!ではない。

そういう、ともすればシリアスになりかねないような過去を、とびきりのコミカルさと柔らかい色彩がつくる雰囲気で包んでくれるような、その丁度いい塩梅が、「お兄ちゃんはおしまい!」の一番の魅力かもしれません。

さいごに

「お兄ちゃんはおしまい!」はpixiv版や単行本は現在も絶賛連載中です!個性の強い新キャラや、あんな展開もこんな展開もあるので是非読んでみて下さい。

今後もねことうふ先生が作る「お兄ちゃんはおしまい!」と、アニメスタッフさんが作る作品を一ファンとして楽しみにしています。

とっちらかった記事になってしまいましたが、最後までお読みいただいたそこのあなた、本当にありがとうございました。










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