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「ぎんしお少々」二巻を読み終わったので少々とした感想とか

こんばんは、あんまきまきです。梅雨も明け、海や山の恋しい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

まんがタイムきららで連載されていた「ぎんしお少々」の二巻が発売されました。この作品にフィルムカメラの趣味を貰ったようなものなので、終わるのがとても寂しい気がします。今回の記事ではゆったり読み終わった感想をざっくり語っていきたいと思います。

まだ「ぎんしお少々」を読んでいない方は、騙されたと思って、読んでみて下さい。以下のサイトで読めます。

「ぎんしお少々」にハマり、フィルムカメラにハマったときの前回の記事はこちら。

銀ともゆるの二人だけでなく、ほかの登場人物もカメラを通した不思議な縁で繋がっていく作品です。モノローグを巧みに使用して表現される当事者の緻密な関係性と、"カメラで映す"というところにフォーカスを当てた表現によって描き出される独特な雰囲気が素晴らしい作品です。絶賛単行本一巻発売中です。ぜひ。

意外と知り合いの中でDianaF+買って現像したみたいな人がいて勝手に嬉しくなっています。皆様も「ぎんしお少々」読んで、フィルムカメラ生活はじめませんか?12枚のフィルムで何を撮ってもいいんですよ?

「ぎんしお少々」についていろいろ素晴らしさを言語化していらっしゃる素晴らしい記事はこちら。山三羊さんご勝手ながら失礼致します。

「ぎんしお少々」は終わっても、もゆるさんたちは今もどこかでどうしようもなく扱いにくいカメラを構えては、思い出を写真に残していて、それを観測する窓がなくなっただけって勝手に認識しています。はい。

私がぎんしお少々が好きな理由は、素晴らしかった日常の思い出は、いつまでも永遠ではないから、フィルムカメラで撮って思い出に残しておくという考え方に非常に共感できるからです。

DianaF+で撮ったところで本当に写っているかどうかなんてわからないから、もはや写真で撮ること自体儀式なのかもしれませんが、それでも何となく"いいな"と思ったもの、ことをふと写真にとって残すこと自体が楽しいです。もはや自分がブログを書いているのもそういう思想に染まっているからなのかもしれません。

美術館で撮った、普通に巻き忘れて多重露光した写真。


そういう意味で、「ぎんしお少々」二巻のセツナさんとかなめさんとのピンホールカメラのくだりは本当に好き。「何が写っているのか今見ても分かんないんだけど だけど… すごく楽しかった」「もゆるちゃんが撮りたいのは…撮っているものは そういうことなの?」ってセリフ、自分の好きなぎんしおのセリフトップ3には入ると思います。でもDianaF+普通は室内は無理。あと12枚はどう考えても足りない。

「ぎんしお少々」二巻の描き下ろしで、かなめさんセツナさんの子供の時の思い出の写真の下りが書き下ろされていて本当に良かった。何故か救われたような心地がします。このあとのセツナさんの反応が見たかった……「ぎんしお少々」のこういうモノローグが本当に好き。カツサンドのくだりとか。

あとがきで言えば、冬になったときに鈴さん明らかに撮られ慣れてるの笑っちゃった。二巻の最初の方でもかなり撮られるのに抵抗あったように思えるのに。カメラを持ってるもゆるさんや他の人が楽しそうで、自分が持ってみてその素晴らしさに気付いたから、撮られる事が気にならなくなっていったんでしょうか。その過程が見たかった…… 

終盤の鈴ちゃんがこっちの学校に来たシーン、不覚にも「コスチュームプレイ」の例のコマが頭に浮かんでしまった。こういうところでこの二人は双子なんだって思います。例がちょっとアレだけど、前作の「放課後すとりっぷ」の頃から、ちょっとしたキャラ同士の関係性や感情の機微をこういうちょっとした表現やキャラの所作で表現するのがにこみ先生本当にうまいと思います。

カメラが持つ素晴らしさと、カメラがつなぐ人の縁のようなものが作品の根底にありながら、キャラそれぞれに自分自身の写真哲学みたいなのがちょっと見え隠れしているのがいいですね。ずっと一緒に居られるわけじゃないから、寂しくならないように、って所は少し共通してそうな気がします。まほろさんは小金さつきさんに撮った写真を送ったりしているのでしょうか。

「ぎんしお少々」を読んで、楽しかった思い出は永遠ではないから、寂しくならないように思い出に残しておきたいという考え方が、自分の信条として補強された気がします。そうでもなければ、フィルムカメラやブログが趣味として続いていないと思います。これからもフィルムカメラとブログを続けていきたいです。いつか成田山とか上野でカメラ抱えて撮りたいな…

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
若鶏にこみ先生、連載お疲れ様でした。素晴らしい作品をありがとうございました!

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