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ここにいれば安全で何も心配することがないと疑う隙もないほどに思っていて、コンクリートで固めた壊れることのないお城が自分の居場所だと思ってたのに実はただの粗雑な砂のお城だったってこと、壊れ始めてもう修復不可能なところに来てやっと気づけた。
とっても悲しくて悲しくて悲しむことに時間や命、心全てを使ってしまうから同じような言葉を話す人から差し伸べられた手に気付けないままずっと膝を抱えている。進めない。足踏みし過ぎてもう足元には足跡とおんなじ形の深い穴ができててこの泥濘から抜け出せなくなっている。心細い。できれば同じような言葉を話す誰かに抱きしめて欲しい。何も言わずに。こんなに明け透けに助けて欲しいとか言えるようになるまで24年かかった。私の人生は拗れきって元の形を忘れてしまった針金みたいだ。でもこれが私の人生なのだから大事にしたい。ちゃんと全部美しいと、必要だと確信できるまで私は死ねない。

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