ほんとうにすまーとなかいぎのすすめかた

まず、やらなくていい会議をやらないことである。

今日はお昼を食べながら、「会議でスマートに見せる100の方法」を読んだ。

自分をスマートに見せつつ怠惰に会議を乗り切る方法や、社交的に見せつつパーティーを乗り切る方法などが100個書かれている。

「適当にベン図を書く」「意味もなく会議室の中を歩き回る」みたいなしょーもないTipsも多いのだが、「会議の前に本当にやる意味があるのかを出席者に確認する」であったり、「冷静になって議題に立ち戻るよう言う」みたいなTipsは実際の会議でも重要だなと思った。

実際、「やってもやらなくても何も変わらない会議」であったり、「議題から逸れてどうでもいいことに白熱する会議」は世の中に溢れている。僕の観測範囲では前者はほとんど無いが、後者はまれによく観測される。

(前者を観測していないのは同僚が優秀だということでもあるが、そもそも僕が「自分が出る意義が分からない会議」を全てサボってるからでもある)

そもそも会議ってめっちゃ時間的コストの高いタスクなので、そのコストに見合うリターンが無いならやらない方がいい。リターンを定義するには会議で「何を決めるか」という目標が必要だ。

「何を決めるか」が決まってない会議は無駄に長引く。時間以外に終わりが定義されていないから、誰も終わりを切り出せなくて時間一杯無駄話をする。

目的がハッキリしてる会議は終わるのが早い。それが決まれば即解散でよいとみんなが知っているからだ。そもそも、目的がハッキリしている会議は議論の時間も短くなる。

なぜかというと、会議の基本的な進行がただの確認作業になるからだ。会議の目的がハッキリしていると、その判断に必要な情報も自ずと決まる。会議の前に情報を整理して出席者が事前に確認しておく余裕も生まれるし、意見が対立しそうなら事前に議論しておくこともできる。会議本番ではみんなで密なコミュニケーションを取りながら情報と事前の議論の穴を確認し、結論が出せるなら結論を出して終了である。資料を声に出して読み上げる時間は基本的に必要無い。繰り広げられる議論の数も時間もぶっつけ本番の会議より圧倒的に少なく済むし、論点はより明確となるだろう。

というだらだらとした妄言を吐いたところで本書で紹介されているテクニックの話に戻ると、それらのテクニックで乗り切れる会議は「会議の目的も論点もハッキリしていない会議」だけであるように思える。8割方のテクニックがそれにあてはまる。

残りの2割のテクニックは目的から外れた会議を軌道修正する方法であり、「怠惰に会議を乗り切る方法」というよりは「怠惰な会議を締める方法」であるように見えた。

結論として、本書で紹介されている「怠惰に会議を乗り切る」方のテクを実践してみて実際に会議を乗り切れたとしたら、おそらくあなたは次からその会議に出なくてよい。時間の無駄だ。もし会議のオーナーがあなたであれば、会議の目的と参加者を吟味すべきだろう。

「怠惰な会議を締める」テクを実践すれば、無駄感にイライラしてた会議が多少はマシになるかもしれない。

どちらにしろ、本書で紹介されているテクニックを覚えて損は無いと思う。それを実践することによって自分が出る会議が本当にスマートな会議だけになるとするなら、おそらくあなたは周りからスマートな人間に見られることになるだろう。

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