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ずっと前に書いたやつ。 何かに応募して余裕で落ちた。70万払えば書籍化できるけどねって言われた。
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痛み止め


目を閉じて
朝が来る前に
瞼の内側からなら
僕らはもっと太陽を愛せるはず
カーテンに映し出される
幾千もの朝の往来
ボウルにバターを浮かべ
背後ではテレビが走りだす
シャッターの開く音と
寝ぼけ眼のコーヒーの湯気が
じっとりと暑い朝の再来を告げる


孤独のお陰で
僕はかろうじてこの痛みに耐えている
窓の外の正午にむせ返る午前のシールコレクター
シェードの下にざわめく食器と金色の影の数々

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そういうものに

雨にも負けず 風にも負けず
雪にも夏の暑さにも負けぬ
丈夫な身体を持ち
欲はなく決して怒らず
いつも静かに笑っている
波打ち際で油が無限に増殖するのを見ていた……油は岩に絡みつき月の光で虹色を帯びた50キロメートル沖の淡い色のハンカチと地獄のようなホタルイカの群れを目視する
遠い初恋の思い出は未だに宙吊りになったまま戻るべき場所すら見つからず自ら陳腐な甘酸っぱい経験に成り下がろうと回想し主観すら殺

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まどろみ


眼の向こう側の暗闇を瞑想する瞼は最高の眼窩を燃やして発作的に落ち着きを取り戻す。

遠く昔のことに思いを馳せ水の匂いがする方へ駱駝の細胞一つ一つが動いてゆく汗が首筋を伝って僕は僕の後ろ姿を眺めているその光景を僕は明晰することなく更に記憶の堆積を分解し続けアパートメントに自分を見つけ銀色の集合ポストの中には切り裂かれた親展と僕の涙を監視していても少しも不思議に思わない憧れの彼方に僕は自分で禁じ

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POETRY 3

身体の中の工場は縦横無尽に巡る森のワイヤーと赤いパイプが青ざめて入り組んだ世界の両端を結んでいるそんな世界が僕を衝動に駆り立てる時もある
妊婦のようなアンバランスな欲望に黒く焦げた顔がもたれ掛かって陽が暮れれば眠ってしまう必要以上に気持ちを察して僕の怒りは途方もない
時には取り戻す大洋のような束の間の穏やかさをそれでも海鳥は蹂躙する蝋の海面に億の穴があく
古い歩調で象は歩く
朽ちた木の幹を踏み壊し

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POETRY 2

12桁の母よ
182個の原子の表紙よ
32767頭の半身不随の北極熊よ

氷の上にあらゆる不本意な税は縷々として一つのウスベドリの呼称を答えようと喘ぐ
呼び掛ける最後の犬は藍玉の大波に呑みこまれた八朔の結末を知らない
シマウマたちの怒涛の逃走をスーパーマーケットの屋上から見下ろすわずか7名の害なき市民たち
耳聡い紙袋たちからは朝日がこぼれ出す赤いトリケラトプスの頭と壁にピン止めされた頭脳のアイ

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