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【積丹】苗の健やかな成長に欠かせない温床

こんばんは。積丹のたかのふぁーむでWWOOFをしています、せっけんをあんまり使わない人です。最近使ったせっけんといえば、食器を洗うのに使ったせっけんだけですね。

ビニールハウスの中で温床を作っています。温床とは、苗がストレスフリーに成長することのできるように整えられた場所です。温床を利用すれば、昼間の心地よいあたたかさからあまりにもかけ離れた夜の冷たさ、静かに思いがけず舞い降りてはこごえさせる霜、土をも彼方へ吹き飛ばしてしまう狂暴なあやしいかぜといった、苗の成育に悪影響を及ぼす、むしろ苗を殺しにかかってくるかのような過酷で非情極まりない自然現象から、か弱いけど無限の可能性を秘めた小さな苗を、あたたかい手のひらでそっと包み込むようにして守ることができます(風と霜はビニールハウスで事足りますけど)。

温床は毎春作ります。ビニールハウスには発泡スチロールでできた大きな板と、温床の形を縁取るように打たれた杭が残されているだけでした。杭の内側にはすっかり枯れて灰色になった藁が敷かれています。ここに温床を作る訳ですが、まずは発泡スチロールの板を敷き詰めるところから始まります。

様々な大きさ、長さの板をうまいこと組み合わせて長方形を作ります。辺の部分を少し高くしますが、なかなか長さが合いませんでした。しかし、これら発泡スチロールの板は何年も、もしかしたら何十年も温床として使われています。ぴったりとはまる組み合わせはあるはずです。結局、どうしても辺の長さが合わなかったので、発泡スチロールを切ってなんとか埋めました。写真の手前の角に空白がありますよね。

やったー。敷き詰めたぞ。

次。発泡スチロールの板を水平にします。水をまいたとき温床内で偏らないようにするための作業ですが、これが手強かった。発泡スチロールの板は使い古されていて厚さがあまり均一でないし、そもそも地面が藁で多少凸凹しています。このような傾きを藁で相殺します。発泡スチロールと地面の間の藁を動かしたり、新しく藁を足したりして、どうにか水平に近づけました、もちろん水平器で確かめながら。写真くらいならよしとします。

はい。水平にしました。今日はここでおわり。半日かけました。実はもう1つ温床があります。

作物は苗で半分決まると言われています。大切に大切に育てましょう。