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完全に親目線で「こどもへの日本語教育」を考えてみる

オンラインキッズクラスでこんなこともある

「えんぴつ!!」「消しゴム!!」

わたしが「これは何ですか?」とレアリアを見せると、元気な声が聞こえてくる。
目の前にはZOOMの画面に映る子どもたち、ヘッドフォンから聞こえてくる上記の声は、その親たちである。

最近始めたオンラインのキッズクラスでは、席を立ったり、PCの操作に手間取る子もいるためか、だいたいの家庭でお母さんやお父さんが隣にいてくれる。子どもたちもよく発言してくれるとっても活気があるクラスだけれど、保護者の方々も負けていない。

最初は「答えられない子どもに小声で助言→子どもが答える」スタイルなのだが、授業が中盤に差し掛かってこちらのテンポが速くなると、私が質問したことに保護者の方々が大きい声で先に答えちゃったりして本当に面白い。瞬時に反応してつい答えちゃうという感じ。

わたしが子どもたちに教えた経験


さて、私がこれまで経験した子どもたちへの日本語教育は、以下の通り。参考までに。
・NPOで支援を受ける外国籍児童/生活日本語&あそび
・東南アジア現地の中高生/日本語専攻クラスと選択授業での教科書指導&文化紹介
・東南アジア現地の小学生兄弟/会話指導
・NPOで支援を受ける中学生外国籍児童/学校生活・受験に関わる日本語
・オンライン小学生クラス/会話指導(ちょっと文法含む)

最後以外はみんな、独身子なしの頃に教えていました。
これらは正直、「英検4級合格させました」みたいな実績としては何も残ってはいません。それでも思い出や交わした言葉は宝物です。
ただ、もっと結果を出させてあげなきゃな、少しでも前に進めなきゃなという私の考えは少し空回りしていた感じはあります。

子どもを産んで変わった“先生観”

さて、その後2019年に出産した私には現在3歳の息子がいます。
習い事ってだいたい3歳から習えるところが出てくるんですよ。親になって初めて知りました。ピアノも水泳もバレエも3歳から習わせるなんて・・・なんという世帯年収の違い!
うちの息子も、運動を少しやってほしくて、今探しているのですが。
そこで実感したこと・・・・
先生の人となりって、めちゃくちゃ大事じゃありませんか????

私的子どもの先生に求める人物像

私が思うのは、下記の順です。
①変質者でないこと
この観点は子どもを持つまでありませんでした。
でも今や重要度1位です。
当たり前だよね。オンライン授業中勝手に子どもの写真撮ったりしないよね?親に内緒で連絡先交換したりしないよね?変なことしないよね?
そんな当たり前は通用しないのが変質者だよ。

②息子がどんな態度でも、態度をかえないこと(3歳だからね)
これは年齢によるけど、個人的には学校じゃなくて、時間でお金もらってる先生はどんな分野でも本来こうあるべきだと思う。
導くのが仕事だからさ。

③習うものへの精通度 < 子どもの扱いに慣れている
子どもが本当に短期間英語を習ったことがあったんですが、先生が新卒かな?くらいの若い方だったんです。TOEICは900。留学経験あり。
結果を言いますと、うちの息子は全くなつかず、先生が発するきれいな発音の単語をかき消す大声で毎回泣いていました。
すごくもったいない。彼女は全然悪くない。ただただ「合わない」2人。

一方、今保育園で習っている先生は子育て終わったくらいのおばちゃん先生。いろんな保育園や幼稚園で教えているらしい。
もちろん息子が成長して泣かなくなったのもあるけど、先生に憧れて家でもCDと色んなカードかき集めて「グッモーニン♪」と入室する先生ごっこをするほどに。アルファベットも英語の歌も単語も大好きなようです。


子どもに教える日本語教師、有利なのは誰か

子どもを持ってから今回初めてキッズたちに教える機会を得たのですが、
教え始めると、どんどんキッズたちへの仕事が舞い込んでくるようになりました。

そこでより強く意識するようになったのです。
「これは私の教授力ではない。私がおばさんで母だからである。」
画面越しに見るにこにこアラフォーおばさん(で子持ちなのも知ってる)の無害さったらないのでしょう。

私は今、生まれて初めてプロフィールで得をしているようです。

もちろん、教材を工夫したり、これまでの経験を総動員して頑張っているのも事実だけどここに書いたことは真実だと思います。
だから、「親御さんたちに安心してもらえる容姿やプロフィール」+「子どもたちを羽ばたかせる手助けがしっかりできること」は最強の組み合わせになると思います。

もし主婦の日本語教師の方が見て希望を持ってくれたら嬉しいなと思います。こんな時代だからこそ、みんなで頑張ろう。






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