見出し画像

冠名(馬主)別で見る、ウマ娘化しそうな競走馬たち ~エイシン、オグリ、カフェ編~

まえがき

「新規ウマ娘の発表」この文字列を見ると興奮を禁じ得ない皆さん!こんにちは!!
この記事では「是非ともウマ娘化して欲しい競走馬たち」を挙げ、冠名別に分類してみました。
第二弾はエイシン、オグリ、カフェの三つに着目していきます。
暇つぶしにでもご覧いただければ幸い。

第一弾(アグネス、アドマイヤ、エア編)はこちら↓。

注意
客観性にも気を遣っていますが、筆者の主観が多分に含まれます。
・にわかファンに毛が生えた程度の奴が勉強がてら書いた拙文です。ご容赦を。
・ミスや誤記、微妙な点などありましたらどうかお気軽にご連絡ください。
・書いててキリが無くなってきたのである程度厳選しております。赦し給え



エイシン(平井豊光、栄進堂)

既にウマ娘に登場する競走馬
・エイシンフラッシュ

エイシンプレストン

画像はWikipedia『エイシンプレストン』より
I, Goki, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2413615による

牡 1997年生(00世代)
父:Green Dancer 母:Warranty Applied(母父:Monteverdi)
米国産馬
主な勝ち鞍:99‘朝日杯FS、01‘香港マイル、02‘03‘QE2世C

主な同期馬……エアシャカール、アグネスフライト、アグネスデジタル、タップダンスシチー

【ざっくり紹介】
累計GⅠ4勝、そのうち3勝は香港にて挙げた屈指の香港巧者。誰が呼んだか香港魔王。
父はかの大種牡馬ニジンスキーの直系にあたるGreen Dancer。その父系の孫にスーパークリークがおり、快速馬のイメージとは裏腹に古風な血統であると言える。

そんなエイシンプレストンは北橋修二厩舎に入厩、所属騎手の福永祐一Jが鞍上に選ばれ、以降全てのレースに騎乗することとなる。

(二回目の)新馬戦を勝ち上がったエイシンプレストンは、次走にGⅠ朝日杯3歳S(現朝日杯FS)を選択。
先行して抜け出した笠松の星レジェンドハンター&安藤勝己Jを差し切り、2歳牡馬の王者となった。
なお、福永Jにとっては嬉しいGⅠ2勝目、師の管理馬でのGⅠ勝利は初めてだった。

年が明け3歳となるとマイル路線に舵を切り、1600mの重賞アーリントンC、NZT4歳Sを連勝、NHKマイルCの大本命と期待されたがレース前に無念の骨折半年間の休養を余儀なくされる
復帰後は勝てないレースが続いた。しかし、4歳の夏にオープン特別で8か月ぶりの勝ち星を挙げると次走の北九州記念(GⅢ、芝1800m)も快勝、2歳王者は距離延長というおまけ付きで復活を遂げた。

秋に入ると毎日王冠を勝ち、GⅠマイルCSに駒を進める。
直線で鋭く伸びたプレストンであったが、先行したO·ペリエJ騎乗のゼンノエルシドを捉えられず、2着という結果に終わる。
この惜敗の後、陣営は次走をGⅠ香港マイルに決定。この決断が彼の運命を大きく変えることになる。

香港マイルではゼンノエルシドが人気を集め1番人気、一方のエイシンプレストンは6番人気だった。
しかし、いざレースが始まるとゼンノエルシドは最下位へ沈み、一方のエイシンプレストンは2着を3馬身差ほど離す快勝。日本馬として初めて香港マイルを制覇し、鞍上の福永祐一ともども海外GⅠ初制覇という快挙を成し遂げたのであった。
ちなみにこの年は香港ヴァーズをステイゴールドが、香港カップをアグネスデジタルが制しており、日本馬の強さを知らしめた伝説の一日であったと言える。

翌年春、同じく香港のシャティン競馬場で行われるクイーンエリザベス2世カップ(QE2世C)に出走。初めての2000mもなんのその、アグネスデジタルとの日本馬ワンツーで香港GⅠ2勝目を挙げる。
その後も日本ではあと一歩及ばないという競馬が続いた一方、得意の香港でQE2世Cを連覇日本馬初の海外重賞連覇という快挙を成し遂げた。

【もしウマ娘化したら】
やっぱり中華チックなキャラになりそう。
コパノリッキーが育成実装された際、羅盤の3Dモデルも実装され「他に誰が使うんだ?」となったが、恐らく出番があるとすれば彼女のシナリオだろう。知らんけど

既存のウマ娘との関係では特にアグネスデジタルとの対戦が多いが、競走生活の後半においては天皇賞秋に2回出走しており、シンボリクリスエス、ナリタトップロード、エアシャカールとも対戦歴がある。

香港へ殴り込みに行くプレストン、デジたん、ステゴさんの3人が見たくないかと問われたら、やっぱ見てみたいなぁと思うのがトレーナー心ではないだろうか(さらに言えば香港スプリントにはダイタクヤマトメジロダーリングも参戦している)。

【来そう度】★★★★★ なんでおらんのや!
キングヘイローのシナリオを見るに、開発は福永さん好きなのでま~来るだろと思っている
知名度と比して大きな実績があるエイシンプレストン。今でこそ日本調教馬の香港遠征は珍しいものではなくなったが、彼がシャティンにてGⅠ3勝を挙げたという事実が、後進の競走馬たちの道を照らしたという一面もあるのではないだろうか(フジヤマケンザンなどもそうだけど)。

ぜひとも香港シャティン競馬場の実装と共にお越しいただきたい。


エイシンヒカリ

画像はWikipedia『エイシンヒカリ』より
Buntandrun - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=37271019による

牡 2011年生(14年世代)
父:ディープインパクト 母:キャタリナ(母父:Storm Cat)
主な勝ち鞍:15‘香港カップ、16‘イスパーン賞(仏GⅠ)

主な同期馬……ヌーヴォレコルト、ショウナンパンドラ、モーリス、オジュウチョウサンなど

【ざっくり紹介】
エイシンヒカリを一言で言い表すなら、『型破りのディープインパクト産駒』だろう。
とはいえ、血統はそこまで型破りというわけではなく母父はお馴染みStorm Cat。ダービー馬キズナや、名牝ラヴズオンリーユーを輩出した「ディープ×Storm Cat」配合である。

体質の弱さ故にデビューは遅れた(3歳4月)ものの、未勝利戦にて5馬身差をつけ衝撃のデビューVを飾る。

そのまま無敗で勝ち上がり、5戦目はオープン特別のアイルランドT(東京芝2000m)に出走。鞍上は横山典弘J。何も起きないはずもなく……とばかりに前半1000mを58.2秒で通過する大逃げを打つ。

最後の直線、およそ10馬身ほどのリードを保って逃げ切り体制に入った。しかし、残り400m地点からグイグイと外ラチに向かってヨレ始めるエイシンヒカリ。200mの標識を通過したころには逸走とも思えるような位置にまで逸れてしまう。
距離のロスは尋常ではない。常識で考えれば勝てるはずがない。
しかし、ここで3馬身半の差をつけて快勝。外ラチ一杯のポジションで駆け抜けたその姿は、破天荒エイシンヒカリ物語の序章に過ぎなかった。

年が明け、武豊Jとのコンビ(以降、主戦となる)でオープンの都大路Sを勝利。次走GⅢエプソムCで重賞初制覇。さらにはGⅡ毎日王冠で同期の皐月賞馬イスラボニータやスピルバーグなど粒ぞろいの強豪を抑え逃げ切った。

初めての檜舞台である天皇賞秋は9着に沈んだが、次走は2015年の締めくくりとして香港カップへの遠征を敢行。人気薄であったものの、付いてきた先行馬をバテさせるような快速逃げを展開。最終直線で突き放し、同じく日本馬であるヌーヴォレコルトの差し脚を見事に振り切り、香港の地にてGⅠを制覇。もはや珍馬とは呼ばせないとばかりの金星を挙げた。
ヒカリと、所縁の地香港にて勝つ。2年前に亡くなったオーナー、平井豊光氏に捧げる勝利でもあると武豊本人が語っている。

年が明け、5歳となったエイシンヒカリは香港のクイーンエリザベス2世Cを目指すも不調により回避。
ここで陣営は欧州殴り込みを決断。ロイヤルアスコット開催のプリンスオブウェールズS(英GⅠ、芝2000m)を目標とし、まずはイスパーン賞(仏GⅠ、芝1800m)へ向かった。

フランスはシャンティイ競馬場。エイシンヒカリにとってはもちろん未知の舞台。
フランス名物の雨により馬場は渋り、さらにハナを切ることもできず二番手からのレースとなった。
前提を考えれば苦しい戦いであることは明白である。だが、最後の直線で楽に抜け出すと、そこから迫る後続を置き去りにする末脚を繰り出した。着差はなんと10馬身。競馬というのは蓋を開けるまでわからない。

【もしウマ娘化したら】
強烈な逃げ脚はもちろん、外ラチ沿い完勝事件イスパーン賞10馬身圧勝などエピソードには事欠かないエイシンヒカリ。ウマ娘化したら中々今までになさそうな個性を持ったキャラクターになりそう。

ちなみにエイシンヒカリ、現役中の写真をパッと見ただけではわかりずらいのだが、実は芦毛である。特に競走ではメンコを付けていたので尚更わかりずらい。そんなビジュアル面の特徴をどう落とし込むのかも勝手に楽しみにしておきたい。

【来そう度】★★★☆☆ ぼちぼち
近年の競走馬は権利的な問題でライバル関係を描くのが難しい……。という声もあるが、エイシンヒカリに関しては走り方そのものに魅力があるタイプなので表現はしやすそう。
今のところディープインパクト産駒でウマ娘化された馬はサトノダイヤモンドのみだが、第二のディープ産駒ウマ娘として考えると結構有力候補であるような気がする。


エイシンワシントン

画像はWikipedia『エイシンワシントン』より
Ogiyoshisan - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=20503615による

牡 1991年生(94年世代)
父:オジジアン 母:Shamaritan(母父:Sham)
※米国産馬
主な勝ち鞍:94‘セントウルS(GⅢ)、96‘CBC賞(GⅡ)

主な同期馬……ナリタブライアン、サクラローレル、ヒシアマゾン、ビコーペガサスなど

【ざっくり紹介】
父は米国ダートの短距離~マイルで活躍、最終的に通算10戦7勝(内GⅠ3勝)という成績を残したオジジアン
当時、外国産馬はクラシック競走及び春秋天皇賞に出走できなかったという都合から、輸入される外国産馬には短距離~マイルを走る血統を持つ馬が多かった。エイシンワシントンもその一頭といえる。

1994年、内藤繁春厩舎に入厩したエイシンワシントンは1200m芝の新馬戦で3馬身差レコードでの快勝。外国産馬らしい快速さを見せた。
勢いそのままに中1週でGⅠ朝日杯3歳Sへ出走。ここでは後の三冠馬ナリタブライアンに次ぐ2番人気に推されたものの、ハイペースも祟ってか6着に敗れる。ちなみに、この時の鞍上である熊沢重文Jは以降主戦となり、その後全ての競走に騎乗した。

その後、エイシンワシントンは短距離~マイル路線に舵を切る。スプリント戦において、彼のテンの速さと先行力は強力な武器になった。当時マイル
3歳2月にオープン入りするとアーリントンC(GⅢ、芝1700m)で2着に好走。同年秋のセントウルS(GⅢ、芝1200m)にて重賞初制覇。スプリンターとして頭角を現した。

重賞ウィナーとして迎えた次走は、芝1400mのGⅡスワンS。ここは3着に敗れたが、1着は言わずと知れたスプリント王サクラバクシンオー、2着が春秋マイルGⅠを制覇した名牝ノースフライトであることを考えると、その実力は一線級であると言えるだろう(ちなみにマル外同期のビコーペガサスは7着、ワシントンとはここが初対戦であった)。

次々走は当時唯一の短距離GⅠであったスプリンターズS。エイシンワシントンにとっては是が非でも獲りたいタイトルであった。
1番人気はもちろんサクラバクシンオー、2番人気には米国の強豪ソビエトプロブレム(馬名よ)、それに続く3番人気にワシントンは推される。
ワシントンは持ち前のスピードを生かし先行。バクシンオーの内という好ポジションで競馬を進める。

しかし、完成された驀進王の走りは伊達ではなかった。
ワシントンは最後の愛の鞭を受けたバクシンオーの約5馬身後ろ、4着でレースを終えた。ちなみにビコーペガサスはなんとか食らいついての2着だった。

年が明け95年、古馬となったワシントンはオープン特別を2連勝、しかし秋はセントウルSを5着、マイルCSを10着、本懐スプリンターズSでは追走で脚を使ったか、ヒシアケボノとビコーペガサスのちいでか決着の9着と一転して精彩を欠く走りを見せた。

1996年、現5歳となったワシントンは3月のオープン特別で、後にその年の高松宮記念(正確には杯)を勝つフラワーパークを下すも、その後は重賞を二度も大敗、せっかくの新設スプリントGⅠである高松宮記念も出走せず、難局を迎えることとなる。
休養を経て秋、マイルCSで15番人気ながらジェニュインの3着と好走。その勢いで連闘ながらもCBC賞レコードで逃げ切り勝ち。そして三度目の正直、スプリンターズSへと駒を進めた。

春秋スプリント制覇がかかるフラワーパークが1番人気、千二のGⅠで2着3回のビコーペガサスが2番人気、そしてエイシンワシントンが3番人気。三強模様と言えるだろう。

だが、レースは逃げるワシントンとそれを二番手で追うフラワーパークの一騎討ちとなった。二頭が最後の坂を駆け上った時、後方からは何も来れなかった。猛追するフラワーパーク、されどエイシンワシントンも譲らず。
1cm差の激闘、制したのはフラワーパークであった。

翌年、調教中に複骨折し、エイシンワシントンは競走能力を失った。
JRAのブランドCMでも語られる通り、もしもを語りたくなる馬である。もしも鼻が1センチ高かったら、もしも短距離路線が充実していたら、もしも現役続行できていたら……。

【もしウマ娘化したら】
アメリカよりやって来た外国産馬、重賞2勝の強豪ではあるがGⅠには手が届かない……。ビコーペガサスと境遇が似ているが、面白いことに脚質は正反対。よきライバルにして戦友といったところだろうか。脚質の違いでケンカとかしてそう。

【来そう度】★★★★☆ 有力
GⅠ勝ちの経験はなくとも、スプリント路線勃興の最中に存在感を示していたエイシンワシントン。名馬として記憶される上で、GⅠ勝ちという実績は必要条件ではないということを思えば、ウマ娘化も十分にありえるだろう。

2023年2月現在、プロジェクト初期より参戦していながらも未だ実装されないビコーペガサス。
実はエイシンワシントンの実装待ちであった……という説、ありませんか?



オグリ(小栗孝一)

既にウマ娘に登場する競走馬
・オグリキャップ

オグリローマン

牝 1991年生(94年世代)
父:ブレイヴェストローマン 母:ホワイトナルビー(母父:シルバーシャーク)
※地方出身馬
主な勝ち鞍:94‘セントウルS(GⅢ)、96‘CBC賞(GⅡ)

主な同期馬……ナリタブライアン、サクラローレル、ヒシアマゾン、ビコーペガサス、チョウカイキャロルなど

【ざっくり紹介】
名牝ホワイトナルビーの12番仔にして、かのオグリキャップの半妹
父はマックスビューティーやトウカイローマンを輩出した名種牡馬ブレイヴェストローマンであり、兄オグリキャップの活躍を受け選ばれた交配であると言える(オグリキャップは6番仔)。

兄がターフを去ってからおよそ2年半。兄と同じく地方の笠松競馬場でデビュー、新馬戦と2戦目を勝ち、3戦目で2着となるもその後は重賞を4連勝。兄さながらの実力を見せつけ、兄の古巣たる中央の瀬戸口勉厩舎に移籍することとなった。

兄と似た道を辿るローマンであったが、明確に異なる点が一つあった。
馬主の小栗孝一氏が中央馬主資格を取得していたことである。これのお陰もあり、兄のような馬主交代とクラシック未登録の憂き目には遭わずに済んだ。

移籍初戦のエルフィンS(OP)は1番人気を背負いつつシンガリ負け、しかし次走のチューリップ賞はアグネスパレードの2着、中央の芝でも戦えることを証明した彼女は、兄の叶わなかった夢たるクラシック競走の一つ、桜花賞へと挑む。

2歳女王ヒシアマゾン不在といった模様の桜花賞、抜けた1番人気は実績あるローブモンタント、オグリローマンは最内1枠1番で3番人気に推される。
やはり、オグリキャップの半妹として注目を浴びていたのだろうか、先のチューリップ賞勝ち馬のアグネスパレードは僅差ながら5番人気となった。
鞍上は兄のラストランを一番近くで見届けた武豊J。移籍初戦エルフィンS以来の騎乗である。

前目につけた馬がそのまま内を通る第4コーナー、オグリローマンはインの中団。このままでは前が壁、されど武豊は最後の直線で大外にエスコートしてみせる。
インを突いた人気薄のツィンクルブライド、大崎昭一Jが押し切ろうとしたその時、飛んできたのはオグリローマン、ハナ差捉えきっての勝利であった。

この桜花賞の後、残念ながらオグリローマンは勝ち星を挙げることはできず引退した。
しかし、兄オグリキャップが断念したクラシックを制し、その勲章をオーナー小栗孝一氏へ贈り届けたその功績は、もっと評価されるべきだと筆者は思う。

【もしウマ娘化したら】
あのオグリキャップに妹が!?!!?!?
という展開ではあるが、笠松デビューというギャップがある分、自然に出やすそう(逆に某デュレンさんとか某メジャーさんとかどうすんねんという話)。

オグリキャップの妹という前提があまりに大きい分、妹キャラとしてはうってつけという感じもしますね。

【来そう度】★★★★☆ 有力
なんだかんだ言っていずれ来そうではある。ヒシアマゾンも牝馬モチーフでの同期はいないし、チョウカイキャロルと一緒に来てくれたらトリプルティアラコンプリートで美しいですよ!!!是非!!!

シンデレラグレイの終盤に出てきてくれないかな。正直ファンとしては匂わせるだけでも大歓喜ではあるんですけどね、でもせっかくならガッツリサプライズ参戦して欲しいよなぁ……

カフェ(西川清、西川光一)

既にウマ娘に登場する競走馬
・マンハッタンカフェ

イーグルカフェ

画像はWikipedia『イーグルカフェ』より
TRJN - 投稿者自身による著作物, CC 表示-継承 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=63506768による

牡 1997年生(00年世代)
父:Gulch 母:Net dancer (母父:Nureyev)
※米国産馬
主な勝ち鞍:00‘NHKマイルC(GⅠ)、02‘JCダート(GⅠ)

主な同期馬……エアシャカール、アグネスフライト、アグネスデジタル、エイシンプレストン、タップダンスシチー

芝ダート二刀流の馬といえば?」
そう問われて名が出てくる競走馬といえば、第一にアグネスデジタル、続いてはクロフネアドマイヤドン、そしてイーグルカフェといったあたりだろう。
今挙げた二刀流の馬たちは偶然にも、はたまたその時の環境が導いた必然であったのか、ほとんど同時期に活躍した競走馬たちであった。

父は日本でもおなじみMr. Prospector系種牡馬のGulch。母父には大種牡馬Nureyevという血統。ジャングルポケットやゴールドアリュール、スリープレスナイトも母父ヌレイエフである。
アメリカ生まれのイーグルカフェは開業3年目の小島太厩舎に入厩、3戦目に芝転向で未勝利戦を勝った後、ベテラン岡部幸雄Jに乗り替わり京成杯で2着、次走の共同通信杯を制し3歳戦線に名乗りを挙げた。

2000年、外国産馬へのクラシック競走門戸開放は翌年。イーグルカフェは他の外国産馬と同様、NHKマイルCを目標とした。
しかし、次走GⅡニュージーランドTでは、朝日杯勝ち馬エイシンプレストンの7着と完敗であった。

ところが前項で述べた通り、骨折によりエイシンプレストンは休養を余儀なくされ、NHKマイルCは単勝オッズ一桁が5頭いるという混迷模様へと変貌する。
1番人気はプレストン相手に善戦を繰り広げたマチカネホクシン、イーグルカフェは2番人気であった。既に二刀流の片鱗を見せていたアグネスデジタルは4番人気。

レースは最後の直線で横一線に広がり、混戦となる中、馬群を捌いて内から上がってきた5番人気トーヨーデヘアが抜け出したが、外を回ったイーグルカフェがハナ差で差し切りこれを制した。
調教師小島太、ならびにカフェ冠の西川氏にとって初のGⅠ勝利であった。

だが、ここから一転。イーグルカフェにとって長い停滞期が訪れる。

3歳馬代表として参戦した安田記念では13着、天皇賞秋は4着と好走するも、ジャパンカップでは同期のクラシックホースであるアグネスフライトやエアシャカールと共に惨敗。
年が明け古馬になってからはダートに舞い戻りフェブラリーSへ参戦するも8着。海の向こうへ活路を求めドバイDF(現ドバイターフ)へ挑むも9着。八方が塞がれてしまったかのようであった。

しかし、その年の秋は武蔵野Sで久々の連対を遂げる。
だが、内容としては惜しい2着というわけではなかった。ダート馬として覚醒しきったクロフネが9馬身も先にいたのだから。正直たまったもんじゃないよなぁって思ってしまう。

再び勝ち星を挙げたのは5歳の夏、GⅢ七夕賞で約2年ぶりとなる勝利を挙げる。鞍上は武蔵野Sでも手綱を握っていた田中勝春J。

そして札幌記念8着を挟み、フランスはロンシャン競馬場で行われるGⅡドラール賞(芝1950m)へと駒を進める。
急にどうしたと思うが、同厩舎の後輩マンハッタンカフェが凱旋門賞に挑戦する都合、帯同馬として渡仏したのである。恐ろしいことにここで11頭中3着と好走、適正の謎さ幅広さを見せつけた。

帰国後はジャパンカップダート(現チャンピオンズC)に出走。鞍上には世界の名手L・デットーリを迎えた。
1番人気はJCBクラシックを制し二刀流に目覚めたばかりのアドマイヤドン、2番人気にはダートダービー馬ゴールドアリュールと、3歳馬同士の二強模様となった。
イーグルカフェは単勝オッズ20.8倍の5番人気と、伏兵寄りの評価であったのだが……。

向こう正面でまくるような形で進出。4コーナーから直線に出たところで藤田伸二アドマイヤドンに外を塞がれるも、内ラチに進路を見いだしてするりと二番手進出。最後の関門、前にいた武豊ゴールドアリュールを交わし、ゴール板を先頭で駆け抜けた。
レジェンドジョッキー、L・デットーリ渾身の騎乗である。(なお翌日のJCも同じく単勝20倍代の9番人気ファルブラヴで制している、えらいこっちゃ)

その後、フェブラリーSで3着、安田記念で4着などGⅠ戦線で好走するも、勝つことはできず、2004年のJCダートを最後に引退した。

アドマイヤドン並びにゴールドアリュールは後の日本ダート界を牽引する存在であり、その二頭をまとめて破ったイーグルカフェのポテンシャルは戦績以上のものであったと言っても過言ではないだろう。

【もしウマ娘化したら】
今のところ芝ダート両方のGⅠを勝った馬としてウマ娘化されているのはアグネスデジタルのみ。そのデジタルと同期。デジタルが芝ダート双方を走るのはオタ活的な理由であったので……すなわちオタ仲間ということになる……というのは早計だろう。もちろん同期として仲間っぽくはあるけど。

というか、シンプルにデジたん以外の二刀流で走るウマ娘のケースはとても見てみたい。特に芝ダート行ったり来たりしてるタイプは珍しいので。
二刀流ウマ娘、なんぼあってもええんですから。

その一方、イーグルカフェはNHKマイルC馬として世代を代表する存在でもある。
00世代の二冠馬エアシャカールが強豪ひしめく99世代、01世代に苦戦していたように、イーグルカフェも先輩テイエムオペラオー、後輩クロフネやアドマイヤドンと戦っている。そういった世代間の意地を賭けたぶつかり合いもあるのではないか。

【来そう度】★★★★☆ 有力
先述の通り同期のウマ娘は多数いて、同厩舎同冠名のマンハッタンカフェは育成実装済み、さらにはドラール賞で走ったロンシャン競馬場は3Dモデルがお披露目されており、ウマ娘化に向けていい追い風が吹いている気がする。

足りないピースとしてはダートでのライバル、すなわちアドマイヤドン、クロフネ、ゴールドアリュールの3頭だろうか。アドマイヤドンはともかく後ろ2頭はちょっと難しそうだなぁ……


あとがき

私生活の忙しさにかまけてもたもたしていたら2ndアニバーサリーの1か月弱前まで来てしまいました。ひ~~~~~~~~~~~!!!!!
暇が出来ても麻雀のルール覚えたり水星の魔女やぼっち・ざ・ろっく観たりしてたんですけど
今後もマイペースで書いていきたい……いや、2周年で新規ウマ娘ラッシュがあってもおかしくないので、それまでには一通り書き上げたいと思う所存。頑張れ自分!!幸いにも時間は最近とれるようになってきたので!!!
感想とか反応とか頂けましたら励みになります、どうか……何卒……なんかください!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?