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DL同人制作手順と色々メモ

現在DL同人3作目を制作中ですが、3作目にして大体制作の型が決まってきたのでメモ書きとして残しておきます。自分用ということもありますがこれからDL同人に飛び込もうという人の参考にもなるかと思います。


●制作手順全容

制作に使用している主なソフト:
CLIP STUDIO EX
3DホームデザイナーPRO 9 EX
イージーポーザー

制作手順を項目にすると下記の通りです。

1、構想(プロット&ストーリー作成)
2、ネーム
3、背景資料収集&作成
4、下書き
5、ペン入れ
6、グレースケール作業(陰影表現)
7、フキダシ、写植
8、オノマトペ(擬音)
9、商品説明テキスト
10、パッケージ作成
11、サンプル画像作成
12、サムネイル作成
13、販売登録申請

各項目の詳細は後述します。

スケジュール的には今のところ下記で安定しています。
モノクロ40P程度のボリュームとして。

1、構想(プロット&ストーリー作成)
1日間

2、ネーム
2日間
1日あたり20ページ

3、背景資料収集&作成
1日間

4、下書き
10日間
1日あたり4ページ

5、ペン入れ
5日間
1日8ページ

6、グレースケール作業(陰影表現)
5日間
1日8ページ

7、フキダシ、写植
1日間

8、オノマトペ(擬音)
1日間

9、商品説明テキスト
0.5日間

10、パッケージ作成
1日間

11、サンプル画像作成
0.5日間

12、サムネイル作成
0.3日間

13、販売登録申請
0.2日間

合計 28.5日間
1日は10時間作業としています。

なのでモノクロ40ページを完成させるのに自分の場合は大体285時間掛かっています。実際はボイスチャットしながらだったりYOUTUBE観ながらだったりするので、ながら作業をやめてガチ集中すればもっと早いと思いますがそうなると精神が持たないと思います。

各項目ごとの所感などは下記に。

●1、構想(プロット&ストーリー作成)

作品のアイデア自体は制作毎に考えるのではなく、DL同人を始めようと思った時に50個出しました。それと日々思い付いたものを入れて現時点で70個ぐらいあります。なのでまずは既にあるアイデアの中から選ぶという作業になります。

その際に考えることとしては

①背景素材を用意できるか
②登場人物が少なくても成立するか
③自分が客だったら買いたいと思える作品か

です。

①背景素材を用意できるか
背景素材については基本的に「3Dマイホームデザイナープロ9EX」に頼ってます。家やオフィスは大体作れますがそれ以外は無理だと思います。作品の舞台を家やオフィスに限ればこれだけで背景素材が揃うし、自分で描く必要もなくなります。

商業クオリティを目指すのであれば多少手を加える必要がありますがそこはもう妥協して素材そのままにしてます。場面転換などで屋外を描写する必要があれば、写真素材から引っ張って線画抽出してから多少手を加えてそれっぽくします。

背景を自分で描くことは月1本制作を進める上では無理ですね。それだけで1ヶ月以上掛かってしまうと思います。

ちなみに「3Dマイホームデザイナープロ9EX」は10万円ぐらいで売ってますが中古で3万円で手に入れました。

今後の展望としてはアンリアルエンジンなんかも導入して屋外を舞台にした作品も作りたいですが、屋内完結のネタが沢山あるのでそれが尽きるまでやることはないでしょう。

②登場人物が少なくても成立するか
登場人物は最小に絞ります。増えれば増えるほどキャラクターデザインの時間コストと作画コストが上がります。エロ漫画なので最低2人。普通この人数だと物語に広がりを出すのは難しいですが、40ページ読み切りなら逃げ切れるかなと。

逆に40ページの分量であれこれ人数を出すのもそれはそれで難しいと思います。多人数プレイ的なものを描きたい欲はありますが、作画コストと見込み収益を考えると恐らく割に合わないので現状見合わせてます。

③自分が客だったら買いたいと思える作品か
IXY氏がDL同人講座動画で言っててなるほどと思ったので、これは意識しています。自分の性癖が超マイナーだとマズイですが、自分は割とメジャー寄りなので、単純に自分が欲しいものを描くということにしています。

上記を考慮した上でネタを選び、次にストーリー作成となりますが、自分の場合は1日もあれば書き終わります。半日頭の中で練って、1~2時間でテキストに一気に書き出す感じです。40ページの読み切りエロ漫画なのでストーリーというよりシチュエーションやセリフ回しが大事なのかなと考えてます。

かなり緻密に書いても結局ネームの段階で気が変わったり、テキスト全てを漫画で再現しようとすると100ページぐらいになることが分かってカットなんてことも多いですから、ここであまり詰めて考えることはしないようになりました。

●2、ネーム

ネームは完璧を求めようとすると一向に完成しないだろうし、そもそも現時点の実力ではいくら時間を掛けてもプロレベルのネームなんて描けないと諦めてサクっと終わらしてます。

一応手元に置いてある各漫画のコマ割りだったり構図は参考にしてますが、基本的に描いたらやり直しは一切しません。悩みません。

それとこの後の下書きだったり写植の段階でまた大幅にセリフを変えることになるので、セリフすらざっくりです。

ここで躓くと本当に進まないので「まあいっか、しゃーねー」という感じの妥協を前提に進めます。

●3、背景資料収集&作成

ネームも終わると必要な背景素材が全て判明するので、ネームに合わせて背景資料を収集したり作成します。

収集はフリー素材や自分で写真を撮って来るなどです。作成は前述した「3Dマイホームデザイナープロ9EX」で必要な部屋などをチマチマ作ります。

●4、下書き

下書きが一番辛いです。ネームの段階で思い描いていた絵を再現できずため息ばかり出る作業。他作品を参考にしたり3Dデッサン人形、AIによる補正など、あの手この手で作画クオリティを高める努力をします。

エロ漫画は抜くための「道具」という性質上、ここで売れ行きの大半が決まるものだと思ってますので、妥協は基本的にしません。

特に女性キャラについては現時点で自分が描ける最高クオリティで描くようにしてます。

●5、ペン入れ

下書きで描いた線をなぞるだけなので何も考えてません。
正直外注したいです。ボイスチャットしながらやってます。

●6、グレースケール作業(陰影表現)

所謂トーン作業と同じことで、陰影や艶感を出す作業です。

大事と言えば大事ですが作画レベルが低い状態で頑張ってもあまり意味無いと思うので現状はざっくりやってます。

ここもいずれ外注したい。

●7、フキダシ、写植

フキダシを配置して既に決めてあるセリフを入力していきます。
この時点で当初決めたセリフからかなり変えてしまいます。

●8、オノマトペ(擬音)


オノマトペが素人っぽいとどんなに作画が上手くても素人っぽい作品になるので、なるべく既存作品の擬音表現を模写するようにしてます。
本当は数日掛けても良い工程だと思いますが、完成間近なのでサクっとやってしまうのが反省点です。

●9、商品説明テキスト

売れてる作品を見るとどれも千差万別なので正解が分からないところです。
あらすじなどをテキトーに書いてます。

●10、パッケージ作成

風俗で言うところの宣材写真と同じくらい超重要項目と考えてます。お客さんはパッケージとサンプル画像でしか購入判断できないので、ここは全力で描きます。逆に言えばパッケージとサンプル画像の完成度が高ければ中身がどれだけ低レベルでも売れるんじゃないかなと。その落差があまりに酷いとリピーターは付かないかもしれませんが。

●11、サンプル画像作成

前述の通り超重要項目です。
僕の場合は作品内の良く描けた方のコマを切り貼りして作ってます。
「あ、こりゃダメだ」というコマは持ってこないです。

●12、サムネイル作成

地味にFANZAとDL SITEでサイズが違うので面倒な作業です。

●13、販売登録申請

終わった後の達成感半端ないです。

●以上です

というわけで現場からは以上です。
最後の方の項目は集中力が切れたので短文で終わらせました。
また後日色々書き足していこうと思います。

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