見出し画像

03.ENNEAD(エネアド)1章のハイライト2_セト暴政時代の終結。ホルスの登場

エネアド第1章では、主に

  • 世界観と設定

  • ホルスとの三本勝負 、ホルス×セト(事故)

  • セトの悪行と罪

  • セトがオシリスを殺した「あの夜」

  • 恐怖のオシリス's 執着愛

  • セトの裁判と審判

  • 暴政時代とケンミスでの出来事(1章では断片的。2章で詳しくなる。)

が描かれています。
また、この流れと並行して

  • 死にかけてストレスいっぱいのアヌビス

  • 不成長の呪いの話

  • 不可解な鏡とネフティスの話

も描かれてます
話数も伏線も多いので盛りだくさん!

あの夜」にセトは何を知り
きょうだい神それぞれに
どんなことが起こったのかが、
物語の中で断片的にしか出ず

徐々にわかる
ミステリー風の面白さがあります

ただ
なんといても話数が多く
シーンを振り返るのが大変なので
ここにまとめようと思います。

漫画で読み直しも
できるように、(章#-話#)も、
なるべく書いていきます。

あと、
BL面エロ面の感想・考察
苦手な方がいると思うので、
特にエロ面にコメントするときは
記事を分けようと思います。

ENNEADは、
BLや恋愛ものが苦手な人でも
神話の設定や、深いメンタル描写や
交錯するおもわくだけでも本当に
面白い作品ですから、

色んな方に興味を持って欲しいです!

🌛オシリスは失脚。セトが王様の暴政時代


ENNEAD第1話冒頭
ラーからエジプトを奪い、
人々に繁栄をもたらす王となっていた
生命の神オシリスはセトに倒され
(正確には冥界に閉じ込められ)、
1章-1話の末尾から、弟セトが
エジプト王になった時代が始まります。

良い神オシリスを、悪い神セトが
倒してしまったという構図。この、

主人公セトが
読者には理解しがたいぐらい
自己中で残虐な悪い奴
に描かれて
話がスタートするところもこの漫画の面白いところです。

セトが王になると、
エジプトは暴政で血に染まりました。
戦争と略奪が氾濫し、
殺人が娯楽となりました。

女子供は売買され、
神への供物として届けられた
大量の女子供をセトは惨殺しました。

なぜセトは
罪のない女子供をこんなにも
沢山殺してしまったのか

このセトの心理状態は、
贖罪の旅を描く2-20などで
本人が振り返る中で

セト自信が気づかなかった
心の弱さなどが掘り下げられています。

ただ1章では
優しい父、夫、エジプトの守護神だった
セトが豹変する「あの夜」がメインで
描かれています。

🌛セトに苦しめられたエジプトの民

セトがあまりにも沢山の
女と子供を殺した結果、
エジプトの民は男ばかりになりました。

しかも、粗野でモラルもない
男たち(キャラバン)ばかり。

生き物として繁殖すらできず、
女性の遺体すら見つければ辱める
民度も底の底。壊滅的な状態です。

🌛セトに苦しめられたイシス母子

セトはオシリスを倒し、
エジプトの王になっただけでなく

自分の姉であり妻であるネフティス、
ネフティスとの子である息子アヌビス、
オシリスの妻であり姉であるイシスといった
きょうだいの神々を苦しめます。

オシリスを倒したあと、セトは
イシスにも自分の妻になるよう
迫ろうとしてました。

それに気づいたイシスは
セトに呪いをかけました。(1−10)

王であるセトを呪った罪で、
セトはイシスを地下迷宮に閉じ込めました。

(イシスの呪いの真相は、
 のちにイシスからセトに1−46で
 伝えられます。

 実はイシスはセトがひた隠しする
 あの夜に出来事を目撃してました。
 そしてイシスは自分を含めた
 4きょうだい全員に呪いをかけています。
 1-43)

姉妹神ネフティスは、
地下迷宮からイシスを逃しました。

イシスはナイル川に向かい、
セトにバラバラにされた
オシリスの体をかき集め
オシリスを復活させました。

しかしこのときオシリスはすでに
冥界の王となっており、
長く神々の世界には留まれない
存在になっていました。

そのためイシスはお腹に
オシリスの子 ホルスをみごもり、
ひとりで身を隠しました。

セトは逃げたイシスを探しまわり
他の神殿を壊しまくりました。(1−20)
エジプトの他の神々は怒り、
その怒りをセトではなく、
イシスに向けました。

イシスは生まれた子ホルスと共に
エジプト中の神々から身を隠す必要があり、
ボロボロの老婆を姿になって
落ちるところまで堕ちて心を壊しながら
身を隠し続けました。

(その一方で、この期間に
 出会う人間たちに大きな愛を与え
 信者との絆を作ったことが2章で出てくる)

この状況に心を痛めた
4きょうだいの母ヌトは、父ゲブと一緒に
イシスを探し、見つけました。

知恵の神トトの助言をえて
イシスに太陽神ラーの元に
行くよう伝えました。ラーは
ホルスに必要なものを授けると。

このラーに会った日に、
数十年 子供のまま成長しなかった
ホルスの体が大人の体に成長します。
(この理由は後にホルスが2−70あたりで明かします)

⛄️脱線
ちなみに、ホルスって
登場から150話くらいハヤブサの
被り物をして素顔を出しません。
下からの角度でちょい見えはするの
ですが。

2-70までの数々の名シーンのなか
読者は顔を想像するしかないんです。
そこがもう、一番、最高なとこ(?)

顔が見えないから良い…
顔が見えないからかっこ…あ、
何でもありません。

🌛セトに苦しめられた妻子、ネフティスとアヌビス

妻ネフティスはイシスを助けた罪で
牢に入れられたとまわりに
思われましたが、

1−68の法廷シーンで
ネフティスは牢に鍵はなく、
「自ら監獄に入っていた」と告白します。

一方、アヌビスはあの夜以降、
数100年自分の母ネフティスや
叔母イシスに無惨な行いをして、

罪のない人間たちを惨殺してきた
父セトから心が離れています。

かつて(ある夜前)、
数100年武神としてエジプトを守り
父として自分に愛を向けていた父は
もういないと判断。

その旨をネフティスに伝え、
セトを裏切ることを決意。

イシス復権のために
セトを法廷に立たせるまで協力すると
イシス・ホルスと契約しました。(1−27)

🌛闘技場にてホルス登場!

ここで、漫画1−4
闘技場のシーンにつながっています。

王であるセトが闘技場で
供物の人間の殺りくをしていると
「自称オシリスの息子」ホルスが
現れます。

奪われた母の権利を取り戻すために来たと。

セトはアヌビスに
ホルスを殺すように命じますが、
アヌビスは素振りだけ。

セトを裏切ります。
セトは怒り、アヌビスを打ちました(1−5)

※のちにホルスは、このアヌビスへの報復は
裏切りの度合いに対してセトの刑の中で
もっとも軽かったと振り返ります(1−27)

※また、セトは後に
この闘技場でホルスが現れたとき、
本当は嬉しかったのではと言われています。

誰かが我を忘れた自分を止めて、
ネフティスとアヌビスが自分から
逃げられることを願っていたのではと(1−28)

ホルスは前の王オシリスの子で、
第一後継者。かつ祖母天空のヌトの代行者。
ホルス・イシスの登場に協力をした
マァトとトトも現れ、

セトに裁判への出廷を命じました。(1−4)




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?