円
11月11日、12日の2日間にわたって開催された、Creepy Nutsの武道館ワンマンライブ。
タイトルは最新アルバムと同じ「かつて天才だった俺たちへ」。会場に足を運べず、12日に配信で参加した。
◆アーカイブ配信◆
— Creepy Nuts (@Creepy_Nuts_) November 17, 2020
Creepy Nuts One Man Live
「かつて天才だった俺たちへ」
日本武道館公演
【配信チケット】
アーカイブ ¥3,800
【詳細】https://t.co/1ne23cTPv6#CreepyNuts武道館 pic.twitter.com/enEIjJANIS
パフォーマンスはもちろん圧巻だったのだが、今回のライブはRさんのMCが素晴らしく冴え渡っていたと思う(若林さんもラジオで絶賛していた)。
中でも武道館中央に設置したステージから、すり鉢状、円形になっている客席を見て、円になって梅田でサイファーをやっていたときのことを思い出したと言っていたくだりが、特に私の印象に残った。
円には不思議な力がある。
10年以上前の話。よく見ていたTVの情報番組内に、精神科医の名越康文先生による映画紹介コーナーがあった。当時公開されていた「フラガール」の紹介された回を今でもよく覚えている。
松雪泰子さん演じるフラの先生が、新人ダンサーたちにダメ出しをするとき、ダンサーを円の形にして座らせるのが素晴らしい、と名越先生は言った。あと、しずちゃんの演技が素晴らしくて必ず泣きます、とも。
この話を聞いた私はすぐに映画館に走り、名越先生の言う通り号泣した。あまりにもハマってしまって、公開中劇場に3回も足を運ぶことになった。
センターで踊る新人ダンサーを演じたのは、皆さまご存知とは思うが蒼井優さん。お2人の尊敬する山里亮太さんの奥様だ。ここにも何かしらのご縁を感じる。
8月26日、リリース当日に行われたアルバム「かつて天才だった俺たちへ」のリリースライブも、とても印象的だった。
完全無観客で行われたこの配信ライブ。通常であれば観客を入れる場所であるライブハウスのフロアに円形のレールを敷き、その円の内側でお2人がパフォーマンスする様子を、レールの上を走る数台のカメラで撮影するというスタイルだった。
ステージがあるのに、あえてステージではやらないという演出に度肝を抜かれた。円の中心の天井にもカメラが設置されていて、時折、神様の目線のようなカットが挿入された。
お2人がさながら古代ローマのコロッセオで闘う剣闘士のようにも見え、これまで見たどんなライブよりも美しく素晴らしいと思った。
12月4日(金)20:30〜「YouTube Music Weekend」にて、Creepy Nutsの約1時間に及ぶライブ映像プレミア公開決定!
— Creepy Nuts (@Creepy_Nuts_) November 17, 2020
【公演名】
「YouTube Music Weekend」
【開催日程】
12月3日(木)〜6日(日)
※Creepy NutsのLIVE映像の公開は12月4日(金)の20:30から。
【詳細】https://t.co/oinQKoBQac pic.twitter.com/RgUxI2IqZJ
アルバムタイトルにもなっているリード曲「かつて天才だった俺たちへ」。この曲のリリックも、冒頭から円を意識しているように思う。ボール、コマつきのチャリ、地球…。
MVでは、プリウスがお2人の周りをぐるぐるとドリフトして回り、松永さんはターンテーブルを指でぐるぐると回す。
武道館でこの曲を紹介する際、赤ちゃんみたいにわがままに…とRさんは言った。赤ちゃんの可愛さを表現するのに使われる例えは「玉のような」だ。
円、といえば、ライブを盛り上げたあの曲のことも忘れてはいけない。紙様、というお金の歌。掛詞満載のリリックが最高で、初めてこの曲を聴いた後、歌詞(特にサビ部分)を見て、ひっくり返るほどの衝撃を受けた。
アンコールで披露した聖徳太子スタイルで、お題箱から松永さんが「渋沢栄一」を引き当てたのも、神懸かっていたと思う。2025年から、新しく発行される1万円札にその肖像が描かれる人物だ。
若い人は知らないかもしれないが、福沢諭吉の前に1万円札に描かれていた肖像は聖徳太子だった。
数年後、肖像が一新されたら、紙様を新札バージョンのリリックに直して披露してくれるだろうか。
圧巻のこの武道館ライブの様子が円盤化されるのを、そのDVDを観ながら、宅配ピザにかぶりつく日が来るのを、チワワみたいに目を潤ませながら待ちたいと思う。ぴえん。
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