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観察と会話(無意味に長文)。

2010年05月19日に某mixiに投稿した雑文の転載です。
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・・・広告系のプロダクションで企画屋をやっていた頃(20代の後半ですね)にとてもお世話になっていた某電通の方から「相手のちょっとした変化を見逃さない」こと、「その理由を推察する」こと、「(理由の推察とは別に)その変化を褒める」ことが、円滑なコミュニケーションの基本であると習いました。

お前も企画屋のハシクレなんだし、広告媒体だとかPOPだとかの「面白いもの」「ダメなもの」のチェックや考察はそれなりに出来てると思うけど、そういうことじゃなくてな?

せめて会社の女の子が「髪を切った」「髪色を変えた」「化粧が変わった」「新しい鞄を買った」「見たことのない靴・衣装で出勤してきた」・・・最低限そのぐらいは気付け、「気付いてソレをちゃんと褒める」だけの度量を持て、と。

そういう日常レベルでの観察と上手な会話ができないとギョーカイっていうよりオトコとして、人間としてダメだぞ、と。
いっとくけどな「彼女のことだけは気が付くようにする」とかそういうモノじゃないぞ、と。


スミマセン、実はいまだにデキナイんです。


一昨日、会社の後輩女子(24歳・入社2年目)とお昼を一緒にしたんですが。

(事務所を出たあたり)
「もー聞いてくださいよー。美容院行ったら髪が痩せてタンパク質が足りないって言われてー、がっつりトリートメントしてもらったんですけどー・・・」
「あーそうなのかー。まあねー、肌と違って髪の毛はあとから食べて補うってのが利かないからねー」
「そーなんですか?」
「うん、ある程度伸びたらのハナシだけどね。えーと・・・どこ行く?」
「どこ行きますー?」
「・・・あ、えーとね。・・・(たしかエスニック系が好物だったよね、このヒト。とか考えている)」
「・・・」
「・・・」
「・・・例のイタリアンのお店で。」
「あ、うん。そーしようか(自身の提案力不足に軽めに凹む。)」

(お店に向かい中)
「あつー」
「紫外線きつくなってきましたからねー」
「・・・あ。そうだねー。これから外回り大変だー」
「ねー。さっそく今日から日傘用意してきましたー」
「あー、ちゃんと黒いヤツ?」
「黒いのですよー。でも黒いのってどんどん熱吸ってあっついんですよねー」
「そーなんだー。黒糸を中に織り込んで見た目は白っぽい日傘もあるけどソレだと少しはマシなんじゃない?」
「へー?」
「まあ、遮光カーテンと同じ理屈だよね」
「・・・??」
「・・・(あ、しまった。リクツっぽくなったか?)

(まもなくお店)
「日焼け対策かー。女の子大変だよね(えーとこのヒト、アレルギー持ちでほとんど化粧っ気がないからなー、ココどう展開すればいいんだ??)」
「うーん。とりあえず日焼け止め買わないと、ですね」
「このところ日焼け止めはファンデとかじゃなくて、乳液とか美容液系にも入ってい・・・」
「肌もそうなんですけどね。髪も日焼けするんですよね・・・」
「あー、ますます毛先パサパサやねー」
「ねー。髪用の日焼け止めもあるんですよ、最近。」
「へえ、そうなんだ。ソレ、知らなんだわ」
「アネッサので、スプレーなんですけど・・・」
「・・・ふーん(アネッサ、えーと「エビちゃんカワイイデスネー」・・・じゃないんだっけか、今は)」

→正解は、この春から蒼井優。なおヘアケア商品は「アネッサパーフェクトヘアサンスクリーン(定価1,575円:当時)」です。
参照)資生堂アネッサ http://www.shiseido.co.jp/anessa/

ここでお店に到着。
ご飯中にもとりとめなく話し続けるも、ご飯中の会話で最もインパクトが強かったのは以下の会話。

「・・・てハナシでー。まあ、あたしはジャニーズ興味ないんですけどね?」
「・・・ふーん、ところでKAT-TUNっていつ頃のデビューだっけ」
「たしかー。あたしが中学の終わりとか。高校生とかのころ・・・かな」
「えーと、そう言われても●●さんが高校生のときって、何年前なんだかわからないw(これはウソ。逆算することは可能)」
「えとですね。わー10年前ですよ!タイヘン!もう10年経ってる!!、どうしよー。」
「(・・・だよね)ああ、高校入学から10年なんだ。・・・だいじょーぶ。アタシが高校に入ってからもう25年経ってるから。なにが大丈夫なんだかよくわかんないけど。」
「あはは(微妙にリアクションに困った笑い)」
「もう、高校とか大学とか、20世紀のことだから」
「20世紀!あははは(本格的な笑い)」

(食後。事務所への戻り道)
「・・・髪がー。やっぱり痛んでますよねー?」
「ケアしようにも、既に痛んでいるとこは切っちゃうしかないぞー?」
「ダメなんですよ。伸ばしてるんですから」
「そうなんだ」
「こないだ友達の結婚式で、すごくきれいなまとめ髪の子がいてー、アレやりたいって伸ばすことにしたんです。だから切れないの。」
「ふうん(それは・・・気になるならまず痛んだところをカットしてから伸ばしてもいいのでは?)」
「でも、あっついしなー」
「ショートにしておいて、エクステとかで何とかならないの?」
「エクステだと・・・なんかダメで」
「なんか?」
「シャンプーとかがなーんか残ってる感じがするんですよ、エクステ」
「あーそうなんだ。・・・流石につけたことはないからな」
「わー、オカさんの髪にエクステつけるのはナイですよー」

(事務所到着直前)
「・・・でー、あのー」
「はい?」
「あたし、髪・・・黒くしたんですけど・・・わかりませんか?」
「え・・・」

・・・たーしーかーに。
日陰で見ると「カフェオレ」ぐらいの色から「ダークショコラ」ぐらいに変化しています。

参照)ロレアル http://www.lorealparisjapan.jp/hair_color/

えーとあの、昼の日差しだと相当明るい茶色に見えるんですけど。・・・って言い訳は効かない。だってぜんぜん気が付かなかった。

「はー(うつむき」
「ご、ごめん。気が付かなかった。言われたらナントナクそうかなとは思うけど」
「ですかー。うーん」

あーなるほどね。それでさんざん髪の話題だったのねー(汗

先週月~金がっつりスケジュール入ってて、さらに土曜日が新店の販売応援でぐったりして、ようやく日曜日に美容院行って髪色変えて週明け気分一新して出てきたのに、事務所のだーれも気が付かなかったのね(というか気にもしなかったのね)。
オッサン連中や男の子たちはともかく、おねーさま方からもコメントなかったのね。

・・・そら、ご不満でございましょう、姫様。

そーいえば、新人研修で同行したときに「ショート似合うよねー」的なことをいった記憶があるなー。
ひと月ぐらい前に、はじめてポニテっつーか、後ろで一本結びにしてきたときにも「髪伸びてきたねー」「伸ばしてるんですー」「これから暑くなるのにー」「でもがんばりますよー」的な会話したなー。
だから、オイラならちょっとアピールしたら気が付くんじゃないかと思ったんかなー。

・・・てゆか。そーかキミ、「今夜彼氏に気が付いてもらえるかどうか」の予行演習をしたな!

ごめんなさいね。でも、それはオッチャンになんか期待しすぎです

なんでかというと。

ときどき髪型の話題になるのはね・・・実は「外見について無難な話題を振ろうとすると、髪形の話題に行き着く」からなんだな。

そう、あなたが。

もとの素材はソコソコ良いのに(化学物質系のアレルギーでほとんどノーメイクなのは仕方ないとはいえ)眉の描き方が時々どうにもダメダメだったり。
いつも同じようなパンツスーツ姿で、しかも「小麦肌に茶系の髪」なのに「黒スーツにダークブルー系のインナー」とか、「小柄で細身」なのに「参観日のお母さんみたいなシャネルスーツ風のジャケットにスリムパンツ」とか合わせてきたり。

正直、「彼氏や女友達の立場だったら全力で突っ込む」ところを「避けて通っている」から・・・なのですが。

いやまあ、共通の趣味としての「芝居の話題」だとか、「食べ物の話題」だとか・・・あたりまえの「仕事の話題」だとかなら、さほど気を使わんでもそれなりの盛り上げようがあるのですがね。

そういうフツウのオッサンとしての話題を期待されてないのも、わかるからねー。

++追 記(2010年5月23日)++
…昨日の飲み会で同僚女子から又聞きした情報。

実は「学生のころから行きつけの表参道の美容室で『かなり髪が痛んでいるからがっつりトリートメントしましょうか』『じゃあお願いします』のヒトコトで15,000円強かかった(10年前のお値段です)」のだそうですよwww
…まあ、「カット・トリートメント・カラリング」フルセットなんだからお安いんじゃないかしら。

++追記の追記(2021年2月5日)++
そんな彼女もいまや二児の母ですってよ。時が流れるのは早いわねえ。

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