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FC版 ドラクエ3のパーティー 開発者の想定解は?

マネマネです。モシャース!(挨拶)

先日、こんな記事を見つけました。

「勇戦僧魔」が開発者の想定解ではないだろう、という意見には、うなずきすぎて首がちぎれる(…?)くらい共感します。そのうえ、想定解として提示されている序盤のパーティー「勇武商僧」も、僕の編成とよく似ています。しかしながら完全に同じ考え方でもなかったので、僕も書いてみようと思いました。何回かクリアしている人が対象読者で、ネタバレしまくりです。

ファミコン版でのプレイを想定しています。スーファミ以降のリメイク版はゲームデザインが異なるため、パーティー編成や戦略も変わります。




1. 序盤の編成と戦略

1.1. 編成

「商勇武魔」にする。順番もこのとおり。勇者のHPが低い場合は武闘家と入れ替えるケースもある。

この編成にする根拠は以下のとおり:

  • 序盤はとにかくカネがない

    • 戦闘終了後にゴールドを見つける商人に頼るぐらいにカネがない

    • 装備が財布にやさしい武闘家がいい

  • ヒャド、スカラ、スクルト、リレミト、ボミオスを覚える魔法使いが優秀

  • 戦士の強みになる「耐性のある防具」が、序盤はそもそも登場しない

  • 商人のHPの高さが、タンクとして優秀

勇者のリレミト習得が遅い(Lv.14, 15)のと、スカラ・スクルトを覚えるのが魔法使いであるというのが、魔法使いを積極的に起用する根拠。序盤は道具欄に余裕があるので、回復はやくそうどくけしそうでまかなう。

1.2. メンバーの役割

  • 商人
    基本的には防御。ピンチの仲間に対して薬草で回復するのが仕事。防具にカネを掛ける。武器は勇者のお下がりを使うようにして、商人のためには買わない。※防御攻撃は開発の想定ではないはずで、今回はダメだと考える。

  • 勇者、武闘家
    物理攻撃役。

  • 魔法使い
    魔法攻撃役。しかし、HPも防御もとにかく低く、一瞬で落ちやすい。しかも序盤は遅い。隊列の後ろも狙ってくるモンスターを相手にするときは、積極的に防御する。

1.3. アリアハン大陸

いざないの洞窟が難所。アルミラージのラリホーやまほうつかいのメラが特につらい。全員防御でまほうつかいのMP切れを狙おうにも、1体あたりメラを理論値最大で5回も唱えてくるので、まったくもって現実的な戦略ではない。数の多いうちはこっちの魔法使いは防御して(メラを連発されても落ちないようにするため)、数が減ってからヒャドで反撃したい。おばけありくいは集中攻撃をしてくるので、ターゲットが分かるまでは落ちやすいメンバーは防御する。やくそうどくけしそうを持てるだけ持って挑むこと。

1.4. ノアニール西の洞窟

ノアニール西の洞窟はとにかくしんどい。マタンゴ・バリイドドッグ・バンパイア・ひとくいがの4種しか出ないのに、全部強い。マタンゴの印象が強烈だが、ひとくいがもヤバい。見た目からは想像できないような攻撃力で、後列も殴ってくるので、唯一リレミトを覚えている魔法使いが洞窟の奥のほうで倒されがち。毒攻撃もありマヌーサもやる芸達者でもある。どくけしそうは持っていくべき。

マタンゴの眠り攻撃にはスカラ・スクルト、バリイドドッグは勇者のニフラム、バンパイアひとくいがは地道に物理攻撃、というぐらいしか戦略は思い付かない。魔法使いはほぼ防御。攻めたら泣きを見る。ここで苦戦しているうちに、クリアした頃にはみかわしのふくが1着買える程度の資金が貯まり、それを魔法使いに装備させてから、シャンパーニの塔に向かってカンダタを討伐する流れが想定だったのではないか、と思っている。

なんとかして事前にイシスまで行ってほしふるうでわを取り、魔法使いに装備させる。こうすると、マタンゴ複数体との戦闘などで先制してスカラ・スクルトを唱える機会も増えるので、多少は戦えるようになる。イシスまで行けばみかわしのふくが買えてしまうため、ノアニールを救う意義が減るのが悲しいが、逆に言えば、こうでもしないと安定しないぐらいにノアニール西の洞窟は難度が高い。

1.5. シャンパーニの塔のカンダタ戦

カンダタは攻撃力が高いので、スカラ・スクルトで防御を固めたい。前列は最初の数ターンは防御あるいは回復でいい。後列も狙われやすいので、こちらの準備が整っていないうちは特に注意する。全員にやくそうを持たせるのは非常に重要。魔法使いがこちらのバフをしている間は、空打ちになってもいいから残りのメンバーで魔法使いを回復する。

守備固めが終わってから反撃開始。しかし、カンダタは痛恨の一撃も持っており、60 点程度のダメージを喰らう。HPは常に高くしておき、魔法使いは防御しておくのがいいだろう。 防御すれば痛恨の一撃のダメージも半減する。 魔法使いにはみかわしのふくを装備させておけば、さらに盤石である。参考としてパーティーの装備を載せておく。かわのぼうしを魔法使いに装備させ、なるべく全員の守備力をフラットにしておくと、より良いかもしれない。

商人              勇者              武闘家            魔法使い
--------------    --------------    --------------    --------------
せいなるナイフ    てつのやり        てつのつめ
くさりかたびら    くさりかたびら    ぶとうぎ          みかわしのふく
てつのたて        てつのたて
ターバン          かわのぼうし

カンダタ討伐で入手できるきんのかんむりは、魔法使いの貴重な装備になるので、すぐに返してしまうのはもったいない。上の世界にいる間は持っておいてもいい。

1.6. ダーマまで

カンダタを討伐したら、ピラミッドへ行ってまほうのかぎを取る。さすがに僧侶はピラミッドのモンスターには相性が良く、バギ、ニフラムが効果的なのだが、今回はいないためやや骨が折れる。ミイラおとこマミーは、勇者のニフラムで数を減らすといい。

イシスにみかわしのふくが売っており、おあつらえむきにもピラミッドのわらいぶくろで稼げるが、これ以降で要注意のモンスターは、ポルトガのドルイド(バギ)、アッサラームの山越えでは、ヒートギズモ(ほのお)、ハンターフライ(ギラ)と、高価なみかわしのふくがさほど効果的に機能しないヤツらである。イシスでは勇者にてつのオノだけ買って、服はくさりかたびらのままダーマまで行っていいと思う。ダーマでイヤというほど修行(経験値とゴールド稼ぎ)する羽目になる。


2. 転職後の編成と戦略

2.1. 船入手後のイベントのおさらい

ダーマ到着直後は、誰も Lv.20 に到達していないと思うが、いったんここで、以降の展開について考えてみたいと思う。

船を手に入れてからの大きなイベントとしては、やまたのおろちボストロールの討伐、および、地球のへそとネクロゴンドの攻略ぐらいしかなく、これらの後にはもうバラモスの討伐が待っているのである。イベントの数に比べ、バラモス討伐までに必要な経験値の方がかなり多いため、レベル上げを強いられる。

2.2. バラモス討伐を見据えた転職

バラモスの討伐については、レベルを上げなければならないとはいいつつも、ある程度まで上げてしまえば、ラリホーで眠らせる戦略を使わなくてもいいようになっていると思う。バラモスはラリホー強耐性のため、複数人で掛けても効かない場合もあり、リスクが大きい。したがって、ラリホーによる戦略は避けるべきなのではないかと考えている。

バラモスの討伐に必須になるのは、勇者のアストロンと、後ろ二人のマホカンタ、ベホイミだと思う。具体的な戦闘については後ろで述べるとして、これを踏まえた転職をどうするか考える。

  • 商人
    マホカンタもベホイミも唱えられる人材にしたい。さとりのしょを使って賢者にするのがいいだろう。賢者の成長に時間がかかるので、最速で転職できる商人は適任。

  • 魔法使い
    マホカンタを Lv.24 で覚える可能性がある。レベルアップ直前(経験値 74,000 あたり)でセーブして、覚えるまでガチャ。ベホイミを唱えさせたいので僧侶に転職する。ヒャダインとマヒャドの習得順序が入れ替わっており、マヒャドを覚える Lv.26 まで待つ方法もあるにはあるが、バグったままリリースされている現状からすると、これが想定ではないだろう。

  • 武闘家と戦士
    船の入手後は、強力な攻撃呪文を唱えるモンスターが増えていき、これに耐性を持つ防具を装備できる戦士がいい。よって新たに戦士を起用し、Lv.1 から育てる。すぐにレベルが上がるので、能力差に悩むことはまずない。

2.3. ダーマでの修行〜賢者へ

ダーマ周辺のモンスターは、これまでよりも得られる経験値やゴールドが多く、時おりメタルスライムも出るため、修行するにはふさわしい。到着直後のレベルだと魔法使いがベギラマを覚えていない場合も多く苦戦するが、意外にもボミオスが使える。2ターン目以降には四人全員が先制できるようになるので、マッドオックスなどを相手にするときにかなり有効に機能する。また、メタルスライムにはバハラタで買えるまだらくもいとが効き、逃げられる前に倒しやすくなる。どくがのこながムオルで買えるには買えるが、高価なので割に合わない。

メタルスライムの出現率はガルナの塔の最上階で高いのだが、あそこまで行くのに苦労するし、経験値だけではなく結局はゴールドも必要な時期であるため、メタルスライムのみに固執しなくてもいい。すぐに回復できるメリットも考えると、ダーマ周辺で修行をするのがいいと思う。ダーマ周辺でも北側ならメタルスライムは出る。ただし、塔の最上階の宝箱にはてつかぶとがあるので、これは手に入れておきたい。修行の途中でさとりのしょを取りに行き、商人のレベルが 20 になるまで修行。賢者に転職する。

転職直後の賢者の武器として、ムオルで買えるさばきのつえ(2,700G)が重宝する。道具使用でバギの効果だが、これが実は使い勝手がいい。ダーマから少し苦労して歩いてでも買いに行こう。ムオルでは勇者へのてっかめん(3,500G)も売っており、6,200 ゴールドで両方買える。

2.4. カンダタ討伐〜船入手

商人が賢者に転職した頃に、ようやくカンダタとの再戦をする。メンバーとしては「武勇魔賢」でもいいのだが、後に街作りのために手放す商人がレベル1だとあまりにも不憫なのと、バハラタ東の洞窟にはたまにわらいぶくろが出現し、商人がいると稼げるかもしれないという理由で、新たに商人を起用して「商勇魔賢」にする。レベルが低いメンバーが二名いるが、それでもなんとかなるし、帰ってくる頃には商人も賢者もほどよく成長している。やくそうは多めに持っていくこと。

カンダタを討伐し、船を手に入れた後は、各地を廻る。いかづちのつえを取るのを忘れないように。これを取るとピラミッド地下のおうごんのつめの入手が非常に楽になる。おうごんのつめはとても高く売れるので、手に入れた後はすぐに売ってしまい、今後の装備品への資金にする。

2.5. レベル上げ

先にも書いたとおり、船を手に入れてからは意外にイベントが少なく、ダーマのときに続いて再びレベル上げ・資金稼ぎをする必要がある。ルザミでレベル上げをするのが個人的なオススメで、マリンスライム(いかづちのつえ)、ガニラス(いかづちのつえ+さばきのつえ)、じごくのよろい(ヒャダルコ+さばきのつえ)、コングごくらくちょうメタルスライムと、倒しやすく、経験値・ゴールドがおいしいモンスターが多い。ガニラスやじごくのよろいは、ベギラマやヒャダルコだけでは倒れないが、それにさばきのつえを加えると1ターンで倒しやすくなるため、さばきのつえは強く薦めたい。一点だけ注意があり、ときどきヘルコンドルが出てくる。バシルーラで飛ばされないように、ラリホーを唱えられるメンバーにほしふるうでわをつけておくといいだろう。眠らせてしまえば、貴重なMP源になる。

個人的には、ドラクエ3といえばここでのレベル上げがまず頭をよぎるぐらいに、かなり手間がかかる。

2.6. やまたのおろち戦

やまたのおろちの討伐は、 後ろ二人(賢者と僧侶)がラリホーを覚えた頃が目安になる。やまたのおろちにはラリホーが効きやすく、勇者を含めた三人で掛ければ高い確率で眠る。寝ている間にルカニと前三人にバイキルト、およびピオリムでバフ、デバフをし、物理攻撃とヒャダルコを使えば、攻撃に転じたそのターンに倒せる。前衛にやくそうを持たせておくこと。

2.7. ボストロール戦

まずラーのかがみを取りに行かなければならず、目的のモノだけを取るのであれば洞窟内のルートは短いが、他の宝箱のアイテムも狙うと道のりは長くなる。後ろ二人ともがマホトラとマホトーンを覚えているといいだろう。

ボストロールはあまり寝ないので、ラリホーを掛けるよりはスクルトで守備を固めたほうがよく、全員がみかわしのふくを装備しているとさらに良い。痛恨の一撃が来るターンは実は決まっている(8ターンをひとつの周期とし、その3ターンめと6ターンめ)が、そのターンに必ず来るとも限らないので分かりづらい。以下のように事前に行動を決めておくといい。やはり前衛にやくそうを持たせておこう。

ターン           行動
----------------------------
1, 2.     スクルト+スクルト
3.        全員防御
4, 5.     ピオリム+ピオリム
6.        全員防御
7, 8, 9.  ルカニ+バイキルト (ここまで前衛は防御か回復)
10, 11.   物理攻撃+ヒャダルコ

2.8. 地球のへそ

地球のへそには誰か一人で挑むわけだが、バラモスを倒す上で、成長のボトルネックになるのは賢者なので、賢者が行くといい。ヒャダルコ習得時を目安とするといいだろう。

持ち物は、いかづちのつえ、ゾンビキラー、みかわしのふく、みかがみのたて、てつかぶと、ほしふるうでわ、さいごのかぎで7つ。最後はやくそうで埋めておくといい。ダンジョン内の宝箱に、かしこさのたねだいちのよろいブルーオーブがあるが、それぞれを取ってから一旦帰るようにしている。三回挑むことになり、それが面倒ならば、最奥のブルーオーブだけ取って残りは無視してもいいが、だいちのよろいの使い道は案外ある。

このダンジョンで一番恐ろしいのは痛恨の一撃である。出てくるモンスターの多くが痛恨の一撃を持っている。じごくのよろいは痛恨の発生率も高く、なるべく被弾を抑えるためにも、みかわしのふくを装備していくのがオススメである。また、スカラで守備を固めても痛恨の一撃には効果がないので、守りよりも攻撃を重視する。こちらのMP切れを防ぐためにも、スキを見てMPのあるモンスターからマホトラで吸収しておく。こうすればヒャダルコを惜しみなく使える。

2.9. ネクロゴンドの洞窟

洞窟に行くまでのトロルが面倒。これを安全に除去できるバシルーラを賢者が覚える頃が到達の目安となる。洞窟内の道のりが長いのでMPが枯渇しやすいが、ミニデーモン、ホロゴースト、フロストギズモから吸収すればいいようになっている。フロストギズモからMPを吸い取るときは、先に眠らせておくと安全。マホカンタを唱えたガメゴンロードに唱えて、大幅に回復する裏技もあるにはあるが、開発の想定かどうかはあやしい(とはいえ、ここを含めて、MP切れしやすいダンジョンでマホカンタを唱えるモンスターが登場しがちなのだが…)。いなづまのけんが入った宝箱の回収を忘れないように。

一度の戦闘で出現するフロストギズモの数が多く、ヒャダルコの連発を想定すると、全員まほうのよろいを装備して挑んだほうがいい。みかわしのふくの売値を差し引くと、14,500 ゴールド((5,800 - 2,175) x 4)で全員分揃う。カネが足りない場合は前衛にだいちのよろいを装備させるなどして、まほうのよろいは後衛から優先する。

2.10. バラモス戦

オーブを6つ集めてラーミアを復活させると、バラモス城に行ける。到達レベルとしては、賢者がマホカンタを覚えたとき。Lv.24 で覚えたとして、バラモス討伐までに必要になる経験値は一人あたり 134,890 (= 27,807(商人 Lv.20)+ 107,083(賢者 Lv.24))。地球のへそに行くのが賢者だとすると、他のメンバーはそれよりやや少ないだろうが、ほぼ同じ経験値を獲得しているとするならば、おおよそ次のようなレベルになる。これで十分にバラモスとやりあえる。

  • 勇者:Lv.27 前後

  • 僧侶:Lv.22 前後(魔法使い Lv.24 経由)

  • 戦士:Lv.22 前後(武闘家と同じレベルになるように経験値を割り振ったと仮定する)

呪文耐性のある防具を装備できる戦士の方が、武闘家よりも分がある。

装備品は次のとおり。

戦士              勇者              賢者              僧侶
--------------    --------------    --------------    --------------
おおばさみ        いなづまのけん    くさなぎのけん    ゾンビキラー
まほうのよろい    まほうのよろい    まほうのよろい    まほうのよろい
みかがみのたて    てつのたて        みかがみのたて    せいどうのたて
てっかめん        てっかめん        てつかぶと        きんのかんむり
                                                      ほしふるうでわ

バラモスを討伐するにあたって、相手の行動パターンを知っておこう。次の4ターンを周期としたローテーション行動をとる。

ターン           行動
----------------------------
  1.    イオナズン+物理攻撃
  2.    ほのお+メラゾーマ
  3.    バシルーラ+物理攻撃
  4.    イオナズン+メダパニ

こちらの戦略について:
「イオナズン+物理攻撃」のときに、後ろ二人で準備。残りの3ターンはアストロンでスキップする。準備としては、おおざっぱには①マホカンタ→②スクルトとピオリム→③バイキルトとルカニの順で行うといいだろう。スクルトとピオリムは数回重ねがけする。こちらのバフが終わるまでは受けるダメージも多いので、後ろ二人は適宜パーティーの回復もする。勇者のMPが足りなくなりがちなので、いのりのゆびわを最低でもひとつは持っておく。

スクルトを数回重ね掛けするため、全員の守備力をなるべく同じにしておくといい。受ける物理ダメージに差が出づらくなり、見積もりがしやすいからだ。全員にみかがみのたてを装備させたりしなくていい。防具を調整すれば、守備力は全員 100 程度になるはずである。

バイキルトとルカニが掛かっていると、反撃に回ってから二ターンで倒せる。最悪の事態として、戦士がバシルーラで飛ばされ、しかも勇者がメダパニで混乱してしまう、というケースもあるが、そのときでも回復に回らなければ、なんとか次の「ほのお+メラゾーマ」までに倒せる。回復しながらだと間に合わないかもしれない。

戦略として悩ましいのは、戦士のすばやさである。バラモス戦ではピオリムの恩恵を受けやすいため、戦士は素早い方がいい。例えば武闘家が戦士に転職すれば素早い戦士にできるのだが、その一方で、素早い戦士はゾーマ戦で回復役として機能させるには難がある。戦士はバラモス戦では素早い方がよく、ゾーマ戦では遅い方がいいのである。バラモス戦に比べるとゾーマ戦の方が難度が上がるので、今回の案では戦士は遅い人材として育成する。入念にピオリムを唱えれば、戦士も速くなる。


3. アレフガルドでの編成と戦略

3.1. 編成および準備

メンバーは「戦勇賢僧」で固定していい。

徐々に道具欄にゆとりがなくなってくる。得られる守備力が相対的に低くなっているので、このあたりでようやくきんのかんむりをロマリア王に返してもいいかもしれない。自分の攻略では、最終的には頭の装備を後ろ二人には装備させない。ふしぎなぼうしが手に入ったところで、代わりに手持ちから離れるのがいのりのゆびわであることが多く、それならふしぎなぼうしは別になくてもいいと思ってしまう。それぐらい道具欄にゆとりがない。ポルトガに行けばゆうわくのけんが入手できる。便利なので持っておいてもいい。さばきのつえはこのあたりでお役御免といったところ。

3.2. 船で街を廻る

アレフガルドにはラダトーム、ドムドーラ、マイラ、メルキド、リムルダールの街があり、陸路で行けるところもあるが、とにかくエンカウントが多くかなりめんどくさい。なるべく船を使って、陸路を最短にするのが得策である。街に到着しさえすれば、その後はルーラで行けるので、まずは街を全部(メルキドには用事はないが)廻るといい。マイラで手に入るようせいのふえは戦闘中に使うとラリホーの効果なので、効果的に使っていこう。

アレフガルドにあるダンジョンは、ゾーマの城を除くと、岩山の洞窟、ラダトーム北の洞窟、ルビスの塔の三つで、それぞれに強力な防具があるため行っておきたい。出現するモンスターから考えると、岩山の洞窟から訪れるのがいいだろう。

3.3. 岩山の洞窟

じごくのよろいの入手が主な目的。攻撃時にときおり硬直する呪いがかかるが、道具を使う分にはノーリスク。呪文によるダメージが 1/4 になる強力な効果があり、防御力もあるので、けんじゃのいしの入手後を目処に戦士に装備させる。それまでは、アリアハンに預けておいていいかもしれない。

ネクロゴンドの洞窟に現れるモンスターと、ダースリカント、マドハンドが出現。はじめに訪れるダンジョンであっても無理なく進めるだろう。この洞窟に限った話でないが、マドハンドにだいまじんを呼ばせてらいじんのけんのドロップを狙える。しかし、だいまじんは倒すのに骨が折れるので自分は狙わない。マドハンドは眠らせていかづちのつえからのいなづまのけんで倒すようにし、そもそもだいまじんを呼ばせない。

3.4. ルビスの塔

ひかりのよろいの入手と、ルビスの呪いを解くのが目的。ようせいのふえを忘れずに持っていくこと。

ラゴンヌが非常によく出る。眠らせつつおうじゃのけん(バギクロス)といなづまのけん(イオラ)で攻撃。戦闘終了後はHPは減らされていて、回復にMPを使わされる。メイジキメラをうまく使うのがポイント。マホトーンが効きやすいので、あまぐものつえで呪文を封じてからマホトラでMPを吸い取る。メイジキメラは非常に素早いので先手を取られやすいのと、あまぐものつえは効かないときもあるので油断は禁物。メダパニ以外の危険な攻撃をしてこないので、メイジキメラだけが現れたときは逃げてしまえばいい。

たまにはぐれメタルが出るが、そもそもアレフガルドのモンスターは経験値が高いので、普通にダンジョンを攻略しているだけで、ほどよくクリアレベルにまで到達する。ここでもリムルダールでもはぐれメタルは血眼になって追わなくていいと思う。混乱させやすいモンスターが一緒に出たときにゆうわくのけんを試してみるぐらいの感覚でいいだろう。

3.5. ゾーマの城(一回目)

まずはけんじゃのいしを取りにいくため、ゾーマの城に挑む。ラダトーム北の洞窟は、けんじゃのいしを取ってからのほうがいいと思う。

道のりが長いのでMPの管理が難しい。いのりのゆびわに頼る場合もあるだろう。マントゴーア、アークマージ、ソードイドにマホトラが効きやすい。ソードイドから吸いとるのがお手本どおりという印象。とはいえ攻撃力が高く痛恨もある、ベホイミで回復もする、かなり素早い、と三拍子揃っていて、無策だときびしい。スクルト二人分で守りを固めてから一撃で倒せるように勇者にバイキルトをかけ、勇者が殴っている間にマホトラで吸う、といった流れになるだろう。MPを変にケチるよりスクルトに使ったほうが、回復に使うMPが減るぶん結局は消費が少なくなると思う。バルログのザラキはアストロンで向こうのMP切れを狙えば安全。マホトラは全く効かないので注意。めんどくさいサラマンダー、マントゴーア、アークマージにはおうじゃのけんのバギクロスが必中なので有効に使うといい。ドラゴンにも効きやすい。

3.6. ラダトーム北の洞窟

どのダンジョンにも言えるが、エンカウントの回数が安定せず、ここでもモンスターが出ないときはほとんど出ないが、時折とんでもない数の戦闘をやらされる場合がある。そんなときでも誰かにけんじゃのいしを持たせておき、回復役として固定すればかなり安定してクリアできると思う。常に同じタイミングで回復してほしいため、けんじゃのいしは極端に速いか極端に遅いメンバーに持たせるのが効果的。戦士に持たせるのが一般的だろうが、相手に不意打ちされても立て直しやすくするため、極端に速いメンバーに持たせる考え方もある。

行きよりも帰りのほうがエンカウントが多いようにいつも感じる。気のせいなんだろうか…。

3.7. ゾーマの城(二回目)

事前に竜の女王の城へ行き、ひかりのたまを取っておくのを忘れないように。

戦士はじごくのよろいを装備して、けんじゃのいしいなづまのけんを使う。けんじゃのいしがあるため、かなりスムーズに進められるはずである。僧侶のレベルが 32 になるとフバーハを覚えるので、これが到達の目安になるが、ダンジョンの道のりが長いためレベル 32 になってから行く必要はない。30 ぐらいで行ってしまってよく、仮に最奥部に着いても 32 に届かなかったときは、その辺りのモンスターを倒していればレベルはすぐに上がる。ソードイドが出やすいためMP切れを心配しなくてもいい。最終的なレベルはおおよそ次のようなものとなる。

  • 戦士: Lv.32(武闘家 Lv.22 と交替)

  • 勇者: Lv.34

  • 賢者: Lv.30(商人 Lv.20 経由)

  • 僧侶: Lv.32(魔法使い Lv.24 経由)

手下の三匹はこれまでと同じように、スクルト、ルカニ、バイキルトと新たに覚えたフバーハで準備してから倒していけばいい。バラモスゾンビは攻撃力が非常に高い上、後ろも狙われやすいので、優先的に後ろから守備固めをすること。バラモスゾンビは守備力がゼロのため、ルカニは意味をなさない。

ゾーマ戦の戦略はシンプル。戦士は常にけんじゃのいしで回復、ひかりのたまでバリアを剥がした後は、後ろ二人がフバーハ、スクルト、ルカニ、バイキルトで支えて、勇者が殴る。殴るのはほぼ勇者だけ。勇者の与えられるダメージは、何もしないと 50 点、ルカニかバイキルトのどちらかが掛かっていると 100 点、両方で 200 点(勇者の攻撃力を 200 と想定し、乱数は無視。実際には勇者の攻撃力はもう少しある)。自動回復が 100 あるので、ルカニかバイキルトだけではダメで、両方の効果が乗ったときにのみ、ゾーマの体力を減らせるようになっている。後ろ二人の掛ける呪文は、まずフバーハが最優先。つまりほしふるうでわは僧侶が身につけるのがいいだろう。次にスクルトで守りを固めたいが、そうするとなかなかゾーマの体力を削れない。リスクを取って先にルカニを掛けたほうがいいかもしれない。バイキルトより優先するのは消費MPがルカニの方が少ないため。続いてバイキルトとスクルトという順序がいいと思う。長期戦になり後ろ二人はMPが足りなくなることも割とあるため、いのりのゆびわは持てるだけ持たせておき、スキを見て使っていったほうがいい。MPが足りなくなってから慌てて回復しているようだと一瞬でピンチになる。緊急時のせかいじゅのはは二枚あるなら両方とも一番落ちにくい勇者に持たせておくのがいいだろう。戦士に持たせると蘇生のターンに回復ができないのがツラい。戦略はシンプルだが、ゾーマの攻撃は激しいので、いつも手に汗握る戦いになる。


書いてみると、相当細かい話になってしまいました。概観すると、バラモスは勇者 Lv.27 程度、ゾーマは Lv.34 程度での到達が想定だろうという話です。この記事で挙げたパーティーだと、それがさほど苦労せずに実現できます。開発が想定する勇者のレベル感はドラクエ4にも受け継がれている——すなわち、エスタークが Lv.27 でデスピサロが Lv.34 ぐらいになる——と思っているんですが、3から発展した観点での4の話はまた別の機会にします。

FC 版から SFC 版への変化では、新たな職業が加えられたり、序盤の商人の有用性が下がった代わりに遊び人を育てる意義(くちぶえ)ができたり、といった変更点がありました。現在製作中の HD-2D 版も非常に楽しみで、新たに追加されるかもしれない仕様にも注目ですね。

何度もプレイした人ほど、攻略について自分なりの「答え」があると思います。クリアできてしまえば結局はオッケーなんですが、それでも自分なりの個性やこだわりが出てきます。開発の想定がどんなものだったのかはプレイヤーである我々には分かりません。分からないからこそ想定解をあれこれと想像するのが面白いんだと思います。

以上です。ありがとうございました。モシャース!

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