言葉遊び短歌series

愛といふ生きてゆくなら美しき得もいわれぬもの贈りたき君

悲しみの記憶の彼方暗闇を消し去る清き声を届けむ

坂の上静かな風の過ぎてゆく迫り来る冬傍には貴方

頼りなき地を踏みしむる月の夜手を取り合ひて溶けてゆきたし

懐かしき楡の木陰の温もりに猫の親子の長閑なる日々

儚くも広がる雲の吹き過ぎて平野に添ひし北限の空

眩しきは峰より落つる紫の巡り逢ふ陽と朦朧なる月

柔らかな命の泉豊かなる縁を結ぶ喜び此処に

落日の凛とはりつめ瑠璃の空黎明なる月朗々唄ふ