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あなたに首ったけ顛末記【長編小説】

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『異能もの現代ファンタジーラブコメ』女子向けライトノベルなお話です。お口に合いそうでしたら、ひと口だけでもいかがでしょうか?note独占配信(笑)&全話無料!不定期更新で連載中で…
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#吾唯足知

あなたに首ったけ顛末記<その1・はじめまして、首フェチの生き霊です>【小説】

あなたに首ったけ顛末記<その1> ◇◇はじめまして、首フェチの生き霊です◇◇ (5200字)  彼の首に、触れたかった。  ネクタイがほどよく締まったワイシャツのカラーの上の、彼の肌が見える部分。のどぼとけ。あごや耳へつながるライン。うなじの、髪の生え際のところ。  電車で毎朝出会う彼。少し離れた場所から彼の姿をこっそり見るのが、喪女な私のささやかな楽しみだった。理想の体型。マスクで隠れていない目と眉の造作、髪の質感、ヨシ。あとでスケッチに起こすため、彼の姿を目に

あなたに首ったけ顛末記<その7・吾唯足知:われはただ「足りない」ばかり知っている>【小説】

あなたに首ったけ顛末記<その7> ◇◇ 吾唯足知:われはただ「足りない」ばかり知っている◇◇ (15000字) <1>水野春臣は足りなかった (5500字)  俺は、ただ。  もう一度、確かめたかったのだ。    岡田主任を見送って彼女、御崎十緒子の部屋に戻り、その長い黒髪と華奢な背が視界に入ると。  俺、水野春臣はどうにも、その衝動を抑えられなかった。  手を伸ばし、後ろから抱きすくめ。  こいつのやわらかさや大きさを、直に触れることで確かめ。  床に転がして