あなたに首ったけ顛末記<その5・手は口ほどに物を言うし言われたがってる>【小説】
あなたに首ったけ顛末記<その5>
◇◇手は口ほどに物を言うし言われたがってる◇◇
(15400字)
<1>御崎十緒子は眼鏡をかける
(5300字)
(十緒子様、あの女。魂のつなぎが、もうすぐ切れます。数多の邪を、引き連れて)
生き霊さんに警戒しながら、私、御崎十緒子のウチから水野さん、水野春臣の住むマンションへ移動した土曜日、彼の部屋のリビングで。
ソファのローテーブルの上、宙に浮かぶ白いヘビ……この世のものではない不思議なヘビ、しーちゃんが、ふわん、と白く