種のないアメリカンチェリー

なあ、時々タネのないアメリカンチェリーってあるよね
ああ、あるかもしれないね
僕はそういう存在なのかもしれない

チェリージャムを作りながら君がそう言った。

僕にはピンとこなかった。
だけど、君は世界の新事実を発見したような、そんな誇らしげな顔をしていたから、僕はまた手を動かし始めた。