見出し画像

無限入力ミキサーの作り方

∞in2outのミキサーを作ります。


(でも実際はそんなにinput要らないので4in2outのミキサーを作ります)

この記事の対象読者

電子工作、オーディオ、レコード、まんちのいずれかに興味がある人。
ミキサーについて回路実例を調べたい人。
プリント基板のオーダーに興味がある人。
※この記事は一部JCLPCB様の協力を得てお届けしています※

きっかけ

まず作るに至ったきっかけですが、知り合いのコーヒー屋さんが普段CD流してるんだけどレコードも流してみたいということで、じゃあミキサー作るかということになりました。
もちろんミキサーなんていくらでも売ってるんですが、条件を満たさないものが多いんですよね。

仕様

今回はRCAin-out、各ChVol、MasterVolのみ、コンパクト、眩しいLEDインジケーターは無し。という条件で作ってみました。
もちろんアクティブかつ若干増幅もしています。
ちなみにVolだけのシンプルなミキサーってほとんどパッシブしか無いんですよね。パッシブのミキサーはほぼ音がカスなので使わないほうがいいです。

回路設計

回路はこんな感じ。

ステレオなので同じ回路が2つ必要

オペアンプの反転増幅回路を使った加算回路です。シンプルイズベスト。
初段の増幅率はVa=-(Ra/R1)になりますが、今回はR1=R2=4.7k Ra=100kなので約2倍(+6dB)程度初段で増幅させています。またマイナスがついているため位相が反転しますが、マスターVolの後にも反転増幅回路(こちらは等倍)を通すことで入力の位相と揃えています。

基板作成と組み込み

今回もKiCADでデータ作成してJLCPCBで作ってもらいました。サンキューJLCPCB!
ちなみにEasyEDAもちょっとだけ試してみたんですが若干動作がふわっとしてて怖いのでもうちょっと様子見してます。

基板はこんな感じ。

小さい!

小さいですがこれで十分です。電源は抵抗による分圧で正負電源を作っています。

ざっくりレイアウトを決めて配線していきます。

ステレオなので実際は2倍の配線量です

今回はコンパクトに作るコンセプトだったので(無限はどこに行った)攻めたサイズのケースを買いましたがギリギリでした。

作ってる様子はYoutubeに上げてます!

完成

そんな感じで完成!意外とこのサイズでしっかりしたミキサーって売ってないので便利です。

上から
正面から
後ろから

この手のミキサーで音が良いっていう人間は全員嘘つきなので僕はそんな事言いませんが、普通に十分使える物ができましたね!
自分用にも欲しいです。その場合は入力をパラってヘッドフォンアウトも付けて簡単なDJmixもできるようにしたいですが。
シンプルですがかなり汎用性の高いミキサーなので基板1枚持っておくと便利かもです。

そんな基板はBoothで100円で頒布していますので欲しい人は買ってね。

まとめ

ちなみにコレ作ったのは去年2022年の12月上旬なんですが、仕事忙しすぎて動画の編集するモチベが消えていたので遅くなりました。
最近JLCPCBの協力のおかげもあってAssemblyを含めた基板製作(PCBA)の練習が捗っています。今回もほぼ追加パーツなしの、配線するだけで製品ができてしまう基板になっています。
この辺りはやっぱり技術の進歩を感じますね。もちろんそれなりに知識は必要ですが、その辺は過去のブログも参考にしてみてください!

それじゃ今回はこんなところで!
次回用の基板も届いているので近いうちに!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?