【第432話】2/18・東京11R・ダイヤモンドS(にゃむ師匠)
明日は東西で全く異なるタイプのG3がありますが、何気に東のこのレースをコラムとして予想するのは4年目で初めて。それだけに、面白さと高配当に期待しちゃいます。皆さんにとっての輝きに満ちたダイヤモンドロォォン!となりますように! ぜひご覧ください!
よくYouTubeで、ヒット曲と鉄道路線の駅名を組み合わせてボカロで歌うシリーズが数多くアップされているが、いくつも見てきた中で、ハマり具合という尺度で見るとブッチギリでフィットしているのがこの曲。
よくまあここまで駅名と「Diamonds」のメロディーがハマるもんかなぁ?と感心。しかも新宿から小田原までの数を数えて47駅が、ちょうどもれなく1コーラスドンピシャで終了する秀逸さ。
歌い終わった時には思わず「お~」となり、「小田原~ 小田原~ どなた様もお気をつけてお降りください」と車掌さんのアナウンスが聴こえてきそうな感じ。なんか旅をした気分にも。
そのくらい、なんでもない言葉・特別意味のない言葉でもフィットさせてしまうくらい、楽曲が持つ融通性・普遍性も実は隠れた秀逸ポイントかもしれず、小生が中学の頃に楽しんで口ずさんでいたこの楽曲「Diamonds」。実はものすごくスペックが高いのかもしれない。
ちょっとマニアックだが語らせてもらうと、この曲、サビに入ろうとする1小節前、最後の音「やめられない~」の「い~」の後の1小節が、主旋律こそC(原曲・コードFから歌いだしの場合)で終わっていて、そのコードもCと楽譜では表記されているものの、実際よく聴くとコードの方はCのようで、ほんのりC7を使っているという「かくれ7」。本当にごく僅かだが、ほんのりと7(セブンス)が感じられる。小田急の替え歌は露骨にC7であり、原曲はほんのりC7。
この7の効果としては、次につながることを思わせる「非完結」を匂わせる物語性に富み、曲全体に一定のスパイスを加えているゆえ、7ひとつで一つの楽曲がより味わい深い物語に変わっていくもの。楽譜の通りにCだと案外とつまらないのだが、C7として放たれると一気に深みが増す。EGO-WRAPPIN'の「色彩のブルース」なんて、そのコードはアタマからケツまでほとんどがセブンスだらけという妖艶すぎるという曲もある。(お時間あればぜひ聴いてみてください)
当時のヒットナンバーではありそうであまりないのがこの「かくれ7」であり、これに代表されるセブンスコードの使い方が絶妙なのだ。
まあ当時はバンドブームに火がついてヒット曲全盛の頃。次から次とリリースされてメガヒットを連発しているので、やれコード進行だをいちいち検証しているヒマもなかったものだが、いまこうして一つ振り返ると、そのクオリティの高さには今更ながら圧倒される。
そして最近YouTubeを見ると、わずか1か月前にアップされているのが、プリンセスプリンセスの1996年解散ライヴin武道館の模様であり、「Diamonds」はこの感じからすればおそらくライブの終盤なのだろう。これまでは無料では見られなかったものが、急にここに来てアップされている。
もちろん、その意図は商業的なものが見え隠れているのは承知なのだが、それを抜きにして純粋にこの映像を見ても鳥肌が立ってくる。楽曲だけではなく、ビジュアル、パフォーマンス、パワー、どれをとっても随一。改めて「こんなスンゲー人たちを、今まで普通に見てきたんだ」と変な感覚に。
当然、令和となった今でもこれは色褪せることなく、古臭くも感じることもなく、いたって現代と同じ感覚で見られるのが不思議。それでいて実は30
年前のものということも信じられないんだなぁ。
歌詞だって、「Diamonds」とはしているものの、宝石のダイヤモンドはひとっかけらも登場せず、恋におしゃれにまっすぐに今を生きる乙女のシーン一コマ一コマは、うまく言えないけれどその一つ一つがダイヤモンドのような輝きを持っていて、自分自身を動かす原動力そのもの。普段生きている毎日はそんな輝きの連続に、生きることそのものの楽しさを説いたものであり、同時にシーンの連続であり決して一つではないことから、それゆえ単数形ではなく、「Diamonds」という複数形にしているもの。
まあ、輝かしい時間やシーンというのは、人によって量・質とも千差万別であり、小生にとってもダイヤモンドのような時間・経験は最近はそれほど多いというワケではなく、ここ10年くらいはそんなダイヤモンド的な経験ってあんまないよなぁと悲しく回顧することも。いやもちろんひとつひとつのロォン!は輝いているんだけどね。先週もありましたよ。
皆さん日曜小倉11R、予想出していましたが獲りましたか?
と、輝かしいことはもはや馬券しかなくなったある意味悲しい小生の事は置いといて、昨日、競馬界ではこんなシーンがあった。
これはグッと来るね。
まさかこんな急に別れが来るなんてタケシも思っていなかっただろうし、ついこの間の日曜日までは、一緒に阪神のターフを走っていたのだから。改めて競走馬の儚さを、この別れを通じて殊更に痛感したのかもしれない。
横山タケシにとって、エフフォーリアとの一コマ一コマは、どれもまばゆい輝きを放っていた「Diamonds」であったに違いない。
と、この楽曲を二度三度聴くたびに、勝手ながらそんなことがこみ上げてくる。だって、この後のジョッキー人生で、別れの瞬間にこれだけ大泣きする馬が現れるかというと、きっとないだろうに。だんだんスレていって、やがて経済動物という位置づけになっていく、涙はそのためのプロセスなんだ。
そしてこの「Diamonds」の輝きは、その場面だけを照らしているのではなく、その後の人生をも照らし続けるもの。そうプリンセスプリンセスの歌詞からも解釈したのだが、もし本当にそうであれば、エフフォーリアがいまターフから去っても、一緒に輝いた横山タケシのこれからの一挙手一投足は、あのときの「Diamonds」の残像として当然にそこに在り続けるものであり、ますますジョッキーとして純度の高い、それこそうまく言えないけれどダイヤモンドように磨かれていき、やがて完成するのだろうと。
まあ、これで腐るほどタケシはメンタルは弱くない。図太い神経とセンシティヴな感受性が共存しているだけの事。いっぱい泣いた後は、「エフフォーリアはもうターフにいないんだから、これからは一人で輝かないと!」と一念発起して明日からまた馬乗りとして、次なるエフフォーリアに巡り合うべく、歩みを続けることだろう。
と、センチになるのはこのへんにして明日のレース。あれ、なんだっけ?
おお、ダイヤモンドSではないか?
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