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みんなでお話しながらマンガのクチコミを書きました【マンバ読書会】配信レポート

どうも、クチコミとランキングでいいマンガが秒で見つかるサービス『マンバ』です!オンライン配信イベント「マンバ読書会」で「みんなでお話しながらクチコミを書く会」を開催しました!このイベントのもようを、マンガソムリエ・兎来栄寿さんによるレポートでお届けします!

配信アーカイブを聞きながら参加者の皆さま渾身のクチコミ、そしてイチオシの作品をぜひ読んでいただだければと思います。それではどうぞ!


マンガソムリエの兎来です。
4月29日(金)に「みんなで通話しながらクチコミを書く」をテーマにしたマンバ読書会が行われました。

マンバでは、各作品のページでその作品の話を「クチコミ」という形で
書くことができます。

マンバのクチコミ投稿画面

今回は、普段ひとりで書いているであろうクチコミを、皆で一緒にお話をしながら書いてみようという催しです。

「クチコミを書くとどうなる?」
「知らんのか 面白い作品を広める切っ掛けになるし読んだ後は感想戦で盛り上がれ、作者はそれを読んで喜び創作意欲がブーストされ面白い新作に繋がる」
と、頭の中でコブラ達が説明してくれます。

マンバにクチコミを書いてみよう

マンバでクチコミを書くと、そのクチコミを読んで本を買いに行ってくれた方の人数が可視化されるのも書き手に嬉しいポイントです。

そう、クチコミを書くことは百利あって一害なし。
すべての人がハッピーになれるwin-winの魔法なんだッピ!(途端に胡散臭くなる語尾)

とは言っても、普段書き慣れていない人はどうやって書いたら良いか、そもそも何を書いたら良いかわからないという場合もあるでしょう。

その手掛かり、「クチコミのヒントを表示する」を押すと見られます。

・読んだ直後に思ったこと

作品を読んだ時には何かしらの感情の動きがあるはずです。笑ったり、泣いたり、ときめいたり、恐怖したり、興奮したり、呆然としたり……。まずはそれを掬い取って、記録してみましょう。「あなたがこの作品を読んでどうなったか」、ということをクチコミを読む側も知りたいのです。もし、何も感情が動かなかったとしてもそれはそれで貴重な情報です。「なぜ感情が動かなかったのか?」を自分に問い掛けてみて、それが自分の読書遍歴からくるものなのか、あるいは個人的な体験からなのか、どういう筋書き・キャラクター・設定であればより好ましかったか、そういったことを記すだけで立派なクチコミになります。

・特に好きなところ

マンガにはさまざまな要素があります。作画、構図やコマ割り、ストーリー、設定、構成、演出、キャラクターの造形や関係性、セリフetc… それら内でどの部分が特に自分が気に入ったのか。具体的なシーンなどを指摘しながらだと書きやすいと思いますし、そのようにして褒められるのは創作者側も嬉しいものです。なお、好きなところを上げるために特定の他作品を落とさないようにするとなお良いでしょう(例 △「AやBよりCは全然面白い」 ◯「Cは今まで読んだこのジャンルの作品の中で一番面白い」)。

・作品の応援や未読の方へオススメする一言

クチコミの大きな目的のひとつは「応援」です。「続きがすっごく楽しみ!」というたった一言であっても、それは大きな力を持つエールたりえます。「そのジャンルが特に好きだから」「テーマが身近だから」「キャラに親近感が湧くから」などの理由で個人的な応援を強くしたくなる作品もあると思いますが、そういう場合は余さず書いていきましょう。また、未読の方へのオススメは若干難しいと思いますが、「どんな人にお薦めしたいか」「どんな人に読んでほしいか」といったところを書くと良いでしょう。

軽く見てきましたが、より詳しいことは↓の記事を参照してみてください。

これを読んで実践すれば必ず書けるようになりますし、もし周りに読書感想文の書き方に悩んでいる子がいても大丈夫になります。

今回はあらかじめ「今日クチコミを書く予定のマンガ」や「好きなマンガのセリフ」などを書く欄のある自己紹介用のシートが用意されており、そちらを元に各々の自己紹介が最初に行われました。

そして、書く前にまず「普段どのようにクチコミを書いているか」ということをひとりひとり語っていただき、オープニングトークとしました。

感想を形容詞ではなく動詞で言う
というテクニックを披露したのはあうしぃさん。
「単に『面白い』や『尊い』で終わるのではなく『道路に飛び出したくなった』、『思わず筋トレしたくなった』のように、思わずこういう行動に及んだといったことを具体的に書くと良い」
と、動詞をそのままで使わずいかに表現するかが大事、と作家のような心構えの文学部出身のあうしぃさんには一度作品を書いてみていただきたいくらいでした。

またメンタル面では
審査員目線を避ける
「作者さんに届けて創作の糧にしてもらいたいという気持ちで書いているので、ネガティブなことを言わない
といったことも。
建設的な批判であれば価値のある行為だけど、ただの悪口を人にシェアする必要はない
とナベテツさんも同意見。
私も自分が面白いと感じなかったとしても、「自分にとってはnot for meだが、こういう人には面白いと感じられるだろう」という書き方をすることが多いので共感するところでした。

他にも、ナベテツさんは
「基本的にネタバレを避ける。そうすると面白かった、だけになってしまいがちだが自分の言葉でなるべく表現を凝らす」
人が選ばない作品、流行らなくても面白いものをなるべく書く(自称:ナチュラルボーンマイノリティ)」
といったところを意識しているそうです。

また、あうしぃさんいわく新人ライトノベル編集者の奮闘を描いた『金のタマゴ』を読むと、小説を良くする方法がクチコミを書くのにも応用できて上手くなるかも! とのことでした。純粋に面白いので、ぜひ読んでみてはいかがでしょう。

余談としては、作者さんの名前や作品名などを間違ってしまうと本当に申し訳ない、という話も。固有名詞は難しいものも多いので、誤字は気を付けていても沢山のアウトプットをしているとどうしても出てしまうものですよね。後から修正がいくらでも可能なので、誤字は恐れずたくさん書いていただければと……!

そして、『格闘太陽伝ガチ』の話や、ネットくらいのゆるい繋がりの心地良さなど雑談もそこそこに、早速それぞれクチコミを書き始めました。

配信中にみんなが書いたクチコミ

一番最初にクチコミを超速で書き上げてくださったのはナベテツさん。
そのクチコミがこちらです。

『もろびとこぞりて』

「この作品は「罪」を描くことに成功した作品」
という書き出しだけでも、興味をそそられますね。
「ラストシーンでの会話、爽やかな苦さは人生に確かな何かを与えてくれます」
という読後感への言及も、とても読みたくなる文言です。

続いては、あうしぃ@かわいいマンガさん。

『不揃いの連理』

「四組の女性ペアの関係を追う本作」
ということで、紹介を書くのもなかなか大変そうだった作品です。
なお、普段は30分~1時間かけて行う推敲作業をせずに生の850文字を繰り出していただきましたが、最後に書かれている通りこちらのクチコミは配信時から若干改稿されているとのこと。どう変わったのかも併せてチェックしてみて下さい。

更にすごい勢いで2本目を上げてくださったのはナベテツさん。

『ORderMeiDO オーダーメイド』

「死後の世界」を扱った作品で、
「掲載がエロティクス·エフだったのですが、タナトスが色濃く描かれた作品でした」
という締めも、某TV番組の俳句の先生だったら「対比が素晴らしい」と称賛してくれそうです。

また、本のO兄さんが書いてくださったのがこちら。

『はるかリセット』

「なぜか読むだけでこっちも息抜きしたような気持ちになる、言葉にしづらい魅力があって、とりあえず読んでほしい!」
ということで、かわいいお姉さんの息抜きする姿に癒やされる本作。人生に息が詰まっているような方は読んでみては。

そして、こちらはtoyonekoさんの書かれたクチコミです。

『かんかん橋をわたって』

「初期は、まぁ、わりと普通の(?)嫁姑漫画」
「少年漫画的要素を盛り込みまくって完成されたのが本作」
と、序盤は普通のレディコミ系と見せ掛けて中盤以降は独自の妙味を溢れさせる本作の魅力をたっぷり語ってくださっています。

作者の方が最近Twitterを始められ、何と今年の秋ごろからは続編が描かれるそうです。楽しみですね。

そうこうしている間に、島耕作並のスピード感で3つ目のクチコミを書いてくださったのはナベテツさん。

『鈴木さんのたてがみ』

「文明と自然を少しシニカルに描く4コマ」
「笑える4コマを探している方は是非」
『まんがくらぶ』で連載されており紙では単行本が出なかったものの、電子化され各電書サイトやアプリでも配信されるようになりました。こうしたややマイナーな作品にこそクチコミを書いていただけると、誰かが見つける契機になって嬉しいですね。

そして、僭越ながら私も書かせて頂きました。短編集のクチコミは全体の印象をまとめて論じるパターンと、中のお話を個別に1つずつ紹介するパターンの2つに大きく分けられ、ネタバレをしない範囲を考慮しながらだとなかなか独自の難しさもあるもののより雰囲気が伝わる後者を今回は選びました。

『真夜中の訪問者 -ハトリアヤコ作品集-』

「良感情・悪感情どちらのベクトルにも引っ張ってくれる確かな力量がある」筆者で、細かいシーンの解像度の高さが光るのに加え最近の作品になるにつれて目に見えてマンガ力も高まりを見せてくれているので、今後の更なる活躍がとても楽しみです。

会の終了後も、少しだけ参加者で延長もして色々なお話をしました。

作業通話というのは私自身も普段はせず今回が初めてだったので、非常に新鮮な体験で面白かったです。語るだけでも面白いですが、皆で同時多発的に一緒に何かをアウトプットしていく過程もまた一味違った良いものだなと感じました。またクチコミを書く会でも良いですし、何か別の形でもこうしたこともやってみたいですね。

そして、今回書いていただいたクチコミからも、そうでないクチコミからも、作品を読んでくださる方が増えて、そこから更に反応が生まれ読者の輪が広がっていく良き連鎖が今後も繋げていければそれはとても素晴らしいことだなと思います。引き続き、何卒よろしくお願いします。


5月の配信は母の日特集ということで「マンガに出てくるお母さん」がテーマです。

みなさんの思う「このマンガのお母さんがすごい」をぜひマンバにクチコミという形で投稿いただければ嬉しいです!
配信は5/27(金)19:00!

それではまた次回〜!

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