真魚八重子

映画評論家。朝日新聞、キネマ旬報、ぴあ、夜リラタイム等で書いています。著書『血とエロス…

真魚八重子

映画評論家。朝日新聞、キネマ旬報、ぴあ、夜リラタイム等で書いています。著書『血とエロスはいとこ同士』(Pヴァイン)発売中。仕事のご依頼等はnoribumistアットyahoo.co.jpまで。映画評https://filmarks.com/users/manayaekoも。

最近の記事

『キネマ旬報』の星取

20日発売の『キネマ旬報』8月号で、星取クロスレビューを担当しています。映画は『スリープ』『フェラーリ』『密輸 1970』『墓泥棒と失われた女神』です。『スリープ』は意外に良かったですが、やはり今観るのは悲しいですね。

    • インティマシー・コーディネーターの必要性について

      隔週連載の夜リラタイムが更新されました。今回は『先生の白い嘘』で注目を集めた「インティマシー・コーディネーターの必要性について」です。『先生の白い嘘』に関しては、ちょっと苦い思いもあって……。 日本で活躍するインティマシー・コーディネーターの西山ももこさんには、これまでの経歴や、ICの仕事について詳しく記した著書もあるので、オススメです。

      • 朝日新聞で映画『ルックバック』評

        12日(金)の朝日新聞夕刊に、映画『ルックバック』評を寄稿しています。原作よりわかりやすく処理されていると感じました。原作の方がうねりが激しかったですね。

        • ぴあで『密輸1970』をオススメしています

          本当に痛快な作品なので是非!映画って批判するときの方が豊富に言葉が出てきて、褒めるほうが意外に難しいんですよね。特にこういった王道の娯楽作品は、当たり前の表現ばかり出てきてしまって…。でも例えるなら『サニー 永遠の仲間たち』のような雰囲気でしょうか。そこにバトルもあり、夏にとても似合った映画でもあるので、どうぞご覧ください。

        『キネマ旬報』の星取

          夜リラタイム更新「メイ・ディセンバー その間にあったもの」

          本日、隔週連載の夜リラタイムが更新されています。『メイ・ディセンバーゆれる真実』が来週から公開になるので、年の差カップルについて考えてみました。本作は実話に基づいていて、女性側が年上です。女優役のナタリー・ポートマンも怖い女性像だと感じました。観察されるのは精神的にきついものだなって。

          夜リラタイム更新「メイ・ディセンバー その間にあったもの」

          夜リラタイムも更新されています。「西部で男が二人で生きていくということ」

          男らしい社会(いわゆる反社)における、男性同士の密接さ、または性的なつながりというのが謎です。刑務所だと非常に多くそういう関係が生まれますよね。挿入される側が「あんこ」と呼ばれたりして。でも通常の社会よりは男らしさにこだわるわけだから、ゲイではない人が、ただの性的な処理にしても肉体関係を持つというのが、恥にはならないのかなと。

          夜リラタイムも更新されています。「西部で男が二人で生きていくということ」

          『キネマ旬報』星取や映画評や

          本日発売の『キネマ旬報』2024年7月号の星取クロスレビューは、『マッドマックス フュリオサ』『ライド・オン』『HOW TO BLOW UP』『わたしの物語』です。 あと、作家主義特集のマイケル・マンの項で『ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー』を、好きな作品として紹介しています。新作のレビューで『お母さんが一緒』の映画評も寄稿しました。 『お母さんが一緒』は家族旅行に行くと、必ず途中で怒鳴り合いの喧嘩になっていた我が家のことを思いだしました。年の離れた兄二人はすでに家族旅行か

          『キネマ旬報』星取や映画評や

          『#スージー・サーチ』にコメントを寄せています

          『#スージー・サーチ』はミステリー&サスペンスで、すごくスリリングな作品です。ミステリーとしての話の展開が意外性に満ちていて、心臓がバクバクする面白い作品。いまの承認欲求にあふれた世界観ともリンクしています。ぜひ観てください!観て!絶対損はないです!

          『#スージー・サーチ』にコメントを寄せています

          朝日新聞で『HOW TO BLOW UP』の映画評を寄稿しています

          朝日新聞夕刊で『HOW TO BLOW UP』の映画評を寄稿しています。エコ・テロリズムの話なので、その時点で嫌悪感を持たれるかもしれませんが、この映画はとにかく脚本が良く出来ていて、編集のリズムも抜群。サスペンスとしてひっぱっていく力があります。クィア映画の要素もあるし、自分たちは布石でしかないというストーリーが感動的な映画です。

          朝日新聞で『HOW TO BLOW UP』の映画評を寄稿しています

          ぴあで5月に観たベスト3をあげています

          ぴあの5月に観た映画のベストテンに参加しています。あげている映画は3本。今回はコメントなしです。 『殺人鬼の存在証明』、わたしはとても気に入っているんですが、そんな映画が存在しないかのように話題を見かけないので、不安になっています。配信が始まったら、ぜひ観てくださいね。

          ぴあで5月に観たベスト3をあげています

          ぴあで『蛇の道』をオススメ

          ぴあで『蛇の道』をオススメしています。黒沢清監督のフランス版セルフリメイク。主人公が哀川翔さんから柴咲コウさんにかわっているんですけど、不思議と思ったほど印象が変わらないので不思議でした。色合いや、街並みなど諸々かなり変わっているはずなんですが、柴咲さんの強靭さが塗り固めている感覚というか。 柳ユーレイさん、下元史朗さんの役をマチュー・アマルリックとグレゴワール・コランがやっていて、まったく同じ構図のショットなど、ちょっと笑ってしまいました。フランス版も良い配役。

          ぴあで『蛇の道』をオススメ

          夜リラタイムも更新。「監督が双子の珍しいケース」について

          長らくタイトルが思い出せなかった映画の、題名が最近ようやくわかって、喉に刺さった骨が取れた気分になりまして。双子の監督の映画と思い違いをしていたせいで、そこから『ふたごのユーとミー 忘れられない夏』や、パン兄弟なんて懐かしい名前を出しています。この、タイトルを思い出せなかった映画を、良ければ観てほしい!

          夜リラタイムも更新。「監督が双子の珍しいケース」について

          「週刊文春CINEMA」で『ふたごのユーとミー忘れられない夏』の映画評

          6月5日発売の『週刊文春CINEMA』で、『ふたごのユーとミー忘れられない夏』の映画評を寄稿しています。清涼感にあふれていて、青春のモヤモヤもある、ステキな作品でした。観ていやな気分には絶対ならないと思うので、ぜひオススメです。監督が一卵性双生児姉妹というのも、映画に反映されているから、双子の想像じゃなくてあるあるなのが面白いです。

          「週刊文春CINEMA」で『ふたごのユーとミー忘れられない夏』の映画評

          ぴあで『あんのこと』をオススメしています

          昔から、家が貧しいとか、10代で覚せい剤を始める不良はいたけれども、今は何かが違う。発展している、栄華を誇っている国で起こることではなくて、転がるような斜陽期の現象ではないかと感じるような。

          ぴあで『あんのこと』をオススメしています

          朝日新聞夕刊に「マッドマックス:フュリオサ」の映画評

          朝日新聞夕刊に『マッドマックス:フュリオサ』の映画評を寄稿しています。前日譚って難しいですね……。

          朝日新聞夕刊に「マッドマックス:フュリオサ」の映画評

          ぴあの6月にみたい映画ベストテン

          ぴあの6月にみたい映画ベストテンに参加しています。『あんのこと』はなんだか最後がものすごく哀しい白昼夢のようだった。いま、日本の貧しさや不均衡について、意欲的に描いている監督たちが出てきていて、入江悠監督は筆頭だと思う。その中でも、男性に目線が行きがちだったのが、少女を主人公にしたことで、本当に日本の痛いザラついた部分が出たという印象です。つらい映画ですが観てほしい。 他の選者の方のオススメ映画を、全然観てなくてドワーッ!と焦燥感でいっぱいなので、6月頭までは急いで新作観ま

          ぴあの6月にみたい映画ベストテン