見出し画像

『マティアス&マキシム』『人数の町』『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』『オン・ザ・ロック』

画像1

10月1日 
恵比寿ガーデンシネマにてグザヴィエ・ドラン監督『マティアス&マキシム』鑑賞。
『窮鼠はチーズの夢を見る』同様途中で寝た。同性愛を描くとか関係なく、どちらも睡魔を連れてくるのはテンポが悪いのか、ただ自分とは合わないからなのか。


画像2

10月4日
シネクイントにて『人数の町』鑑賞。先月ウォーエルの『動物農場』読んでいたから、内容が響き合うようなディストピア的な内容だった。「自由」はなにによって確立されるのか、守るべきものが出来れば人は立場を180度変えることもある。いろんな数字が出てくるけど、そのひとつひとつを無視して数字として処理続けてる結果が今の世界。


画像3

10月10日
シネクイントにてA24の新作『ラストブラックマン・イン・サンフランシコ』を鑑賞。期待していたんだけど、うーむなんか思ったよりはこなかったなあ。信じたいものとその信じようとしていたことの真実、人は言葉に出していくうちに、その言葉によって現実を少し違うものとして認識し始めることがある。だからこそ、最後には主人公は現実を受け止めないといけなくなってしまう。また、『ゴーストワールド』の主演だったソーラ・バーチがバスシーンで出ているのだが、ラストの終わりはある意味では『ゴーストワールド』と同じだよねえ、これ。


画像4

10月13日
土曜日の『ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ』に引き続き、A24制作なソフィア・コッポラ監督『オン・ザ・ロック』をば。
『ラストブラックマン~』は期待値を上げすぎていてあんまりしっくりこなかった。『ゴーストワールド』の主演のひとりがカメオ的に出演していたが、『ラストブラックマン~』自体が現代版&男性版『ゴーストワールド』的な構造になっていた。街(町)はずっと滅び続けるし、死に損ない続ける。で、こちらはNYやメキシコが舞台になっているハイソな舞台設定。ソフィア・コッポラ監督作品では一番好きかもしれない。なんか観ながらこの監督変わったのかなって思えたので、蜷川実花監督も同じように偉大な父を持っているのでこういうふうに進化すればいいのにって思ってしまった。偉そうにすみません。
『オン・ザ・ロック』はシーン転換のテンポのよさとか、旦那が浮気しているかもって思っている主人公のローラとそのプレイボーイな父(ビル・マーレイ)のやりとりがいいんだよね。娘といたいだけじゃねえかと思わなくもないけど、そんな父を時にはうっとうしくも思うけどいいコンビネーション。父が話す男が浮気をすること、結婚しても他の女性に手を出すことのウンチクとかおもしろくて、日本でこれやるならビル・マーレイ役はリリー・フランキーさんとかのモテるおじさんじゃないと無理だろうな。二枚目すぎてもいけないけど色気のあるエロさがあってユーモアが感じられるおじさんじゃないといけない。あと当然だけど主人公一家がNYであれだけの暮らしができているとなるとめちゃくちゃ旦那の稼ぎもすごいわけで、ほんとうの金持ちの家とかでも撮影してるんだと思うんだけど、金持ちをきちんと描くっていうのは今の日本だと難しいんだと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?