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研究会#15 色彩盛花傾斜型(小原流 准教授)2023年1月

花型: 色彩・色彩 ⇒ 盛花傾斜型
花材: アカシア、金魚草(3)
花器: 丸水盤
〈結果〉90点

□当日のお花の状態と意識したこと

▷アカシア
 ・とても成長していて、花も葉もがボリュームがあり、花は綺麗な黄色というよりもくすみがかっていた。
  ⇒力が下に向かっているように感じる箇所や花が綺麗ではない箇所は花の長さを短くしたり、根元から取った。
  ⇒茎が見えなかったため、所々花も葉も取って茎を見せるようにした。

▷金魚草
 ・3本ともそれほど差がなく花もしっかり咲いていた。
  ⇒間を作るのが難しく、客枝の下に来る花を気持ち短めにした。

□今回のお題で意識したこと(お稽古で学んだこと 2023/1/11)

・金魚草は葉裏から霧吹きする。葉がだらんとしている場合は短めにして水につけておく。(養生も大事。)
・足元が空きやすい取り合わせのため、モサモサしたアカシアや金魚草の葉を足元に使えるように取っておく。
・アカシアは役枝選び、枝作りが重要。
・アカシアの花を取るときは真ん中より下が目安。花があるところとないところが交互に来ることはない。花を取ったらそれ以下は必ず取る。
・主枝は花器の直径の1.5倍。70°の傾斜は倒し過ぎず、客枝よりは倒す。
・主枝に1番綺麗な花を選び、茎の見える場所見えない場所のメリハリをつくるように葉や花を取る。
・金魚草の花のバランスと調整するのが大事。
・副枝は後ろに引き、先端が主枝の先端と挿し位置の1/2の位置に重ねる。
・役枝と中間高になるアカシアは葉の色が違っても気にしなくてよい。(本来それぞれの脇枝に見えるように枝を選ぶ。)
・中間高は副枝の正面から挿し、金魚草側に懐を作る。
・中間高は思い切り前傾させ、花の先が主枝と花器の交差点の上にくるように挿す。金魚草側に傾きがちになるので、思い切り主枝側に倒すイメージ。
・客枝の金魚草は主枝の1/2。大きめの花があれば2番目に大きい花を選ぶ。
・花材が少なく、葉も少ない取り合わせなので、金魚草の葉を後から足してよい。
・高めの中間枝にはすらっとしたものを選び、アカシアの懐に収めるようにいれる。先がアカシア側の上を見上げるように。すとんと直立させず、前傾するように。
・低めの金魚草は客枝よりも短く、客枝の花の部分と被るくらいの長さに切る。
・金魚草でできた三角形の頂点を結ぶ線が垂直/並行にならないように調整する。
・アカシアの4本目以降を挿れる。1本は低めの金魚草の下に主枝の1/2よりも短く、1/3よりは長いものを。2本目は主枝と副枝の間に副枝よりも目立たない長さで寝かせ気味に。
・アカシアと金魚草の境目がはっきりしやすいので、6本目のアカシアを高めの金魚草の前にいれる。金魚草の花半分くらいが先端になるように短く、軽めの枝を作る。
・最後に役枝の挿し位置が横から見て重なっていないか、傾きや開き、副枝が後ろに引いているから確認する。
・金魚草の枯れ気味の花は取る。

□研究会で学んだこと(講評:   青塚幸枝先生)

・アカシアは手の熱でゆっくり溜められる花材なので、枝ぶりをよく観察して花を作っていく。
・客枝より水側に出るものはないので注意する。

□今回の研究会の感想

ボリューミーなアカシアだったからか、主枝・中間高のボリュームに負けて副枝が役枝として存在感を出せていなかった。
綺麗なアカシアに当たった方に比べるとアカシアの手入れが行き届いていないように見えてしまったのだと思う。同じ花材・型で挿れられた作品が並ぶことも踏まえて自分の手元にきた花を綺麗に見せる工夫が必要なんだなと思った。自分の作品を少し離れて見るのと同時に、他の方の花材と比べて劣って見えやすいのかもチェックできる余裕があればよかったんじゃないかな〜。
もう何度いけたかわからない丸水盤×傾斜型。花材の違いはあれど、型の美の感覚をそろそろ掴みたい。

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