研究会#19 色彩盛花様式本位盛花様式本位(小原流 准教授) 2023年5月
花型: 色彩盛花様式本位 = 定められた主材と挿法に基づいて、花材の定型的な美を表現する方法
花材: 玉しだ(9)*、ブバルディア(3) *玉しだは10枚配布。
*玉しだは10枚配布。*玉しだは10枚配布。
花器: 小判型水盤、七宝使用
□当日の花の状態と意識したこと
▷玉しだ
・全体的に細めで短かかった。
⇒葉と葉の間が開きやすくブバルディアの強さに負けそうだったので、歯は元々の長さから切らず、主の葉と副の葉の間に玉しだを挿した。
▷ブバルディア
・小さめの花、まだ蕾が多い花を含む3本だった。
⇒小さめの花を高く、蕾が多い花を足元の花に選び、一番綺麗に咲いている花を客枝に選んだ。
□今回のお題で意識したこと(お稽古での学び 2023/5/10)
・七宝の置き方は正面から見てL字型。左に寄せ、真ん中の楕円が中心線の上に乗るように置く。
・まず使う玉しだを9枚選ぶ。
・すべて花器の長径+高さの長さに切り揃える。見た時にすべて同じ長さに見えるよう、長く見えるものは切って整える。足元が曲がっていたり葉が少ないものが多い場合は多少短くなってもその葉の長さに揃える。
・玉しだは主枝・副枝を明確に決める必要はないが、株の骨格を作る上で焼く枝を決めたほうがやりやすい。
・役枝含む6枚は決まった位置に挿れ、全体のバランスを見てから残り3枚を挿れればよい。(大体副枝の奥側にスペースが空きやすいので隙間を埋めるイメージで。)
・最初に太く綺麗な葉から主枝、副枝を選ぶ。主枝はまっすぐ、副枝は垂れすぎず左に流れる葉を選ぶ。
・主枝周りの玉しだは主枝の後ろにハの字に細めの葉を2枚、主枝の斜め前に中間高となるブバルディアに葉蔭を作るように挿れる。最後に主枝の前に蓋をするように1枚挿れる。
・客枝周りの玉しだは低めのブバルディアに葉蔭を作るように1枚(だらんと垂れすぎない)、その葉の下に客枝寄りに流れるように花器とのつながりを作る1枚を挿す。横から見て客の葉がいちばん手前まで伸びる長さにする。
・最後に空いているスペースに残りの1枚を挿れる。
・玉しだは奥側にまっすぐ、手前にいくにつれて前に広がるように、左に開き、右は締まるように挿れる。
・ブバルディアのつぼみは全て取る。
・ブバルディアの3本から花が大きい順に、根締め、客枝、中間高にする。
・客枝は大穴に直立型の寸法(主枝の1/2)・角度(45°開き60℃傾ける)で挿れる。
・中間高となるブバルディアは奥の縦穴に玉しだと同じくらいの長さに切り、玉しだと並ばないように挿れる。
・根締めのブバルディアは客枝より短めに取り、手前の縦穴に中間高と客枝の間に入れても、客枝の下に引き締まるように入れても良い。
・最後に確認するポイント
玉しだが株状に見えるか、上向きではなく前傾する株になっているか、1枚1枚が顔を覗かせているか、ブバルディアにかかっているか。
七宝の位置がずれていないか。
□研究会で学んだこと(講評・寸評: 杉本豊洋先生)
〔講評〕
・玉しだの株を意識しながら直立型に生ける。
・全ての長さ同じに見えるように調節する。その際、長径より短くならないように留意する。
〔寸評〕
・玉しだは綺麗に挿れられている。
・玉しだとブバルディアが1:1に見えるので、ブバルディアをもう少し低めに入れて7:3くらいの力のバランスになるようにできると良い。
・(他の方の寸評)玉しだの株は前傾してふわーっとさせるため、左側に開き後ろにも引くことが大事。
□今回の研究会の感想
初めての研究会での色彩盛花様式本位。
玉しだがとても小柄で、詰め物は玉しだ1枚では全然足りなくて、ブバルディアの茎も詰め物に使いながら玉しだを納めました。
寸評ではどうやったらもう少し良くなるかを言ってもらえて、今まで主のバランスと副のバランスなんて気にせずにやっていたので、俯瞰して自分の花を見た時に確認できるポイントが言語化できていい機会でした。他の方の寸評も聞きながら、自分が気をつけられたポイント、意識できていなかったところも確認できて個々のお花を見てもらう機会ができてよかったな〜としみじみ。
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