今更

画像1 父の生前の確かな痕跡を見ると、父がこの世にいたことの方が夢の中のような、父のいた時間の方が幻のような、なんとも言えない気分になる。いなくなってからの時間が随分長くなって、町が変わり、時代が変わり、愚図いとよく叱られた私ですらも、もうあの頃とは何もかもが違う。 大人になった私とも話をして欲しかった。こんな夜に父の考えを聞いてみたかった。

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